え ~ が ~ 天 獄

嗚呼、天国か地獄か、それなりに行き詰まりのパラダイス。
映画を中心に、あくまで個人的好き嫌いで感想紹介。

帰ってきたヒトラー

2016年06月27日 | コメディ
2015年 ドイツ 116分 コメディ
監督/ダーヴィト・ヴネント
原作/ティムール・ヴェルメシュ『帰ってきたヒトラー』(河出書房新社刊)
出演/オリヴァー・マスッチ、ファビアン・ブッシュ
   クリストフ・マリア・ヘルプスト、カッチャ・リーマン

(80点)ヒットラーが現代にタイムスリップ、物まねタレントとしてドイツ人の心を鷲掴み。

死んだはずだよ、ヒットラー。
現代にタイムスリップして生きていようとは、当の本人もビックリだ。
しかしそこはヒットラー、動じることなく新聞販売店で情報収集の状況整理。
そこへテレビ局を首になったフリーのデレクターがやって来て、ヒットラーのそっくりタレントとしてドイツ珍道中の企画を持ち上げる。
とりあえずその流れに乗っていつの間にやらネットで話題の人に。
そんでもってバラエティー番組に出て人気者。
流石にそのカリスマはホンモノ。
一度はスキャンダルでバッシングを受けるが「帰ってきたヒットラー」を執筆しベストセラー。
映画化決定!
そのときボンクラデレクターがようやく、こいつソックリさんじゃなくて本当のヒットラーかもと気づくが、もう遅い。
ヒットラーは帰ってきたのだ。移民問題で苦しむドイツ人のハートを掴み、我が道を行くために。


タイトルがいいね。
中身は良質の軽いB級コメディ。
なんか話題作になってるみたいだけど、そこまでの映画じゃない。
逆にビデオスルーされるようなら、いやいや意外に傑作だよ。と言ってしまうかもしれないけれど。
主人公の一人でもあるフリーのデレクターの存在が弱い。
小物の副局長と合わせて一人にした方が話が分かりやすくなったのでは?
町の風景の通行人の一部にボカシが入ってるのが嫌。
きっとゲリラロケで映り込んだ一般人なのだろう。
それともわざとな意味があるのだろうか。
題材的に、もっとブラックな展開にならないと締まらない。
結局、ヒットラーが現代にやってきた出落ちだけであとはお茶を濁した感じで二本立ての同時上映コメディーとしては十分だが、それ以上ではない。
観る価値はある。


(2016年6月27日ミリオン座にて会員1000円にて鑑賞)


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