アーバンライフの愉しみ

北海道札幌近郊の暮らしの様子をお伝えしています。

中島ワールド~中島京子著「かたづの!」

2015年02月24日 | 読書三昧
5年前、「小さなおうち」で直木賞を受賞した中島さんの近作、「かたづの!」を読んだ。「小説すばる」2013年1月~14年2月号連載、380余頁の大作。



物語~世が豊臣から徳川に変わろうとする激動の時代、南部八戸での平穏な暮らしを覆すように襲った、城主である夫・直政と幼い嫡男の不審死。その裏には、南部宗家の藩主で叔父・利直の謀略があった・・・。

当主を失った八戸南部藩は、叔父の謀略をはねのけ、城主の妻「祢々(ねね)」自ら、希代の女大名として藩政にあたる。

一方、物語は、南部に伝わる秘宝・片角(かたづの)と実在の女藩主「祢々」との絆を元に語られていくのだが、この民話風の作りが中島さんらしいファンタジーに仕上がっていて面白い。

コメント    この記事についてブログを書く
« ウサが来た | トップ | 雪ふたたび »

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。