二番館シネマ倶楽部

カミさんや子供と映画を観てる時、あっマズーと気まずい思いをしなくてすむように・・・

「デスノート the Last name」

2006-12-02 01:11:16 | 子供と観るための映画評

「デスノート the Last name」(2006年)
監督:金子修介 出演:藤原竜也、松山ケンイチ、戸田恵梨香

ありっ!?なんか巷では「トゥモロー・ワールド」不評っぽい・・・。やっちゃたかなぁ・・・。ん〜、キリスト教のメタファーが鼻につく部分もなくはないですけど、ラストの3ショットなどはかなり感動的だったです。東洋思想かぶれで多信仰(無信仰?)なヒッピーを登場させて、キリスト色を多少中和しているあたりなんかもなかなかスマートなやり方だと思いますし、西側の映画としては精一杯の良識のように思います。体制を変えることが出来ず、自堕落なまま結局何やってたんだかよく分からない70年代の政治運動の失敗を連想させる音楽も良かったんだけどなぁ・・・。背景を連想させやすい類型的なキャラクターや音楽を持ち出すことで、はっきりとした理由や説明は省略しても良いのでは・・・。なんとなく「Love Phychedelico」とかが好きなタイプの方は、この映画の事も気に入るんじゃないかと思うのですが・・・。説得力ないな・・・。まあ、いいや。とりあえず手持ちと長回しのある映画に弱い二番館です。こんばんは。

前置き長くなりましたが、しかも本文短いですが「デス・ノート」観て来ました。面白かったです。実は前編を観た後、コミックスを全巻読んでしまいました。原作をコンパクトにまとめたという感じで良かったです。原作はLがああなってからちょっとグダグダにもたついていて、ジャンプ編集部お得意の引き延ばしっぽい感じもなくはなく、そろそろ「○○先生の次回作にご期待下さい。」のタイミングなのでは、と思うところもしばしばあったような気がしたのですが、なのですがライトくんライトくんがキラである可能性は3%以下ですなのですがパキッパキッなのですがひとついかがですか夜神さんプスップスッとLの口調が移ってしまうくらい楽しめました。松山ケンイチいいですね。「リンダリンダリンダ」やドラマだとちょい役でやぼったい田舎の兄ちゃん風な役が多かったように思っていたのですが、ちょっとファンになってしまいました。

それにしても藤原竜也といい鹿賀丈史といい夜神家は濃いですね。夜神家にお嫁に行ったら大変そうです。

ミサミサの脚が極細でアイドルっぽくて良いですね。リアルにはもっと片瀬那奈的しっかり感があった方がいいかとも思いますが・・・。

ストーリーは意外とヒューマンな感じに変更されていて、割と安心でした。子供も観るからですかね。

ハリウッドのリメイクも早く観てみたいです。ミサミサのキャラとかどうなるんですかね。アイドルのノリが違う気もしますが、ハリウッド○○先生の次回作にご期待下さい、って感じです。



おススメ度:★★★★


戸田恵梨香のディズニーのCMいいっすね。

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「トゥモロー・ワールド」

2006-11-25 03:16:13 | 子供と観るための映画評

「トゥモロー・ワールド」(2006年)
監督:アルフォンソ・キュアロン 出演:クライブ・オーウェン、ジュリアン・ムーア、マイケル・ケイン

ハロー。お久しぶりです。引っ越し終わりました。荷物の片付けがあまりに大変な事態だったので、すっかりハートが折れてしまって、ちょっと更新が億劫になっていました。読んで下さっていただいていた皆様どうもありがとうございました。
これからは頑張ろうっ。

少し落ち着いてきたので、昨日劇場に足を運んでみました。(まだかなり散らかってるんですけどね・・・。)

「トゥモロー・ワールド」すごく良かったです。かなりツボでした。自分の中では、映画的に今年ベストの作品だと思います。

宣伝はちょっとひどいかな。近未来SF大作ではなかったです。一応近未来の寓話という設定で、現在問題となっている少子化・移民対策やテロの問題に対して、極端な例を使っていますが、「世界に平和を」をストレートに訴えかけた作品だと思います。

