monologue
夜明けに向けて
 



 ある日、息子が留学中のセントラル・オクラホマ大学(University of Central Oklahoma) の生徒達にアルバム「プロセス」を聴かせると収録曲の「puberty」 という題名に異を唱えていたということだった。このことばはなんだか恥ずかしいからもっとほかのことばはなかったのか、というのだ。

 思春期から青春期あたりを表すにはyouthや the springtime of life、young days、adolescence.などあたりさわりのないことばがあるのだが、「reach the age of puberty」という表現があって、「 思春期に達する, 年ごろになる」ということなのである。それは語源的には「pube」が性的成熟を意味してpubic hairの語源でもある。the age of pubertyを語源通りに具体的に訳せば「毛が生える頃」となる。それでオクラホマの大学の生徒達はこそばゆく感じたのだろう。

 しかしながら、あたりさわりのない通常の表現より反対はあってもなにかを奥に秘めた表現のほうがふさわしく感じたので採用したのだからしかたがない。
 
 かと言って母国語で「毛が生える頃は思い出の住処」とコーラスせよと言われると二の足を踏んでしまう。われながら勝手なものである。
fumio

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )



« アクセス聴取... 英語版日本映画 »
 
コメント
 
コメントはありません。
コメントを投稿する
 
コメントをするにはログインが必要になります

ログイン   新規登録