【映画がはねたら、都バスに乗って】

映画が終わったら都バスにゆられ、2人で交わすたわいのないお喋り。それがささやかな贅沢ってもんです。(文責:ジョー)

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「ホテル・ルワンダ」:ホテルマリナーズコート東京前バス停付近の会話

2006-09-26 | ★都05系統(晴海埠頭~東京駅)

ホテルの名前がついたバス停なんて、あんまり見かけないな。
他には、「新高輪プリンスホテル前」と「ロイヤルパークホテル前」くらいかしら。
アフリカのホテルの名前がついた映画もあんまり見かけないけどな。
「ホテル・ルワンダ」のこと?
そう。
ルワンダなんていう国がアフリカにあるなんて、初めて知ったわ。
学校で習った覚えもないしな。
あなたは、何だって学校で習った覚えないけどね。
そう、成績悪くてさあ・・・って、そういう話じゃないだろ。
まったく、私たち日本人はアフリカのこと、知らなすぎるわ。あんなひどい虐殺があって100万人の人間が殺されたなんて「ホテル・ルワンダ」観るまで想像もしてなかった。日本人は世界のことに無関心すぎるし、世界はアフリカに無関心すぎるってことね。
ことの発端は、ツチ族と呼ばれる人々とフツ族と呼ばれる人々の内戦なんだが、実はもともと民族が二つあったわけではなく、ヨーロッパ諸国、とくにベルギーが植民地化する際に、統治しやすいように二つの民族に無理やり分けてしまった。今ではこの分け方は差別を助長するとして公式には使われていないそうだ。
でも、そのツチ族とフツ族の間で虐殺があったことは事実なんでしょ。
ああ。ところがルワンダが不安定になったらルワンダを統治していた白人たちはみんな逃げ出してしまった。そもそもは、自分たちがまいた種なのに。
国連軍まで撤退しちゃうんだもん。ひどいわね。あとは自分たちでなんとかしろなんて、白人はひどいわね。
おいおい、白人だけじゃないぜ。日本人だって同じようなものだっていうのは、「蟻の兵隊」で学んだばかりだろ。
国なんか信じちゃいけない、自分たちで何とかするしかないってことね。
それで立ち上がったのが、ホテル・ルワンダの現地人支配人だ。というより、立ち上がらざるを得ない状況に追い込まれてしまったんだけどな。結果、たくさんの難民を自分のホテルにかくまって助けたという実話に基づく物語だ。
でも、結局、この人、ベルギーに助けられて亡命したとか。
自分で火をつけといて自分が助けた気になっているなんて、先進国もいい気なもんだ。
西欧諸国は最低ね。
だから、どこの世界だって国なんてその程度のものなんだって。
なんだか、今回は映画の話というより、世界情勢の話になってしまったけど。
いや、映画としてもよくできていたよ。本物のホテル支配人は結構貫禄があるのに、映画ではおどおどした普通の人にしたところなんて、緊張感が生まれてかえってリアリティを醸し出していた。この映画を観ていると、すぐに回想シーンから始めたがる日本の戦争映画が好きになれない理由がよくわかる。
どういうこと?
回想シーンでくるんでしまうことで、悲惨な戦争も過去の思い出になってしまうんだ。ところが、実際、戦争は今も世界中で起きている。そのことに思いをはせないで、「日本は大変な戦争をしたけど、今は平和で何より」なんて言ってるなんて、時代錯誤もはなはだしい。そういう鈍感なところが、回想シーンを選択する映画にはあるんじゃないかってことだ。
回想している場合か、現実を見ろ、ってことね。
世界は広く、そして狭いってことさ。
成績悪かったくせに、いいこと言うじゃない。
それは、余計だ。


ふたりが乗ったのは、都バス<都05系統>
晴海埠頭⇒ほっとプラザはるみ入口⇒ホテルマリナーズコート東京前⇒晴海三丁目⇒勝どき駅前⇒勝どき橋南詰⇒築地六丁目⇒築地三丁目⇒築地⇒銀座四丁目⇒有楽町駅前⇒東京国際フォーラム前⇒東京駅丸の内南口

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10 コメント

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トラバ・コメントありがとうございます (ひらりん)
2006-09-28 23:32:11
ほんと、遠い大陸・国の出来事で、他人事のように思ってしまうけど・・・

何かしてあげられないか・・・

って思うキッカケくらいにはなるのでは・・・と思います。
コメントありがとうございます (ジョー)
2006-09-30 21:04:16
■ひらりんさんへ

この映画、日本ではなかなか公開されなかったらしいですね。公開されてほんとによかったです。
はじめまして。 (二番館)
2006-09-30 21:26:59
TBどうもありがとうございました。

たしかに回想にしなかった構成は良かったですね。メッセージが現在にも続いていることが良く伝わって来ました。

よろしくお願いします。
遅くなりましたが、 (森漫)
2006-10-07 16:20:15
TBありがとうございます。



「回想シーンでくるんでしまうことで、悲惨な戦争も過去の思い出になってしまう」



なるほどなと思いました。「今は平和だし、あぁよかったよかった」っていう感想で終わらないところがこの映画のよいところなのだと思います。
コメントありがとうございます (ジョー)
2006-10-07 21:52:22
■二番館さんへ

回想にも効果的な回想と安易な回想があるということですよね。



■森漫さんへ

回想にも許せる回想と許せない回想があるということですよね。
TBありがとうございました。 (小米花)
2006-10-19 15:20:33
映画で世界情勢を知る事が多い私です。

もっと真剣に新聞読んでたら、知りえたことだったのに・・・フーって思う事が多いです。

ただ、報道では事実を淡々と伝えるだけ、私もディナーを続ける一人です・・・。

映画だとこれだけ憤れるというのが、映画の力ですよね。

それがまたすごい!と思うのです。

TBさせて頂きました。
コメントありがとうございます (ジョー)
2006-10-20 23:32:17
■小米花さんへ

瞬時にわかるのがテレビ、じっくり心に残るのが映画ってことでしょうか。
こんばんは! (由香)
2007-03-29 23:13:31
ジョーさん、こんばんは!
TB&コメントありがとうございました。
ルワンダ紛争について何も知りませんでした。
映画鑑賞後に、「そもそも何でこんな紛争が起こったのか。。。」と疑問を持ちましたら、植民地層が民族間の軋轢を煽ったのだと知りました。やるせなかったです。
これからアフリカを舞台にした『ブラッド・ダイヤモンド』も公開されますね。レオ主演ということだけで楽しみにしていましたが、色々と考えさせられそうな感じがします。
コメントありがとうございます。 (ジョー)
2007-04-01 00:40:01
■由香さんへ
ほんとにアフリカのことって、我々は無知ですね。ここのところ、急にアフリカの映画がたくさん公開されていますが、どれも考えさせられるものばかりです。「ブラッドダイアモンド」もぜひ見たい一本です。
あい (かお)
2007-05-01 16:38:02
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