ロード・ムービーの形式なので、大筋は最初から想像つくのですけど、脚本が良く練られており、説明する所はきちんと説明し、端折る所は思いっきり飛ばしていて、ひとつひとつのシークエンスについては全く先が読めなかったです。演出もすごくきめ細かくて、日常生活に見られる普通の動作や、靴のサイズが合わないというちょっとした不具合などをごく自然に挿入していて、行間を埋めるのが上手いなと思いました。キュアロン監督、よっぽど観察力があるんだと思いました。天才だなぁ、この人。

以下、少しネタバレあります。




全編を通しての終末感と諦観に満ちた雰囲気、荒んだロンドンの街、6070年代の音楽と暗めの映像が見事にマッチしていて独特の映像世界がありました。近未来の設定でありながら、どちらかというとヒッピーや学生運動賑やかなりし時代を連想させます。マイケル・ケイン演じるジャスパーが、真っ白な長髪姿で、自由を謳いマリファナを廻し喫みするヒッピーの元教祖的な雰囲気で、すごく良かったです。ストーンズの「Ruby Tuesday」が流れるあたりでは、じわーと来ました。諦念の中、主人公達にかすかな希望を託し、静かに彼らを送り出そうとする姿に感動です。

日常生活に何の前触れもなく割り込んでくる爆弾テロ、生と死を分ける一瞬の描き方が実にリアルでした。予想もしていない場面での突然のバイオレンスは恐ろしいですね。自分が死んだ事にも気付かないような無惨な「死」がある事を改めて思い知らされます。この映画の中では、予測出来ない「死」がいたるところ出てきます。テロや権力による殺人です。殺される側はいつも予測出来ないです。

また、近未来の設定が意外なところで効いてるなと思われるところもありました。背景が特に語られていないことから、18年振りに妊娠した彼女の「私は処女よ。」という冗談に一瞬そうなのか?と思わせる部分があり、そのぼかされた設定があたかも混沌とした社会のようでもあり、そのあやうさの中では妙に説得力のあるセリフでした。

後半部分での長回しの戦闘シーンは必見だと思います。手持ちで、おそらく自然光だと思われる斜光や逆光の取り入れ方が見事です。人物の動き、カメラの動き、光のバランスなど、緻密に計算されつくされた感じです。その長回しの最中でも、クライブ・オーウェンが飛び交う銃弾から逃れようと瓦礫の陰に逃げ込んだら、当然のように先に隠れていた難民がいたりと、実に細かい演出が冴えていました。そして、そこまで計算された長回しにもかかわらず、カメラのレンズに血飛沫がふりかかるという映画の神様が降りてきたとしか思えないような偶然が発生し、もちろんそのまま続行で、すごいリアリティでした。多分自分には弾丸が当たらないだろうな、でも弾に当たったら痛いだろうな、という自分の想像の中の銃撃戦のリアリティにとても近かったです。痛そうな感じがとても伝わって来ます。

ラストは神々しいばかりでした。産まれたばかりの赤ん坊の泣き声には、戦闘を止める力がありますね。全ての人に等しく幸せをもたらす事が出来る気がします。本当、理屈ではないですね、自然にぽろぽろと涙が溢れ出て来ました。

傑作だと思います。すごくおススメ。

おススメ度:★★★★★



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「ブラック・ダリア」

2006-10-23 22:32:41 | 子供と観るための映画評

「ブラック・ダリア」(2006年)
監督:ブライアン・デ=パルマ 出演:ジョシュ・ハートネット、アーロン・エッカート、スカーレット・ヨハンソン

雨だなあ。最近日が落ちるの早くなりましたね。つるべ落としとは良く言ったものです。秋は落ち着いた季節のはずなのですが、我が家では微妙な引っ越しをすることになり、先週あたりからとてつもなく忙しくなってしまいました。最寄り駅は変わらないんですけどね。引っ越しは引っ越しなのでとにかく忙しいです。

頑張って週に一回は記事を書こうと思っていたのですが、ちょっと挫折。引っ越し終わるまで更新は少しお休みいたします。(もともと更新頻度が低いので、あまり影響ないかも・・・。)

