その魔女は、皆に、
カウンセリングの極意を教えていて、
「従来のカウンセラーは、
自分の解釈や判断を押しつけて、
クライエントの人生に介入して、疲労困憊してきた。
私は、自分の判断を言うときは、そうかどうか、クライエントに聞いてみる。
そして、クライエントが、人生を切り開く自分のパワーの源に
ちゃんとつながれるように援助していく。」
と、言いながら、
実際に、デモンストレーションでは、
「あなたは、Noを言えない人!」とか、
「あなたは物事を決めるのに時間がかかる人!」とか、
「あなたは一人になることに恐怖がある!」とか、
バリバリ、判断を、言いまくっていたのね
そして、おもしろいことに、
そう言われた本人たちは、
「そのとおりです」って、素直にそう納得し、
むちゃくちゃ、カタルシスを感じているわけなんだ
これって、何が、起こっているんだろうって考えてみた
思うに、
彼女たちは、魔女から、そう強く判断されることで、
そういう人としての、自分を即座に創りだし、
そして、なおかつ、
自分を発見したという、喜びを、感じたのではないかしら
それから、これが、大切なんだけど、
その魔女自身、
善悪で物事を見ない人だから、
こうであってはいけないという考えがない人だから、
一般的に、ネガティブな言葉でも、
彼女が、それを言うとき、
まったく、ネガティブに響かないの
ホントに、不思議な感覚なんだけど、
これが、マジックだと思ったよ
彼女の言うことは、矛盾だらけだけど、
それが、心地悪くない
自分が忘れたことを、人のせいにするところも、
言っていることと、実際が違うところも、
すべて、彼女らしさとして愛らしかった
彼女は深いところで、
どんな人も、どんな状況も、
尊重していることが、伝わってきたよ