ケンミジンコのうた

平和な日々の暮らしを綴った日記です

君に会いに来たよ Ⅱ

2015-06-17 19:21:17 | 仕事
先日、学校でちょっとした事件があった。

小さな白い鳥が、校舎内に飛び込んできたのだ。

先生が鳥を捕獲して、私のところに持ってきた。
ちょうど古い鳥かごがあったので、
組み立てて、鳥を中に入れた。

鳥は、どうやら十姉妹のようで、
人にとてもよく慣れており、
手や肩の上に乗ってくる。

突然の来客に、子供たちも大喜びで、
鳥かごの前に、大勢、群がっては
小鳥をかまって遊んでいる。

小鳥も元気いっぱいで、
かわいい声でさえずっている。

(なお、飼い主を探すために、関係機関への連絡を含め、
色々と手を打っているのだが、
なかなか飼い主が見つからない。)

私は、子供たちが帰った後、
そっと、小鳥を手の上に乗せてみた。

今まで、指に止まってくれる鳥はいたが、
手のひらに止まって丸くなる鳥は初めてだった。

これが本当に、柔らかくて、温かいのだ。
それに、か弱いけれど、きちんと脈打っている。
私は手のひらの上の小さな命に
胸がいっぱいになった。

用務員さんは、
「かわいがってくれる人がいるから、
ここに飛んできたんだよ。」
と言ってくれた。

でも、私は、この小鳥は、
切られたハナミズキの精だと、
密かに思っている。


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ハナミズキの死

2015-06-17 18:56:00 | 雑感
我が家の前の市道には、ハナミズキが植えられている。
春になると、薄いピンクの花が咲いて、とても綺麗だ。

うちの玄関前にもハナミズキの木があって、
この家に引っ越してきたころは、
記念に一緒に写真を撮ったこともあった。

市道の植え込みではあるが、庭の植物に水やりをするときに、
ハナミズキにも一緒に水をあげてきた。

先日も、ついでに水をあげたのだが、
幹の途中から生えていた枝の葉が、枯れていることに気が付いた。
ハッとして上を見上げると、
なんと、ハナミズキ全体が、枯れていたのだった。

他のハナミズキは、青い葉をたくさんつけているのに、
うちの玄関前のハナミズキだけ、
まるで冬のまま時間が止まってしまったように、
枯れ枝だけになっている。

その姿はとても寒々しく、不吉ですらあった。

一体、いつから枯れていたのだろう?
写真に映りこんでいるかもしれないと思い、
過去に撮った写真をチェックしてみたが、
よく分からなかった。

帰宅した夫にこのことを告げると、
夫も、やはり、ハナミズキが枯れていたことに気付いていなかったらしく、
枯れた木を見上げて、衝撃を受けていた。

気休めと思いつつも、
枯れたハナミズキの根元に、
家にあった肥料をまいておいた。

次の日、仕事から帰って、ハナミズキの根元を見ると、
おびただしい量の木屑が、土の上に散らばっていた。

あれ、昨日撒いた肥料は・・・?
と思ったのも束の間、私は再び、衝撃を受けた。
ハナミズキが、根元から切られていたのだ。
木屑の中に、切られたばかりの切り株があった。

枯れていることに気付いた市の人が、
切ったのだろう。

玄関前の空間が、がらんとしてしまった。

私がとても不思議で、かつ残念に思うのは、
玄関前に生えていて、毎日、目に入っていたはずなのに、
それが枯れていることに、ずっと長い間、
気が付かなかったことだ。

今では切られてしまったハナミズキに、
とても申し訳なく思う。

目の前にあっても、
見ようとしなければ、見えないのだ。


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君に会いに来たよ

2015-06-15 18:59:41 | 雑感
不思議な夢を見た。

小さな白い猫が私によくなついていて、
膝の上に丸くなって寝てしまうという夢だった。

膝の上がほんのり温かくなり、
「猫ってもっとドライと思っていたけど、
こんなにかわいいんだぁ・・・」と、
とても癒されたのだった。

朝、起きて、この話を夫にすると、
「それは、この猫が夢に出てきたんだよ」と、
ちゃぶ台の上に置いていた猫のマスコットを指さした。

私ははっとした。
このマスコットは、少し前に、気に入ってふらっと買ってきたのだが、
お茶を飲んでいるときに、ちょうど目が合うように、
位置を調整して、ちゃぶ台の上に置いていたのだ。

私は毎日、この猫と見つめ合いながら、
お茶を飲んでいた。
つぶらな瞳で、こちらが恥ずかしく思うくらい、
まっすぐに私を見つめてくれた。

そうか、この猫が夢に出てきたのか。
色も夢と同じ、真っ白だ。
夢に出てくるとは、思いもよらなかった。

私はマスコットを手のひらに乗せて、
頭をなでなでしてあげた。

猫は少し嬉しそうに見えた。


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