そんな中、映画観てる場合ではなかったのですけが、デ=パルマさんだけは観ておこうと思いついつい観に行ってしまいました。

感想書くのを少し躊躇ってしまうのですが、というのもリアルなお友達にデ=パルマ好きが多いもので、というか殆どがデ・パルマファンのような気も・・・、というかそもそも友達少ないのか・・・、うーん、なんかますます秋深まる感じになって来るな・・・。

一部の方にはすごくネタバレかもしれませんが、短い感想です。


題材はデ=パルマの得意分野のように思えるのですが、出来映えはデ=パルマ作品の中では普通だと思います。(ちょっとハードル高い?)

カメラワークは相変わらずデ=パルマです。クレーンの壁舐め上げ、パンパンパンと「フューリー」トライアングル・パン・ショット、カットカットカット、ジャンプ・カット、「めまい」階段などなど、とりあえず楽しめるかと思います。逆ズームは無かったです。そこは逆ズームでしょうジグモンドさんっ、というシーンがいくつかあったのですけど、ちょっと残念でした。

ストーリーの描き込みは少し消化不良だったですかね。色んなところに見られる三角関係や悪役ファミリーの近親相姦を連想させる変態性とか、割と上品な感じで、エロは控えめだった気がします。スカーレット・ヨハンソンは品が良過ぎるのでしょうか、ナンシー・アレンみたいな露骨に分かりやすい感じではなかったです。三角形のパンで三角関係づくしかと思ったのですけど、それほど関係を掘り下げるわけでもなく、もしかして登場人物が多くて複雑な話は苦手なんじゃ・・・、この年になって弱点バラしてる感じ。

鬼才とか異端とか呼ばれていた頃の雰囲気はかなり出ていると思いますが、吸い込まれるように「ブラック・ダリア」に執着する心理描写は薄めで、ドロドログログロ感が少なかったと思います。「ブラック・ダリア」の呪縛性が上手く描かれていたら、終盤の展開により効いてきて傑作になっていたと思うのですが、「巨匠」デ=パルマ、「ブラック・ダリア」以外の呪縛に絡めとられてしまっていたのでは・・・。


辛口だったかなあ・・・。ごめん。



おススメ度:★★★★

ウィンスローさん出てるよ。


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「16ブロック」

2006-10-18 00:03:39 | 子供と観るための映画評

16ブロック」(2006年)
監督:リチャード・ドナー 出演:ブルース・ウィリス、モス・デフ、デヴィッド・モース

めっきり寒くなって来ましたね。テンプレートを替えて、ちょっと秋っぽくしてみました。

仕事が立て込んでて、なかなか時間を作れなかったのですが、日曜日に「16ブロック」を観て来ました。

肩の力が抜けている感じでなかなか良かったです。失礼とは思いつつ・・・、これまでリチャード・ドナー監督を特に意識したことはなかったのですが、今年で76歳になられるのですね。パンフレットで確認したところ、彼の作品をかなり観ていたことに気付きました。「オーメン」、「スーパーマン」、「グーニーズ」、「リーサル・ウェポン」・・・70年代後半から90年代に掛けて、コンスタントにヒット作を世に送り出してます。ハズレのない職人気質が窺えて、偉大な監督さんなんだなと改めて思いました。

人生投げてしまっているダメな刑事(ジャック)にブルース・ウィリス、仮釈放中の囚人であり大事な証人(エディ)にモス・デフ、エディに証言させまいとする悪役刑事をデヴィッド・モースが演じています。映画は、ジャックがエディを16ブロック離れた刑務所から裁判所まで送り届ける2時間をほぼリアルタイムで描いています。テレビの宣伝は、「最も不運な刑事」とか「史上最大の残業(?)」とか、「ダイ・ハード」のような活劇を想像させるのですが、どちらかというと人情物のように思えました。むしろ「はぐれ刑事・純情編」みたいな感じだと思います。ジャックとエディが互いに影響し合い、少しずつ打ち解けて行く過程が良かったです。笑えない掛け合い漫才みたいな雰囲気に、最後はホロリとさせられました。

