お土産なんか

横浜の湧水亭。

お買い物だ。
ドーナツ、な。

並んでいると、
広告に目が行った。
豆腐コロッケなるものが有る様だ。
さっちゃんが、揚げたそうな。

はて、
誰なんであろうか？

彼女であろうか？
いや、それはよしてくれ。

彼女であろうか？
うん、「さっちゃん」って感じだ。

舐めるような視線の私は、チョッとだけ変。
さっちゃんは怪訝そうな視線だ。

うん、
コロッケ五個な。

豆腐の田楽をハフハフしながら暫し過ごす。
仕事の電話なんかあったんで、
随分と其処で時間を過ごした。

時間だ。

急速に時間が短くなる。

季節的に短いのか。

私がそう感じる様になったのか。

何かを惜しむような自分。
時間だけが、
静かに、そして確実に過ぎていくのさ。



さあ、
まっすぐバイク屋に行こうか。
冬季預かりに出そうか。
お土産のドーナツもあるしな。

静かな時間の流れを止めようか。

今年はもう終わりだよ。

来春まで、
時間の流れを止めようか。

意外な場所で、

横浜の道の駅で休憩。
土曜日だというのに混んでいない。
シーズンオフに近いから？

それでも地元の人が出入りしている。
土曜といえば仕事している人も居る。
ガテン系の方だろうか、
塗料が撥ね飛んだままの仕事着が多い。
帰りがてらの休憩か。
寒いのにアイスなんか食ってる。

寒いのは私だけか。
クルマの移動は空気も乾燥気味だろう。

写真は横浜の道の駅内の自販機コーナー。
この場所は中々見つけ辛い所にある。
熱い缶コーシーなんか。
で、何故かテーブルと椅子があり、
新聞まであるんで、ここでまったりと。

新聞を捲りながら、あくびなんか。
なになに、郷土館で葛飾北斎の展示会か。
明日、行ってみようか。
信用金庫で着服ね。
う～ん、そうなんだ・・・・・

何か、意外な場所でゆっくりと過ごせるものだ。

まあ、
こういう過ごし方に抵抗が無くなってきたって事だな。


時間は静かに流れている。

寒立馬

今年の走り納め。
尻屋に始まり尻屋に終わろうかと。

天気予報とは裏腹に、どんより。
終始１０℃以下なんで寒い寒い。
ルートは、はまなすラインに入ってから直ぐ六ヶ所に抜ける。
そっから、ひたすら北上。

この気温と湿度だ。
空冷E/Gは今年一番のパワーを搾り出す。
ひょいと伏せれば、
メーターは目盛の無いトコを差す。

あっという間に尻屋崎だ。

先ずは人間の燃料補給。
尻屋唯一の店で豚丼を食す。
これは、この春にも食って、そこそこ美味いと思ふ。
なんか、
家でも食えそうな味なんだが、
そこがまた良かったりする。
来年もまた食いに来よう。

食後は寒立馬と戯れる。
今年生まれた仔馬だろう。
人を怖がらないので（寒立馬全般に云えるが、）
呼べば、寄って来る。

大人の馬達も、
普通に寄って来る。
しかし、そのデカさに多少ビビるが。

馬達が移動を始めた。
私もそれを追っていく。
少し離れたトイレのある駐車場に向かっている。
仔馬は軽やかに駆け、
親馬はゆっくりと進む。

私も始めて気が付いたが、
トイレの裏に池があった。
そこで水を飲んだり、
（この寒いのに）水浴びなんかをしていた。

暫し馬を眺めていた。
静かな時の流れが其処にある。
どうだろうか、
私も時の流れが静かになった。
歳の所為か？
こうして老いていくのか？
それはどうかは分からないが、
静かな時の流れには満足している。
隠居の気分だ。


午後になったか。

我が蒼き寒立馬に跨り、帰路に就く。