monologue
夜明けに向けて
 



1986年5月、ホピインデイアンが予言したようにわたしは日の昇る国に修行に出た。
その頃のわたしの原子力についての知識は小学生の頃に学校の図書室で読んだ本によって得たものに留まっていた。原子力は素晴らしい夢のエネルギーということでいいことだけしか書いてなかったので読むとなにか心が浮き浮きしたものだった。
そんなわたしが日の本の国の首都にやってきたもののなにをすればいいかわからないままに原宿竹下通りのプロダクションで誘われて劇団に入ると原子力関係の博士の役が与えられた。それで役作りのために当時出版されていた原子力についての書物を図書館であるだけ借りて勉強した。すると何冊も何冊も読んでいるうちにだんだん小学生の頃の知識がおかしいと思い出したのである。そしてやがて素晴らしい未来を開く夢のエネルギーのはずがそうではないらしいと気づいたのだった。
fumio

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