最初ブルース・ウィリスの過剰な老けメイクに違和感があって感情移入し辛かったのですが、慣れて来るとマクレーン刑事ではないブルース・ウィリスもいいかなと思うようになって来ました。NY市警全体を敵に回し、命からがら逃げ回っている間に銃撃戦あり頭脳戦あり「ガン・トレッド」もどきありと、それなりの盛り上がりがあります。そしてジャックとエディは、それぞれ過去の自分にけじめを付けて、こうありたいという自分に変わって行きます。ブルース・ウィリス51歳。50歳を過ぎて新しい自分にチャレンジしている感じが好感持てます。もっとも銃を握った途端眼光がすっかりダイ・ハードになってましたが・・・。

事件などをきっかけに人は変われるのか、という古典的かつ普遍的なテーマではあるのですが、ラストの持って行き方上手いんですよねぇー。いまからでも遅くはないって感じです。ドナー監督まだまだ変われそうですね。元気付けられました。

おススメ度:★★★☆☆

ブルース・ウィリスもう少しダイ・ハードで行けそうな感じですが、hardestの上はどうなるのでしょう?ちょっと心配。






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「UDON」

2006-10-13 00:02:36 | 子供と観るための映画評

UDON」(2006年)
監督:本広克行 出演:ユースケ・サンタマリア、小西真奈美、トータス松本

こんばんは。ここのところ暑いんだか寒いんだか良くわかんない天気ですね。電車の空調が合ってない気がする・・・。今日の地下鉄暑過ぎ・・・。

先週の話ですが、最終回だったので「UODN」を観て来ました。いまさらですが、短い感想です。

意外と面白かったです。悪い評判もまあしょうがないかな、という気はしましたが、さわやかな話だったし、愛情溢れる感じだったので、まあいいかなと思いました。

ネタバレあります。

出演者はみんな良かったです。ユースケのノリの良さいいですね。空元気と明るさで周りの人間を巻き込んで行く雰囲気は、物語のうどんブーム到来を予感させるに十分で楽しかったです。

小西真奈美の天然な感じは可愛いなあ・・・、よく分かりませんが地もそうなのかなと思わせるぐらい自然でした。マジメなボケぶりが良かったです。

ストーリーは、ちょっと詰め込み過ぎだったですかね。前半と後半でかなり違う話でした。前半だけで下がって上がって、後半また下がって上がって、忙しかったです。二本分の話を一本に凝縮した感じではなくて、60分ずつの第一話と第二話を普通に繋げたみたいで、一本の映画としてのまとまりには少し欠ける感じがしました。後半のブーム終了後を描きたかったのかなと、善意に解釈しましたけど、やっぱりバランス悪いかなという感じは否めませんでした。どっちかに絞っても良かったんじゃ・・・。というか、「踊る大捜査線」ブームを作った方なんだから、数年前のうどんブームを取り上げるより、この映画をきっかけに「XXブームが起きました。」というような新しい素材を求めていたという部分もなくはなかったです。

監督さんのうどんに対する愛情は、かなりマニアックな感じで、「サマータイムマシン・ブルース」でもそうだったように題材に対するオタク的なアプローチは、結構好きです。実は、大ヒットを狙った作品より、小粋な小品を期待していたのですが、ちょっと中途半端だったかなと思いました。

次回に期待です。


おススメ度:★★★☆☆





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「涙そうそう」

2006-10-09 22:38:12 | 子供と観るための映画評

「涙そうそう」(2006年)
監督:土井裕泰 出演:妻夫木聡、長澤まさみ

三連休晴れましたね。久しぶりにデパートへ行って買い物をして来ました。(雑貨ですけど。)屋上から眺める空にずいぶんと秋の深まりを感じました。遠出しても良かったかな・・・。

レイトショーで「涙そうそう」観て来ました。

オレ:「涙そうそう観て来る。」
カミさん:「・・・私も行く!」
オレ:「ェエッ!?」
(誘ったつもりはないんですけど・・・。)

・・・近所の映画館へ・・・

オレ:「大人二枚。」
お姉さん:「2400円になります。」
     「ポイントカードはお持ちですか?」
カミさん:「はいっ。」自分のカードを差し出す。
オレ:「うっ!」(お金払ったのオレなのに・・・。)

