monologue
夜明けに向けて
 



2018年のわたしの腓骨骨折後、訪問リハビリの契約して家にやってくるようになった秋山瑞穂OTがある時ベースの弾き方を教えてほしいという。
後輩たちがバンドを作って自分たちはギターを弾くから先輩秋山OTにはベースを担当していただきたいとお願いされたらしい。
それでわたしはアメリカでの仕事に使用していた愛用べース、フェンダー・プレシジョンを弾いて見せた。秋山作業療法士にそのベースを渡して演奏の基本姿勢を教えた。
どうしたらうまくなると問うのでケースに入れて一々片づけないことといった。練習をしょうと思いついた時一々ケースから出して用意するのではなくいつも座っているソファなどに置いておいて思いついた時にすぐにベースを弾けるようにしておく。アメリカのミュージシャンたちもそうしていた。思いついたフレーズをインスピレーションが消えないうちに何度も稽古して自分のものにしてしまうのだ。とにかく楽器と自分を一体にしてしまう。テレビを見ている時もベースの弦を押さえて指先が一旦タコになって剥けてそれから本当の楽器を弾ける皮膚が生成される。だれでもプロになるほどのミュージシャンはその程度のことはやっていると教えた。すると秋山OTは、明日から休みなので練習するといっていた。
訪問リハビリの契約をして家にやってくるようになったもうひとりのリハビリ療法士山岡幸太郎PTはギターでFのコードが押さえられないので挫折したといっていたのだが、ある患者さんにエリック・クラプトンの「レイラ」を聴かされて自分もまた弾きたくなったという。それでわたしはFのコードを人差し指をバーにして押さえるのがむづかしいのでバーにしないで握るように押さえる方法を教えた。みんなそれぞれ得手不得手があって全部の音がきれいに出ないことがあるけれど大切なのは音楽の心を伝えることなのでそれでいいのだと伝えた。プロのギタリストたちはそれぞれ自分流の押さえ方を工夫している。それが個性を生んでアートになる。

fumio

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