monologue
夜明けに向けて
 



日曜日の「GRACE ofJAPAN」は愛媛県西条市に鎮座する「石鎚神社」を採り上げていた。その石鎚山には「大天狗」の伝説が伝わりその石鎚山の大天狗を山を開いた役の行者「役小角(えんのおづぬ)」と特定していた。一般にそう信じられているということだった。

ところがこの山には、三十六王子社があり、その三十三番「早鷹王子社」に、代々、石鎚神社の神職を勤めている十亀家に伝わる伝承がある。その神職が語るところでは、
「ある人が女人禁制の石鎚山に十歳になる娘を連れて登山中、早鷹王子社のあたりで弁当を食べようと暖をとるために薪を拾っている間に娘の姿が消えてしまった。そして三年経ったある日、遙拝所の前に、ぼうぼうの髪の女の子が現れた。その 娘の話では自分を連れ去ったのは、鼻が高くて顔の赤い大きな男で、羽根の下に抱えて連れ去られ、大事に育てられたが月のものが始まったので、家に帰された」という。

この「早鷹王子」という名前は早が八々の出雲で鷹はそのハヤがつくニギハヤヒの象徴ということで、ここでもやはりニギハヤヒの影が射す。ニギハヤヒは全国に謎の天狗伝説を残し笑っている。「早鷹」王子などというちょっとしたヒントはスルーされてしまうようだ。なぜかれが三十三番という数を選んだのか。それは
             三
             十
             三
とたてに並べると「王」の字が隠されているのが見える。つまり隠された王、ニギハヤヒだから。そんなジョークめいたヒントをばらまいて煙に巻くのがお好きなようだ。
fumio

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