・・・上映終了・・・

カミさん:「何コレ。全然泣けない。」
     「人気者集めて映画にしただけじゃん。」
オレ:「・・・。」

うーん。そう来ましたか。なんの根拠もなく長澤まさみに敵愾心を抱くウチのカミさんですが、そうですか、そう来ますか。映画は人それぞれですから、別に構わないですけど・・・、けなすぐらいなら何故付いてくるかなぁ・・・。次からは一人で観に行こうと固く決心いたしました。

まあ、ちょっと微妙な出来ではありましたが、そんな悪くはなかったですよ。少なくとも役者陣の演技はとても良かったと思います。妻夫木聡は、義理の妹カオル(長澤まさみ)を守るひたむきな「兄ィニィ」役を実に上手く演じており、彼の誠実さが伝わって来ます。また、長澤まさみは、「兄ィニィ」を慕い、兄弟愛のような擬似恋愛のような微妙なバランスの上に揺れ動くカオルを、高1から大学生までごく自然に演じていました。そしてキョンキョンが、長澤まさみのお義母さん。まさみの義母キョンキョンって・・・、なんか最強過ぎる・・・。「空中庭園」に続いて、疲れた表情が素敵でした。大人だあ、キョンキョン。

生きていると、どうしても避けられない別れも、ままありますよね。実の母(キョンキョン)と死に別れ、家族を思い家族の為に生きて来た洋太郎、事情はあれど洋太郎のもとから離れて暮らす事を決意するカオル、その二人の別れはとても物哀しかったです。「兄ィニィ」のもとから旅立って行く日の最後の朝食、悲しみをこらえて背筋を伸ばし、凜として明るく振る舞う二人の姿が涙を誘います。一方カオルと母を捨てて出て行ったミュージシャンの父親は、自分の為または音楽の為に生き、自ら家族を捨てて出て行きました。この二人の生き方の違いみたいな部分は、もう少し突っ込んでも良かったのではと思います。去る者の去る為のエネルギーはすごく大きいと思います。別れが続くストーリーなので、少し洋太郎が可哀想過ぎかなと思いました。

沖縄(那覇)の風景は独特ですね。洋太郎とカオルが住んでた部屋が、ごちゃごちゃした雰囲気で、街のイメージに合ってた気がします。

パンフレットに洋太郎とカオルの書簡がそれぞれ付いてて、とても良さげだったのですが、中を開いてみると、直筆の手書きじゃなくて、カオルが明朝体で洋太郎がゴシック体の活字でした。二人の性格を表していて良かったですけど、なんで手書きじゃないんだっ!と少しガッカリ。


おススメ度:★★★☆☆





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「夜のピクニック」

2006-10-05 00:44:05 | 子供と観るための映画評

「夜のピクニック」(2006年)
監督:長澤雅彦 出演:多部未華子、石田卓也、郭智博、西原亜希

う〜ん、ちょっと意見が分かれそうな気もしますが、私はかなり良いと思います。

日曜日に観て来ました。一晩二晩寝かせると各エピソードが発酵して来て、じわーといい感じになって来る気がします。

記憶は一晩寝ると定着するとよく言われますが(受験勉強的?)、この映画の中で描かれた「歩行祭」という疑似体験は、自分の記憶の一部として定着するのに少し時間が掛かってしまったように思います。小説の場合だと、私は一冊読み終わるのに大抵一晩以上(もっとですけど)は掛かるので、中の世界に浸る時間も十分に取れて、主人公達と一緒に一昼夜歩き続けるという体験を共有し易かったのかなと思います。「映画を観ている間は18歳に戻れます。」ということではあったのですが、たまに出て来るギャグや主人公の妄想をアニメで表現した演出等がどうにも浮いていて、ちぐはぐな感じは否めませんでした。純朴な高校生らしい妄想で可愛かったですけどね。時間が経つにつれて、まあいいかという気になって来ました。妄想部分とかを上手く演出出来ていれば、傑作になっていたと思います。

