monologue
夜明けに向けて
 





<11> 神託

 我は イシスの神の再臨を斎(イワ)う為に
 此処に参れり
 豊饒(ホウジョウ)の稲を此処に撒(マ)き
 その根をこの国司(クニツカサ)に渡すなり
 長者(オサ)を立てて 磐根(イワネ)をおいて
 雲を払え
 瑞穂(ミズホ)の葦の広野(ヒロノ)の裾に
 我は種を撒(マ)けり



<12> メッセージ

 翼をたたむべからず
 石つぶての中を飛び続けよ
 媛神を奉り 崇め 従え

 我は許す者なり



<13> 私の名前を呼ぶ者に伝える

 私は私であり それ以外の何者でも有り得ない
 初めであり 終わりである
 この言葉は様々な人間の口を借りて語られた
 然し この言葉の真の意味を理解する人間は皆無である
 未だ始まりを持たず 終わりも持たない
 始まり続け 終わり続ける
 点であり 円である
 理解することは 私であると言うことである
 そのような者を 私が赦すと思うな

 私は私であるのだから 誕生も死も無意味である
 輪廻転生は 私にも私の力の末端にもあったことは無い
 掌の裏表に起きる 全ての事柄を見よ
 裏から見れば表であっても 表から見れば裏である

 私には 裏も表も無い
 私には 日も影も無い
 私には 白も黒も無い
 人間の知るところの色では語り得ない

 人間を養うものは 全て私の内に在る
 何故 それ以上のものを懇願するのか

 白は黒であって 黒も又 白である
 白が白でしか無くなり 黒が黒でしか無くなったとき
 私は全てを 無に帰する

 私の警告をよく聞けよ
 決して 疑うな

 人間は私の愛するものである
 人間は人間で在り続けよ

 私の業を掠め取ろうとするな
 同じ禍ちを二度冒すな

 分かるということと 理解するということの違いを知れ
 分かる者に私は話す

 私の目からは 全ての人間に色は無い
 色の概念は私のものではない
 自分を分かるものだと思うものは 聞くが良い

 黄金の壷に 己が剣を浸せよ
 剣を抜くときに 中を覗こうとするな
 剣に掌を触れるな(剣の刃)
 剣に竜の息を吹きかけさせよ

 御使いの守護の為に送られた竜は
 人間の手には負えるものでは無い
 覚えておくように

 今は多くを語るべきではない
 語られるべき言葉は誰の耳にも入らない
 手綱は切られた
 御者は眠っている

 このような時 即ち今から六四回の満月を見るとき
 立って出る者は 全て招かれざる者達である
 その様な者を信奉する者も 又 招かれざる者である
 覚えておくように

 此れ等の言葉は何処から来たか 又 何処へ行くのか
 知ろうとするな
 すでに分かっている者だけに 用意された言葉である



<14>

 オホツメ カイカシ マルニ
 此の言葉の意味は後程伝える

 我が力の顕在性にかくあるべし云々と言い募る輩よ
 我が力に限界は無く 又 そなた達の言う規則も
 当て填まらぬ事を ゆめゆめ忘れること無かれ

 我は高領より来たり 高領を居住まいにするものなり
 我が名は此の世に知らぬ者無し
 我が名を語る社は多けれど、我が社は荒れすさび
 我が魂は鎮まるところを持たず

 我が力の成すところのものを観よ
 留まるところを知らぬ者達よ



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