私には、学生時代からかれこれ数十年続いている仲のいい友達が5人いたのだが、
ここ数年で、その全員と縁が切れてしまうという事態が起こっている。
私から距離を置いた人もいれば、去っていった人もいる。
長い付き合いになれば、お互い、環境も価値観も少しずつずれてくるものだが、
ここ数年でそれが全部途切れてしまったのは、きっと、私に原因があるのだろう。
思い当たるのは、今までは、付き合いが古くなるほど、長く仕込んだワインのように友情にも価値が出ると思っていたが、最近は、嫌な思いをしてまで付き合い続けることはないという考えに変わったことだ。
そして、このブログを読み返してみて、5人のそれぞれについて、ところどころに不満が書き綴られていたことに気付いた。
縁が急に切れたわけではなく、切れたのは必然だったように思う。
友情の終わりは準備されていたのだ。
思い当たることの二つ目は、夫との関係が深まっていったこと。
信頼できる伴侶を得て、精神的な安定を手に入れたので、
合わなくなった友人にしがみつく必要がなくなったのだ。
今は安泰な夫との関係も、もしかしたら変化を迎えるときがくるかもしれない。
昔、ある作家が、人との付き合いはアメーバのようなもので、
惹かれあって接触し、成分を交換し、互いに内容を豊かにできたら、
自然に離れて旅立つ、というようなことを書いていた。
私も今は、基本的にはそう思う。
過去の彼女たちとの付き合いが、今の私を作り上げてくれた。
そのことは感謝したい。
そして、空気を入れ替えるように、切れた縁の分、
また新しいご縁が結ばれればいいなと思っている。
友達がいないのは、やっぱり寂しいから。
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