学校の行事って行為そのものが目的になっていることがよくありますよね。この歩行祭もそういう感じです。ただその行為をみんなと一緒にするという事が良い思い出になる事も多いと思います。強制的に何かをやらされている時って、反発しながらも単調な作業の中で色々と自分の内面と向き合って考えることも多い気がします。中学生、高校生ぐらいの時には意外と必要な事なのかなという気もします。受験とか就職とか重圧がのしかかって来る時期でもあり、苦楽を供にした戦友というか盟友みたいなもので、クラスメートに対しては男女の分け隔てなく友情みたいなものあったかなと、いまにして思います。別な学校だとまた違って来るんですけど、同級生はやっぱ特別かな・・・。

原作のイメージは全く損ねてないと思いますので、原作が好きな方はこの映画の事もきっと好きになるのでは、と思います。キャスティングがすごく良いですね。貴子役に多部未華子を持って来た時点でほぼ成功だったんじゃないでしょうか。融(石田卓也)を始めとして他の方ももちろん良かったです。

満面に星を湛えた夜空、前年の歩行祭の夜から始まる一連のオープニングはとても良かったです。貴子(多部未華子)、美和子(西原亜希)、杏奈(加藤ローサ)の三人が土手に寝そべり、星を見上げながらするたわいもない会話。日中の疲労と祭りの高揚感が重なって笑いが止まらなくなる多部未華子の自然な演技、素直な女の子らしさが出ていて、多部未華子ただものじゃないなという感じでした。その後すぐ歩行祭当日の朝へと場面は切り変わり、学校の校門へ向かう坂道を登る貴子と美和子を手持ちカメラがかなりなアップで追いかけます。自分が、まるで隣を歩いているかのように、時折役者が画面から切れるぐらいのアップと微妙な画面のゆれ具合が、これから一緒に歩くことを予感させます。その後「歩行祭」開始の雰囲気を伝える全校生徒や先生の様子を延々と長回しで撮っていて、見事な出来でした。

その後ちょっと中だるむ感じはあるのですが、後半の盛り上がりは感動的でした。ラストシーンは映像ならではですね。ゴールした瞬間のあの表現は活字では出せないですものね。(物理的に・・・)これでもう中盤のもたつきは無かったことにしようと思いました。

ここでも多部未華子は良かったです。あまりにも自然で、演技とは思えなかったです。感情が爆発してせきを切ったかのように顔がくしゃくしゃになる多部未華子の泣き顔が目に焼き付いて離れません。「HINOKIO」も良かったし。


おススメ度:★★★★



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「フラガール」

2006-10-02 01:17:44 | 子供と観るための映画評

「フラガール」(2006年)
監督:李相日 出演:松雪泰子、豊川悦司、蒼井優、岸部一徳

雨かあ・・・。昨日は秋晴れで暑いぐらいでしたけど、今日は秋の長雨・・・。昨日コンタクトレンズを取りに眼鏡屋へ行ったところ、「ソイヤソイヤ!ソレソレ!」と威勢のいい掛け声が街に響いていました。ん?と思い覗いてみたら「ふくろ祭り」やってました。(@IWGPです。)特設ステージの上でギャル達(昔ギャルだった方も?)が、現代風にアレンジされた和風の曲に合わせて踊っていました。そういえば秋はお祭りシーズンでもありましたね。意外と忙しいな・・・。

そのままの勢いで「フラガール」観て来ました。面白かったです。

絶賛とまでは言いませんが、元気が出て来る映画でした。私は、炭坑の街が全盛だったころの映画を観た記憶がなく、炭坑の街が舞台というだけで、どことなく物悲しく暗い話を想像していたのですが、明るくて希望に溢れたストーリーでした。悪く言うと、登場人物のキャラクターは現代的なまま残して、時代と設定を変えただけの着せ替えドラマな部分もなくはなかったです。暗い部分は脚本の段階で巧みに切り捨てたんですかね。閉抗後の未来に目を向けていて、かなり新鮮な切り口に思えました。良質な娯楽作品だと思います。

ネタバレありです。(どちらかというと男目線です。)




