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ケンミジンコのうた

平和な日々の暮らしを綴った日記です

夫の写真

2020-12-06 | 
毎年、この時期になると、年賀状に使う写真を見繕うために
今年1年に撮った写真を見返すのですが
その際、夫の親戚にもらった、白黒の古い写真も一緒に見ました。

夫の親戚が集まったときに撮られた写真で
小学校低学年の頃の夫も写っていました。
最前列で、年の近い従弟とじゃれあっていたようで、
今と同じ、楽しくて仕方ない、いたずらっぽい笑いでいっぱいになっていて
ああ、この人は、子どもの頃からこういう笑い方をする人なんだなと思いました。

私はちょっと思い上がっていて
夫が心から楽しそうに、大笑いしていると
「私がこの人を幸せにしている(ニヤリ)」と感じていましたが
夫はもともと、こういう笑い方をする人で
私がそれを損なっていなかっただけなんだなと思いました。

夫が子どもだった頃と同じように笑ってくれること、
私はそれだけで幸せだなと思いました。
私が夫の幸せを邪魔しなくてよかったと思います。

こういう素直な子どもを育てることができて、
義理の母は幸せだっただろうなと思いました。
(単純ですごく育てやすそうです)
そして、こういう明るくてまっすぐな人を夫にすることができて
私はラッキーだったと思います。

これからも、先の記事に書いた、炭治郎の家みたいに
ワッハッハ、ワッハッハと、笑い声で揺れるように
楽しく過ごしていけるといいなと思います。


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夫の言葉

2017-06-05 | 
私の夫は40代後半に差し掛かりましたが
未だに子供のような心を持っていて
悲観的な私の気持ちを柔らかく、ほぐしてくれることがあります。

例その1

剪定された植え込みを見て

私:「太陽に向かって生きたいと伸びているのに
その都度、非情に刈り込んでしまったら
植物は生きる気力を失うんじゃないかな・・・」

夫:「散髪してスッキリしたと思っているから大丈夫だよ!」

私:(散髪かあ・・・)

例その2

家族に看取られて逝くご老人をドラマで見て

私:「この人は家族に温かく囲まれて昇天したけどさ・・・
私の最期はどうなるんだろう。
誰もいない病室で、心拍停止を知らせるピーっていう音だけが長いこと無機質に響いてて、
看護士さんがやってきてスイッチをバチッと切って終わり、
そんな死に方、私、嫌だなあ・・・」

夫:「キジバトが窓辺に集まってきて、讃美歌を歌ってくれるから大丈夫だよ!」

私:(キジバトの讃美歌・・・それもいいな)

心配性の私に呑気な夫。
妙な組み合わせだけど、夫には随分、助けられています。



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私に勇気をくれる人

2017-03-21 | 
近所の公園に、文鳥の死骸が捨てられていた。
ガーゼに包まれ、傍に餌も置かれているので、
飼われていた文鳥なのだと思う。
葬り方を知らない子供が、そのまま土の上に置いたのかもしれない。
いつか親が見つけて、埋めてくれることを期待していた。

ところが、文鳥はずっとそのままだった。
ガーゼもはだけて死骸がむき出しになっている。
天気の悪い日は全身が冷たい雨に打たれていた。
自分の死骸を惨めな姿で晒し続けなければならない文鳥を
私は気の毒に思った。

何度も、自分が埋めてあげようと思った。
でも、不審者に見られたらどうしよう、
自分の文鳥だと誤解されたらどうしよう。
なかなか勇気が出なかった。

私は思い切って夫に事情を話して、
一緒に公園までついてきてもらった。
そして、手早く公園の端に穴を掘って、
放置されていた文鳥を埋めた。

作業はあっけなく終わった。
心配していたことは何も起こらなかった。
そして、私は、ガーゼの中に、
枯れた小さな花が一緒に包まれていたことに気付き、
心が少し温かくなった。

私は晴れやかな気持ちで帰路についた。
夫は作業をする私の脇に黙って立っていただけだが、
私に不思議な力を与えてくれた。

夫が見守っていてくれたから、
私は私らしく振る舞う勇気を持つことができた。

自分らしく生きるのには、
人の支えも必要なのかもしれない。




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クリスマスプレゼント

2015-12-21 | 
先日、押入れを開けたら、見慣れない紙袋が入っていた。
中身を改めようとしたら、夫が「ダメー!!」と走ってきた。

どうやら私へのクリスマスプレゼントらしい。
クリスマス当日まで開けてはいけないそうだ。

という訳で、私も今日は華やいだ街へ繰り出し、
夫へのプレゼントを買ってきた。

夫の好きな、コーヒーの詰め合わせ。
節約妻なので、プレゼントもプチプラである。

帰宅後、寝室のクローゼットに隠しておいた。

イブの晩、夫が眠りにおちたら、そっと取り出し、
枕もとに置いておくのだ。

クリスマスの朝、夫がプレゼントを見つけて大喜び・・・
という風になればいいなぁ


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やさしいひと

2013-04-23 | 
夫が仕事から帰宅して、何とはなしに言いました。
「今日は暑かったね。花壇に水をやってたら・・・」

え、花壇?
初めて聞く話だったので、尋ねたところ、
会社の敷地に小さな花壇があって、
夫がときどき水をやっている、とのことでした。

「水って・・・水やり係とか決まってるの?」
「特にないけど、土が乾いていたら、時々あげてるんだよ」

夫は特にガーデニングが趣味というわけではないし、
花にも草にも詳しくない。
今まで5年間、一緒に暮らしてきたけど
会社の花壇に水をやっていたなんて、初めて知ったのでした。

夫は無口で不器用な堅物ですが、
そんな夫が、会社で休み時間にじょうろを持って
花に水をやっている・・・。
その姿を想像して、ほほえましく思いました。

私が会社の女子社員だったら・・・
こんな姿を見たら、すぐに好きになってしまうよ!!
バレンタインデーには一つもチョコレートをもらえない夫だけど
もしかしたら、隠れファンがいるかも・・・いや、いないか。

*****

私は私なりに、「この人好きだな」「信用できるな」と
判断しているときがあります。

その人の言葉では判断しません。
いくら「私って、こういう人間なの」とアピールしていても
その通りに思うことは、ほとんどありません。

むしろ、その人がみせる、ふとした仕草を見て
直観のように感じ取ることが多いです。

『ライ麦畑でつかまえて』という小説で、
印象的なシーンがあります。

ある学生が、寮の屋上から飛び降りて、自殺をします。
血まみれになって、動かなくなったその生徒を、
たくさんの人が、遠巻きに囲んで見ています。
誰も手を出せないのです。

その人の輪の中を、ある先生がかき分けていって、
何の躊躇もなく、その生徒を抱き上げ
優しく声をかけるのです。

いつもは目立たない、特に人気もない先生だったのですが
主人公は、その姿を見て、
その先生を信用するようになります。

記憶違いがあるかもしれませんが、
大体、そんな話だったと思います。

私もきっと、その先生を信用したと思います。

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