monologue
夜明けに向けて
 

日女  


さてアメノウズメは古事記では天宇受賣命、日本書紀では天鈿女命と表記するのだがそこからかの女の真の姿を明かしてみたい。古事記では万葉がなで天宇受賣命とあるが天と命を外すと宇受賣が残り「賣」は比賣(ひめ)、 毘売(びめ)、日売(ひめ)などにみられるように性別の女性を表すので純粋な名前の部分はウズだけということになる。書紀ではそれが「細」と記されていた。「細」をウズと読むのは糸に田であるから。何度もいうように田は卍と逆卍の重ね文字で十字の回転を示している。つまりかの女は渦巻きの神なのである。岩戸開きの場面でかの女は渦を巻き舞い踊り、 そして「タヂカラ」は「千」を回転する田の力で「手」の形の黄金太陽ピラミッドの四角い底辺の部分の境界を開いた。
そして天孫降臨の際、天宇受賣(アメノウズメ)は案内にきた国津神の猿田毘古(サルタヒコ)に会い、名前をもらって猿女となるのだがどういうわけかとってつけたように、
 「さて、その猿田毘古神が阿邪訶(あざか)にいる時、漁をして比良夫貝(ひらぶがひ)にその手を挟まれて、海水に沈み溺れた。」という不自然な猿田毘古のエピソードが続く。普通に読んではなんのことかわからないけれどこれが猿田毘古の出自を仄めかしている文章であった。
「比良夫貝(ひらぶがひ)にその手を挟まれて、海に沈んだ」の中に「平(ヒラ)」と「手」「海」を暗号として盛り込んである。海はアマで天、「平」は岩戸で「手」とくれば「タヂカラオ」。かれは天では「タヂカラオ」としてウズメとともに岩戸開きに働いたのであった。
地上に降りて国津神となって猿田毘古(サルタヒコ)とハンドルネームを変えても申田に彦で田に力とあまり変わらない。ウズメも細女が申女になっただけで文字霊はあまり変わらないように見える。オカメという仮面も日売(日女)の読み替えでしかない。申男が日男になり、ヒョットコというおどけた相手役を演じ日本のロミオとジュリエットは、芸能の始祖神、道租神としてわたしたちの行く手を見守っている。
fumio




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