21世紀航海図;歴史は何も教えてくれない。ただ学ばない者を罰するだけ。

個人の時代だからこそ、個人を活かす「組織」が栄え、個人を伸ばす「組織」が潤う。人を活かす「組織」の時代。

テロリストの英雄

2006年08月13日 20時26分49秒 | Weblog
「テロとの戦い」が叫ばれて久しいが、まさか「テロリストを消滅させること」でこの戦いを終わらせる事が出来ると考えている人は少ないと思う。大体、特定の主義/主張を消滅させる事はそんなに簡単ではない。その内、テロリストの側と「停戦協定」でも作って戦闘を終わらせる事になると思う。その場合、問題になってくるのは「誰がテロリスト側の交渉者」になるかだ。アメリカ/イスラエル等の「国家側」の場合、大統領や首相が協定の履行に責任を持てる。しかし、日本赤軍、パレスチナ自治政府の例で分かる通り、テロリストの側は組織が細分化されており特定の指導者がいない。しかも、テロリストが個人的に過激思想に走りやすい傾向がある為に、「停戦協定」を結んだリーダーが、それを実行できるよりも指示を失う可能性の方が高い。誰を「交渉相手」にするのかは、テロとの戦いの終結に於いて重要な点になってくる。
 私が考えるに、今テロリストの側には適当な指導者はいないのではないかと思う。ビンラディンは居場所が分からない上に、既に病死している可能性もあり期待できない。(彼もテロを止めたとたん指示を失う可能性がある)
 と言う訳で、「国家側」がテロリストの英雄を作り上げてしまえば良い、と言う事になる。先進国のどんなミサイル攻撃でも死なず、特殊部隊をも倒し、警備が厳重だと言われている所で次々とテロを成功させる、そんな指導者がいれば、その英雄性から停戦協定に手を出した後も、テロリスト達から指示を失わないかもしれない。。。。。。後は、「職業訓練/斡旋」等を通じて、停戦に応じたテロリスト達を平和な「家庭人間」にしてしまえば良い。
 第一次世界大戦中にレーニンを育成したドイツ帝国や、アフガニスタンでの対ソ連戦争でビンラディンを育成したアメリカのような失敗は出来ない。けどね。

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