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そんな独り言
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標識のミステリー

2009年09月06日 10時45分38秒 | Weblog

散歩中にふと見上げた道路標識。
この歩道は、歩行者と自転車が通行できる。

この標識の絵、
上の、大人が子供の手を引いて歩く絵をご覧になって欲しい。
この絵柄は昔から見ていたものだが、
こんな都市伝説がある事をご存じだろうか。


新しい道路標識を制作するにあたって、
標識の図柄のコンペが行われたそうだ。
お題目は、歩道の標識。
とあるデザイナーがこの仕事を請け負ったのだが、
中々良いアイデアが浮かばなかった。

そういう時はどうするのかというと、
気分転換も兼ねて、カメラを片手に街へ出るそうな。
公園や道端、様々な風景をカメラに収めた。
現像した写真を眺めながら、イメージを膨らませる日々が続いた。

頭が煮詰まってきたある日、
ふと、一枚の写真が目に止まった。
男性が女の子の手を引いて歩く姿。
「これだ!」
と、彼はデスクに向かい始める。

得体の知れない違和感が頭を過ったが、
直前にまで迫った仕事の締め切りがそれを打ち消した。

幸いな事に仕事は締め切りに間に合ったばかりか、
正式に標識の絵柄として採用された。
ホッと胸を撫で下ろした彼だが、仕事に追われる身である。
暫らく此の事は忘れていた。


1ヵ月後。
女児誘拐殺人犯が逮捕されたニュースが。
先月、連れ去られた女の子が遺体となって発見されたのだ。

ああ、そんなニュースあったな、と彼は思い出す。
仕事に没頭すると、あまり世間の事は気に掛けなくなるのだ。
どうやら事件直後から警察にマークされていた男が逮捕されたらしい。
決め手になったのは、防犯カメラに偶然映った、犯人と女の子。
誘拐直後と思われるその映像が、ニュースで流された。

・・・・・・・・・・・!

彼は硬直した。

そう、あの写真だ。
デスクの上を掻き回し、あの写真を探した。
あった。

ああ、全く同じなのだ!


あの時感じた、違和感。
そう、この二人、親子というには何かがおかしい。
女の子が軽装なのに対して、男は帽子を被り身を隠すような上着を着ている。
二人で出掛けるには、何かちぐはぐだ。
しかも、その風貌から、
親子とは言い難い年齢差がないだろうか?


あの時、この違和感をもっと早く気付いていたら。
あの時、ニュースにもっと目を向けていたら。

あの女の子は・・・・・・・・・・。





もう一度良くこの図柄を見て欲しい。

心なしか、女の子が嫌がっている様に見えないか・・・・・・?



※このお話はフィクションです。

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