21世紀航海図;歴史は何も教えてくれない。ただ学ばない者を罰するだけ。

個人の時代だからこそ、個人を活かす「組織」が栄え、個人を伸ばす「組織」が潤う。人を活かす「組織」の時代。

クライストチャーチ地震

2011年02月28日 23時24分08秒 | Weblog
ニュージーランド南島のクライストチャーチ市で、2月22日に地震がありました。

昨年の9月にも地震があったので、半年以内に2度も大地震に襲われたことになります。

9月に地震は震源地が過疎地域だったため、規模が大きい割に被害が小さく、死者も出ませんでした。
この2月の地震は市街地を襲い、多大な被害が出ています。

クライストチャーチ市の人口は約40万人です。二ュージーランド全土の人口が約450万人なので、約10人に一人が被害に遭っている計算です。

日本で人口で考えれば、大阪市の中心部が震度7の地震に襲われたのと同じような被害状況です。


ニュージーランド経済に与える影響は多大でしょう。
特に、現地経済は観光業に大きく依存しています。
農業であれば、土地を整備すれば栽培を再開できるし、
工場であれば、立て直せば生産を再開できます。

一方、一度壊れてしまった「歴史ある建物」を立て直しても、観光業が復活できる保証はどこにもありません。
観光客が戻って来てくれるのかが大きな問題です。

インドネシア・バリ島で、テロ事件があった後、
タイ・プーケットで、大津波の後、
フィジーでの、クーデター
エジプト・ガザのピラミッドでの、政権交代後、

「問題」が起きると、観光客が戻って来て、産業が立ち直るには時間がかかります。

ニュージーランド経済の「終わりの始まり」になる可能性もあります。






個人的には、被災地に押し掛けている「日本人被害者家族」の行動は信じられません。
ニュージーランドでは、国内で2番目に大きな都市が壊滅的な被害を受けています。多くの人(ニュージーランド人、日本人、オーストラリア人、その他)が被害に合いました。自宅が崩壊している人や、多額の財産を失った人も多くいます。

もし、阪神大震災の直後に、外国人被災者の家族が被災地に押し掛けてきて、神戸のホテルの部屋に住み始めたら、いい気はしないのではないですか?

家族を思う気持ちは分かりますが、現地では40万人の人が同じ気持ちで、彼らの家族の心配をしています。
CTVの建物の瓦礫の中に約30人の日本人がいると考えられていますが、同じく約170人が埋まっていると考えられています。もしかしたら、救助活動をしている人の家族や、他の場所で被災者の支援・救援・治療をしている人の家族も含まれているかもしれません。


被災地では、多くの家で電気が使えず、暖房ナシで寒い夜を過ごしています。水の出ない家では、風呂に入れませんし、トイレも流せません。そして、一部の人は家を失ってテント生活をしています。
「民宿」を経営していた人達は、建物を立て直したところで、宿泊客は戻って来てくれないのではないかと、不安を抱えています。

そんなところに、被害者家族が行くのは、なぜなんでしょう。復興の障害にしかならないのではないかと、私は個人的には思います。







ちなみに、「赤十字」とか、救援金・義捐金を集めている所があるので、余裕がある方は支援をお願いします。
(http://www.jrc.or.jp/contribute/help/l4/Vcms4_00002024.html)

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