「女は強ぇなー。」とぶっきらぼうに言い放つ炭坑夫豊川悦司の複雑な表情が印象的でした。文字通り気の強いフラの先生(松雪泰子)や家出までしてフラガールを目指す妹(蒼井優)の事を言っているようでもあり、男として家族を支えて行かなくてはならないという自負でもあり、フラなんかやって女は気楽でいいよなという蔑みや羨ましさ、取り残される不安や寂しさ、そして未来を夢見る彼女達のたくましさに対する賞賛など、いろいろな気持ちが入り交じって、結局一言しか言えない不器用な男・・・、こういう人が日本を支えていたんだなと思うと、やはり哀しい気持ちになりました。

松雪泰子は母親の借金の肩代わりをして東京を追われ、華やかな座から一転田舎でフラの先生をするはめになったお高いオンナです。冒頭では炭坑の街へと続く橋の上で、彼女を乗せた車は、あたかも彼女の気持ちを代弁するかのごとく、躊躇うようエンストしてしまいます。大あくびをしながら登場する松雪泰子は、なかなか良かったです。その後も蒼井優らフラガールにフラを教える姉御肌の先生としてハマってました。

ラストでは、豊川悦司がこの橋の上で仁王立ちの通せんぼをして、異物を拒絶するかのように松雪泰子の借金取りを追い返してました。フラの先生、フラをする妹の事を認め、力を貸しつつも、自分の中には決してハワイアンセンターという異物を受け入れない頑固な姿勢、炭坑への拘りが首尾一貫してて見事だと思います。その後吹っ切れたかのように嬉々としてトロッコに乗り込む姿に古い男のすがすがしさを感じました。

蒼井優は凄いですね。クラシックバレエを習っていたとはいえ、短期間にあんな上手にフラを踊れてしまうものなんですね。びっくりしました。クライマックスのタヒチアンダンスは感動的でした。やっぱり劇の中でどんどん踊りが上達して、人間的にも成長して行くところを観てしまうと、最後は大拍手でした。エライ!

それにしても常磐ハワイアンセンター思いついた人天才ですね。エライ!


おススメ度:★★★★

家にウクレレがあった事を思い出して、サントラ買ってしまった。
フラは無理だけどウクレレ始めようかな・・・。







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「ホテル・ルワンダ」

2006-09-27 00:29:38 | 子供と観るための映画評

「ホテル・ルワンダ」(2006年日本公開)
監督:テリー・ジョージ 出演:ドン・チードル、ソフィー・オコネドー、ニック・ノルティ

鑑賞後かなり時間が経っているのですが、何か書き記しておきたいなと思いまして・・・。

「伝えたい」という思いに突き動かされて撮られた映画は、とても美しいです。ことさらドラマチックな脚色などは必要とせず、最小限に押さえられた演出だけでも最大の感動をもたらす事が出来るのだという、映画はこうあるべき、といった作品になっている思います。

監督の弁にある「悲惨な映画だとは思われたくない、何故なら多くの人に伝えたいから。」という意図は、目を覆うような惨劇から一部の人を救出するというシンプルなストーリー構成により、ある種の娯楽的要素をも含むカタルシスを持って十分に満たされていると思います。監督が切望したというドン・チーゲルの起用は、彼の大胆かつ繊細、インテリジェントでありながらもどこか軽妙な雰囲気を漂わせる演技で、ともすると暗く悲惨になりがちなストーリーに希望をもたらしていたと思います。

そして、ルワンダの惨劇を捉えた映像が世界中に報道されたとしても、映像を見た人は「恐いね、と一言言ってディナーを続けるだろう。」にメッセージが集約されていたと思います。映画の中では(事実でもありますが)ディナーを続けることを恥ずかしいと思った国は軍隊をルワンダに派遣し、映画の外(日本)では、「恥」に感じた人達が署名運動を行い公開にこぎつけました。少しずつではありますが、世界は良い方向に向かっているのかなと感じます。

