21世紀航海図;歴史は何も教えてくれない。ただ学ばない者を罰するだけ。

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為替差益

2009年11月30日 16時17分25秒 | Weblog
「円売り市場介入」をすると言うよりも、米$/円の為替差益を狙いに行かない理由が分からない。

藤井さん、ビビりすぎw

日本国債の10年利回りが1.3%以下で、米国10年債の利回りが3.2%を超えている。ここに2%近い金利差がある。1年分で2%なので、10年分(1.02の10乗)で約22%の金利差益が手に入る。

鳩山さんが年利1.3%で10兆円調達して、年利3.2%の米国債を買うとすれば、10年間で約2.2兆円の金利収入を得られる計算になる。単純計算で100兆円を動かせば、22兆円が手に入る。←これはもちろん「為替が変動しなければ」の話である。

今日・明日にも$1=87円で米ドルに換金するとして、10年後に円高が22%以上進んでいれば、22%の金利収入分は消滅してしまうことになる。

22%の円高とはつまり、$1=約70円の世界である。


10年後に$1が70円になっている可能性があるのであれば、今87円で円売りの市場介入をすることは「正しい判断ではない」との結論になる。



そして、「経済合理的」に考えれば、藤井さんが87円で円売りの介入を行わないのは、10年後には$1が70円になっていると考えているからである。
そして、藤井さんが84円でも円売りの介入を行わないのなら、彼は10年後の為替相場が$1=68円より円高になっていると考えているからである。


日本経済のトップが10年後の為替相場を$1が70円になる以上の円高だと考えている事実を真摯に受け止めなければならない。



逆に10年後、もし$1=100円の円安に振れているとすれば、10兆円の為替市場介入資金は、金利収入で22%、為替差益で15%、合計で約40%=4兆円の利益を生み出す計算になる。単純計算で100兆円を使えば40兆円の利益だ。


円売り介入をしても、市場を円安に動かせる保証はない。だからと言って、40兆円もの為替差益を生み出せるチャンスを見逃す必要もない。


2020年には$1=70円の世界が広がっているんですか?