「後悔したって、もし、なんてないんだよ。」
大陸からの引揚者で、場末の東京で食堂を営なむ庶民の三代にわたる物語。産経新聞2008年10月~2009年9月連載、470頁の大作。
物語~戦後の混乱期、満州から命からがら引き上げ、新宿西口近くに根をはり、親子三代にわたり営業を続けてきた「翡翠飯店」。創業者の祖父母には、子供や孫たちに話すことのできない過去があった・・・。
今の一見平和だが不気味な世の中に退屈せず、決して飲み込まれてはいけないと、命がけの逃避行を経験した祖母は言いたかったのではないか。
特に、満州開拓団から脱走し中国人に身をやつして逃げ延びた夫(祖父)とともに暮らし、そして故国への引き上げまでの苦難を語った根なし草の夫婦の物語が胸をえぐる。
満州、ソ連軍の侵攻、強制収容所、食料不足、子供の死、引き上げ船、闇市、引揚者間の絆等々、ひとつひとつのフレーズが物語る戦後の(親世代の)苦労を(戦後70年に生きる)私たちは決して忘れてはなるまい。
大陸からの引揚者で、場末の東京で食堂を営なむ庶民の三代にわたる物語。産経新聞2008年10月~2009年9月連載、470頁の大作。
物語~戦後の混乱期、満州から命からがら引き上げ、新宿西口近くに根をはり、親子三代にわたり営業を続けてきた「翡翠飯店」。創業者の祖父母には、子供や孫たちに話すことのできない過去があった・・・。
今の一見平和だが不気味な世の中に退屈せず、決して飲み込まれてはいけないと、命がけの逃避行を経験した祖母は言いたかったのではないか。
特に、満州開拓団から脱走し中国人に身をやつして逃げ延びた夫(祖父)とともに暮らし、そして故国への引き上げまでの苦難を語った根なし草の夫婦の物語が胸をえぐる。
満州、ソ連軍の侵攻、強制収容所、食料不足、子供の死、引き上げ船、闇市、引揚者間の絆等々、ひとつひとつのフレーズが物語る戦後の(親世代の)苦労を(戦後70年に生きる)私たちは決して忘れてはなるまい。