国益にならない紛争に軍隊を送るという決断は、当の政府にとってはかなり厳しい選択だったのではないかと想像されます。最近の言い方をするならば「国家の品格」(藤原正彦著)が問われた決断だったと思います。藤原正彦氏の「国家の品格」は武士道という言葉でくくってあって、ちょっと共感し辛い所がありましたが、小松左京・谷甲州共著の「日本沈没第二部」では、国家の在り方やアイデンティティについてかなりの品格を持って語っています。原始的アニミズムを礎とした教義・教典のない日本の緩やかな宗教と道徳もしくは生活の知恵でもあった、自然を敬う気持ち、弱者に手を差し伸べる気持ち等を伝えていく事が、民族としての「日本人」の拠り所になるのでは、という問いかけをしています。改めて説明される程の事ではないのですが、国土が消え失せ、民族としての自己を失うというストーリーの中では、とても胸を打つくだりです。

これは日本が沈没するという架空の非常事態に対しての事ですので、現実と比較する事は憚られますが、100日間で100万人が殺されるという民族存亡の危機にあったルワンダに対しても、制度的なものに頼る事をせず、これまで永らく日本人が信奉して来た「道徳」に従って行動する、という事が求められていたのではないかと思います。

この当たり前の事のような道徳の精神が、既存の憲法や法律、国際法などに実効性を伴って上手く反映されていない事が残念でなりません。私は決してアナーキストではありませんが、それぞれの国にはそれぞれ道徳や倫理、名誉や騎士道精神のような弱者を救おうという精神が息づいているかと思います。なんとかならなかったんですかね、もどかしいです。

また、ルワンダが自国の惨状を直接世界に伝えられない、情報を発信出来ないというもどかしさも感じました。少し前に観た「アキハバラ@DEEP」の中でIT企業の社長が、日本から優秀なコンテンツを発信する事が出来ないと、日本という国がネットの地図から消えて無くなってしまう、という危機感を顕わにしていました。いまの日本はルワンダより恵まれているかもしれませんが、インターネットの世界では恐らく日本は巨大なブラックボックスに写っているのではないかと思います。世界から忘れられてしまう日も近いかも、心配です・・・。


おススメ度:★★★★★(名作だと思います。)





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「ワイルドスピードx3 TOKYO DRIFT」

2006-09-23 23:33:35 | 子供と観るための映画評

「ワイルドスピードx3 TOKYO DRIFT」(2006年)
監督:ジャスティン・リン 出演:ルーカス・ブラック、ナタリー・ケリー

キタ--------()---------!?
すみません。電車男見ながら書いてました。オタクと並んで(?)日本発の文化ドリフトレースの話です。メチャメチャ面白かったです。勘違い日本文化炸裂でしたけど、狙いなのかなぁ、それほど天然ではないというか、ある程度分かってやっている感じもしました。最近の日本でのアキバ描写を見ていると、あながち勘違いではなくてふざけて誇張しているだけのような気も・・・。楽しかったですけどね。

オープニングからおバカ全開でした。ストーリーは、アメリカの高校生が軍人である父親を頼って日本に来る事になり、後はレースでドリフト、ドリフト、ドリフト・・・です。日本を舞台に暴走したかっただけのようなので、その辺はまあいいかと。

映像はすごかったです。ドリフトシーンにびっくり。綺麗でした。パンフレット読むとCGじゃないらしいですね。土屋圭一さんが車の中の人として運転してたようです。ご本人は、釣り人のオジサン役で数秒だけスクリーンに映ってましたけど・・・。なんかこういうとぼけた人柄いいなぁ。ダウンヒルレースで2台が並走しながらドリフトで峠を駆け下りてくるシーンなどは相当な見物です。道幅とか壁ギリギリに車を滑らせていて結構血が騒ぎました。ただ残念ながら撮影はLAだったらしいです。そこはCGとセットでごまかしているとのこと。渋谷の交差点にドリフトした車が滑り込んで来るカットすごくかっこ良いんですけどねぇ。というかあそこまでセットとCGでよく作ったなという感じです。

クライマックスもフォードムスタングが活躍したりと、なんだかんだ言ってアメリカここにありみたいな、やっぱアメリカ人分かりやすい人達だな、みたいな結構かわいい映画でもありました。


おススメ度:★★★☆☆

北川景子があまりストーリーに絡んでなくて残念。






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