【映画がはねたら、都バスに乗って】

映画が終わったら都バスにゆられ、2人で交わすたわいのないお喋り。それがささやかな贅沢ってもんです。(文責:ジョー)

「ラブ&ドラッグ」

2011-12-09 | ★橋63系統(小滝橋車庫前~新橋駅)


製薬会社のセールスマンとパーキンソン病を患う女性の恋。
プレイボーイのセールスマンを演じるのは、ジェイク・ギレンホール。彼が惚れてしまう女性を演じるのが、アン・ハサウェイ。
いわゆるロマンチック・コメディの典型。
とりたてて独創性のある話ではないけれど、難病とか製薬会社の裏側とかが出てくるのが、ちょっとしたスパイス。
製薬会社を揶揄したようなところもある映画なのに、「ファイザー」って堂々と企業名が出てくるのが驚きだ。
今年のアメリカ映画で言えば、「ソーシャル・ネットワーク」とか「マネーボール」とか、みんな実在の企業名がそのまま出てきた。
日本映画でこういうふうに企業名がそのまま出てくることってあまり記憶にないなあ。
沈まぬ太陽」の“国民航空”とかね。
あれは、実在の会社名をそのまま出しちゃあまずい内容だろう。
この映画だって、新入社員の歓迎会の会話とか、実在の会社名を出しちゃっていいのかなあってこっちが心配しちゃうような部分があちこちにあるわよ。
まあ、なんだかんだ言いながら、アメリカって国は懐が深いってことかな。
二人の恋の行方は、まあ、ルーティン通り。
平面的な印象の映画ではないんだけど、かといって意外な展開があるわけでもない。
難病とか製薬会社の裏側とか、とってつけたような印象でもないんだけど、ロマンチック・コメディのための設定以上のものには見えない。
でも、主演の二人に嫌味なところはないけどね。
監督は、「ラスト サムライ」のエドワード・ズウィック。こういう軽めの映画も手堅くつくれるのね。
ほんとはアン・ハサウェイの虫刺されの痕を観たかっただけだったりして。
それは、あなたでしょ。





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