ケンミジンコのうた

平和な日々の暮らしを綴った日記です

贈る言葉

2014-09-26 18:55:52 | 仕事
少し前に、あるベテランの先生が退職した。

お別れのスピーチで、その先生は、子供たちにこんな言葉を贈っていた。

「友達を好きになってください。
そうすれば、その友達もきっと、
あなたのことを好きになってくれます。」

この言葉が、今も私の胸に、ジワジワきている。

これは、本当だと思う。

私は逆のことでよく思うのだが、
「この人、なんか嫌だな」と思うと、
不思議とその感覚は相手にも伝わっていて、
互いに距離を置いた関係になることが多い。

相手が自分に好意を持っているか、そうでないか、
自分に関心があるかないか、
自分を大切にしてくれるかどうか、
こういうことは、恋愛などで通常の判断ができなくなる場合を除き、
大抵、感覚で分かるものだ。

自分を好きになってくれたら、やっぱり、うれしい。

先生はいい言葉を残してくれた。
私も、子供たちを、もっと好きになりたいと思う。


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収穫のとき

2014-09-10 19:50:11 | 雑感
今までの私の人生は、どちらかというと
成功を求めて、ひたすら努力をする
というタイプだった。

勉強も仕事も、自分に鞭打って頑張ったし
努力に見合った成果も、そこそこ得られていたと思う。

でも、それは、たとえていうなら
急行列車の旅のようなもので、
各駅停車の旅ではなかった。

目的地に到達することが大事で
その過程を楽しむことは、あまりなかったのだ。

このやり方は、私の生き方の癖のようなもので、
今でも、目標を設定して
そこに向けて努力をして、
形のある成果を出すことにこだわっている。

また、そのような生き方をしてきた人が周りに多いので
何かしら達成しなければ、という
変なプレッシャーもある。

要は、専業主婦のままじゃいけない、
資格を取らなきゃ、それなりの肩書を得なきゃという
プレッシャーだ。

でも、昨日、ぼんやりと思った。

頂上を目指して山登りをするような人生もいいけれど、
自分の身の周りにある果実を摘んで、じっくり味わうような
そんな生き方も、いいんじゃないか。

きっとその果実は、色々なところにあるだろう。
苦労しなければ手に入れられない、珍しい果実もいいけど、
手を伸ばせば、すぐにもぎ取れる果実を
ありきたりのものとして無視するのは、もったいない。

人生の果実を、丁寧に摘んで、
私のかごを、いっぱいにしよう。

私の人生も、いよいよ後半。
がむしゃらに頑張ってきたやり方を
変えてもいいような気がするんだ。


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子を思う親の心

2014-09-04 18:58:42 | 雑感
子持ちの友人から久し振りに電話がかかってきた。
「最近、電話がかかってこないけど、なんで?」と聞かれて、
適当にはぐらかしたけれど、
実は思うところあって、少し距離を置こうと思っていた。

友人の子供(5歳男子)が、わがままで乱暴で、
一緒にいるのが、辛くなってしまったのだ。

反抗期なのかもしれないけれど、
友人の言うことは全く聞かないし、
癇癪持ちで、私も何度か殴られた。
(子供とはいえ、本気でぶたれると、結構痛い。)
また、持ち物を取って返してくれなかったり、
色々と困ったことがあったのだ。

それで、友人には悪いけれど、
この子が大きくなって落ち着くまで、
ちょっと会うのはよそうかなと思ったのだ。

友人の話では、幼稚園の先生から呼び出され、
発達支援の専門家に相談することを勧められたらしい。

私は専門家ではないが、内心、
「やっぱりな」と思ってしまった。

でも、残念だったのは、友人が、その事実を受け入れられずに、
幼稚園の先生の批判ばかりしていることだった。
子供をうまく導けない、先生の指導力の問題と
思っているようだ。

友人の親は「昔は発達障害なんて概念、なかったのにね」、
姉は「先生にも当たり外れがあるから」
と言っているとのこと。

私には、友人が、自分の子供に好意的な身内の意見ばかりを集めて
自分を守っているように見えた。

でも、そのことは指摘せずに、
友人に同意しているフリをした。
嫌われたくなかったからだ。

友人とは長い付き合いで、
私は、彼女のことを、ずっとクールで聡明な人だと思っていた。
その彼女が、自分の子供のことになると、
途端に冷静さを欠き、常識的な判断ができなくなってしまったのは
大きな驚きだった。

子を思う親の心は、かくも強いのか。
この思いが強すぎて、厄介だなと感じてしまう人も、多い。

自分のことだと譲歩ができるのに、
子供のことになると、一歩も譲らなくなってしまう人もいる。

その大部分は、本能なのだろうが、
私は、「子を思う親の心」は美しく尊いという、
社会的な合意が、その基礎にあるような気がする。
子供を思うことは、良いことだという自信があるから、
自分の言動に、心理的な抑制が効きにくいのだろう。

友人は「先生の度量の問題」と言っていたけれど、
私は逆に、「親の度量の問題」だと思った。

言えなかったけど。


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やっと見つけた

2014-09-01 14:02:54 | 仕事
浴槽の水をかえてあげると、
カメが綺麗な水の中を
手足を伸ばしてぐるぐる泳ぐ。

水差しの水をかえてあげると
待ち構えていた小鳥が飛び込んで
羽をバタバタさせて水浴びをする。

久し振りに会った実家の犬は
私の顔を見ると大興奮で
嬉しそうに顔をなめてきた。

旅行先の海岸で見た海鳥は
渾身の力を込めて羽ばたきながら
ぐんぐん加速していった。
真剣な表情だったけれど
自由を満喫して、幸せそうに見えた。

退職後、時間をかけて自分と向き合ってきて
ようやく気付いたことがある。

私は、動物が喜ぶ姿を見るのが、大好きなんだ。


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