お、本屋だ。寄って行こう。
違うわよ。紀伊国屋書店て書いてあるけど、ここにあるのは紀伊国屋書店の本社なのよ。オフィスなのよ。
なんだ、残念。
何の本、買いたかったの?
「ゲド戦記」。
映画で観たじゃない。
それで、話、わかったか。
よくわからなかったけど。
よく、じゃあない。全然わからなかった。
あなたは、どこがわからなかったの?
そもそも、あのゲドってやつ、偉そうにしてるけど、何かやったか。主人公でもないのに、タイトルが「ゲド戦記」なんて、看板に偽りありだろう。
でも、テルーの唄、よかったわよね。
CDで聞いたほうがずっといい。あの女の子だって、いままでの宮崎アニメだったらもっと弾けてて魅力的だったと思うぜ。なんであんなに暗くなきゃいけないんだ?
いや、この映画は息子の映画なんだから宮崎駿と比べちゃだめなのよ。宮崎吾朗と宮崎駿は別人なんだから。
それにしちゃあ、色調とか明らかに宮崎駿のまねしてたぜ。
そう、まね。たしかに、まねであって、宮崎駿は超えられなかったわね。
監督の宮崎吾朗はそれをわかっていたから、冒頭で主人公のアレンに父親を殺させちゃったんだな。
どういう意味?
父親がいる限り俺は父親を超えられない。ならば、父親を殺しちゃおう。もちろん実際にはそんなことできないからせめて映画の中で・・・。そういう宮崎吾朗の心情を反映した映画なんだ、これは。
そうかなあ。じゃあ、その後の物語は。
くも女もなにもかも邪魔者は消す。つまり、アニメ界を牛耳るドンになりたいっていう宮崎吾朗の夢を主人公アレンに投影した物語なんだ、きっと。
全然違うと思うけどなあ、ゲド戦記は。
だから原作を読んでほんとはどんな話なのか確かめてみたいんだよ。映画を観たら原作を読みたくなる悪しき典型だな。
そこまでジブリの映画をこきおろすなんて、たいした度胸ね。
あれ、ジブリの映画ってひとくくりにするなよ。宮崎吾朗と宮崎駿は別だって言ったのはおまえだぜ。
そりゃそうだ。
ふたりが乗ったのは、都バス<田87系統>
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