阪急百貨店、子供の頃は大好きでした。5階の本屋で購入した1976年ゴルフ年鑑は、食い入るように読み大切に持っていました。同じく5階のレコード屋さんで買った「アランドロン映画音楽全集」は、今も持っています。本もレコードも、他店とは違う品揃えでした。
百貨店というだけあり、自分の住んでいる町では買えない、ガリ版・鉄筆・謄写機・ロウ原紙など一式を、小学校5年の時に購入したのは忘れられません。
以上は小学校高学年以降の記憶ですが、学校に行く以前の記憶になると、8階にあった阪急百貨店の開業時の面影を残す、レトロな雰囲気の大食堂です。銀色の食器にナイフとフォークは、印象深く記憶しています。名物はカレーだったそうですが、僕は「オムライス」を食べました。
でも、僕が行ったのは1度だけで、百貨店で買い物をした後、最寄りの駅前の安い食堂で食事をするのがたまの贅沢でした。ジュースは、家の近所で買う倍以上の値段だったので注文したことがありません。(ファンタなんて、病気で寝込んだ時にしか飲めなかった・笑)節約しながらも家族で少し贅沢をしているということを、小学校に入る前に理解していました。その節約で両親は家を買い、僕も自分の部屋が持てたのだと思います。
大食堂は2002年(平成14年)8月19日に営業を終了しましたが、この写真は、その最終週の時のものです。