品不足の仕組み? 

2011-03-18 23:48:48 | 独り言&拾いもの


 ここ東京で品不足が続いています。グループホームの必需品だと、食パン、牛乳、卵、豆腐、納豆、豚薄切り肉、鮭といった食料品に、トイレット&ティッシュペーパー、乾電池、そしてガソリンが入手困難になっています(インスタント食品とミネラルウォーターのコーナーも空っぽだが必需品ではない。お米は農家と直接取引しているため心配いらず。バナナも毎日消費してるけど今よりバナナダイエットが喧伝されていた頃の方が困っていた)。
 木曜日頃から、トイレットペーパーがお一人様1パック(12ロール)限定で買える様になりましたが、手付かずのまま棚に残っていました。すでに多くの人が必要以上に在庫を抱えているのでしょう。ペーパーに関しては、品不足は終息したと考えて良さそうです。ガソリンは依然として品薄で、近所のガソリンスタンドを例に挙げると、金曜日の朝9時には一人2000円(約13.3リットルと二輪並み)を上限に給油が可能でしたが、スタンドのかなり手前から給油待ちの車列ができていて、午前11時には閉店していました。
 ガス欠に近い人が13.3リットル給油するため長時間並んでいるとは思えません。ガソリンがある程度入っていても機会があるごとに給油している人が多いような気がします。何ごともなければ、常に満タンの状態で車を走らせている人はいない筈だから、絶対量が足りなくなるのも不思議じゃありません。
 ガソリンに限らず、いつもよりほんの少しだけ余分にストックしておこうと皆が考えれば、たちまち在庫切れになってしまいます。地震の影響もあって需要と供給のバランスが崩れた結果、品不足になっているだけの話なので、販売店が二回三回と補充を繰り返しているうちに物余りに転じるでしょう。本当に馬鹿馬鹿しい話です。

 とはいえ、かくいうニワトリさんも一昨日やってしまいました。少しは事態が好転したかと、面白半分野次馬気分で近くのホームセンターまで行ってみたら、水やインスタント麺はもちろん、清涼飲料水やお菓子のコーナーまで殆ど何も残っておらず、一人暮らしかと思われるご婦人が一人、空の棚の前でため息をついていました(カップ麺やおにぎりに缶詰を主食にせざるを得ない人々については別の解決策が急務です)。
 トイレットペーパーやティッシュ類は皆無で、紙オムツだけがほんのわずか残っていました。空っぽの棚には、「次回入荷は未定です」と書かれた札がかかっていましたが、これって火に油を注いでいるだけですよね。「必ず入荷されますので冷静に対応してください」と貼り紙すべきでは? 
 ニワトリさんはペットコーナーに向かいました。ドライフード&缶詰はいつもと同じように棚を埋めつくしていました。映画『マッドマックス2』だと、ペット用の缶詰もニンゲンの貴重な食料になっていて争奪戦すら起きていましたが、さすがにそこまではまだいっていないようです。6缶セット×5パック=計30個の缶詰と、6袋入りドライフードをカートに入れました(缶詰は2日で1缶、ドライフードは7~10日で1袋消費する)。
 続いて、トイレ用砂のコーナーへ移動しましたが、ここでニワトリさんは考えこんでしまいました。いつもだったら5kg入りの砂を2袋買うのですが(10kgの砂を三週間ごとに入れ換えている)もしかしたら、トイレットペーパーと同じようにペット用の砂も買い占めが始まるかもしれません。クルミさんは家ネコだし、「不測の事態に備えて」余分にストックしておこうと、倍の4袋をカートに積みました。
 30kg近い荷物を買い物カゴに積んで自転車を押し歩きしながら、この考え方そのものが品切れのメカニズムなのだと、身を持って理解しました。ネコの砂はメーカーごとに10袋ぐらいづつ陳列されていますが、自分と同じことを考えた人が20人もいれば完売してしまいます。それを理解できても、必要なときに品切れになってしまうのが嫌でついついストックしてしまう・・・いくら呼びかけても効果がないわけです。

 そんなことを同僚と話していたら、そういえばテレビで「ペット用の砂は災害時に簡易トイレとして役に立つ」と宣伝していたよ、と教えてくれました。テレビを見た人がこぞって砂を買い始めたら・・・その前に買っておいてよかった~と胸をなでおろしました。でもですよ、確かにペット用の砂は小便を固まらせてくれるし、大便も匂わないのだけど(せっせと砂をかけてくれるので、している最中にほんの少し匂うだけ)、ニンゲンはネコの十数倍の量を一度にするのだから、簡易トイレとして使うにはかなり無理があると思います。100kgほどストックしておけば話は別ですが・・・。