後期ゴシック彫刻・市民運動・演劇教育

小学校大学教師体験から演劇教育の実践と理論、憲法九条を活かす市民運動の現在、後期ゴシック彫刻の魅力について語る。

〔508〕「緊急学習会 改憲問題と憲法審査会~大江京子弁護士の講演と傍聴人からの報告~」があります。

2022年08月30日 | 講座・ワークショップ
 憲法審査会ウオッティングを続ける西崎典子さんから「緊急学習会 改憲問題と憲法審査会~大江京子弁護士の講演と傍聴人からの報告~」のお知らせです。是非お集まりください。

◆憲法審査会ウオッティングをお送りする皆様へ(BCC)。
ご無沙汰していましたが、西崎より学習会のご案内です。

翻れば208通常国会の最終局面では、立憲民主党が提出した岸田内閣の不信任案は、
翌日午前の本会議で審議となり、時刻がだぶる憲法審は、流会になりました。
不評だった不信任案でしたが、「憲法審を開かせなかった」点では高評価でした。

その後、参院選の終盤に安倍元首相が銃殺されて以来、パンドラの箱があいたかのような
騒ぎが続いています。

その中で私たちのグループは首記の学習会を企画しました。
 お越しをお待ちしております。





●緊急学習会 改憲問題と憲法審査会 
~大江京子弁護士の講演と傍聴人からの報告~

 安倍元首相の国葬儀の強行、自民党政治家と旧統一教会の癒着など、政局は緊迫度を増しています。
秋には、改憲派が絶対多数を占める憲法審査会が再開されます。
 学習会では大江京子弁護士が「改憲問題と憲法審査会」について講演し
、憲法審査会の傍聴を続けてきたメンバーが体験談を語ります。
ご一緒に平和憲法を守る道を考えましょう。みなさまの参加をお待ちいたします。

講師:大江京子さん
 プロフィール 1996年弁護士登録・東京東部法律事務所に所属。
 改憲問題対策法律家6団体連絡会事務局長ほか種々の団体の事務局長・代表などを兼務。
共著『緊急事態と憲法』(学習の友社、2020年)。

日時:2022年10月8日(土)14:00~17:00 (開場13:45)
       保育はございません。※お子様とご一緒にどうぞ
会場:サンパルネ2階コンベンションホール (西武新宿線“東村山駅”西口徒歩3分)
資料代:500円     予約・連絡先 080-5035-7633(西崎) 
          080-3460-0657(泉)
 e-mail noriko8864shinano@gmail.com
          主催:みんなの憲法委員会
                                以 上


◆誰のための政治なのか
  原発政策の無謀、民主主義抹殺の国葬の強行

鎌田 慧(ルポライター)

 「国が前面に立ってあらゆる対応をとる」。岸田文雄首相の、原発を
稼働させよ、との大号令。「既設原発の最大限活用を」
 まるで「皇国の興廃この一戦にあり各員一層奮励努力せよ」。日本海
海戦にむけた、東郷平八郎のZ旗。あるいはウクライナの市街地を蹂躙
するプーチンの戦車に大書されたZ印。

 これまでの11年間、 私たちが福島の人々と共に広げてきた、原発から
脱却する運動を有無を言わさず踏み潰す「対応」。
 原発の再稼働ばかりではない。新増設やリプレース(建て替え)、
さらには運転期間の再延長。60年以上の運転も許されそうだ。

福島原発事故に奪われた故郷の山河、農業、漁業などの生業、 地域の
コミュニティー。
 あるいは子どもの甲状腺がん。労働者の被曝。
 ひとびとの奪われた健康と日常生活。それにたいする哀惜と畏怖。
 想像力と人間的な繊細な感情がない。
 もう一度、事故が発生したとき、国が、首相自身が、どう責任を取る
つもりなのか。

 いまからの原発新増設。はたして採算に合うのか。核廃棄物の処理は
どうするのか。ヒロシマ出身とはいいながらも、あまりにも核にたいし
て、不勉強、無神経だ。
 もうすでに「核燃料サイクル」の夢は破綻している。原発政策の
無謀。民主主義抹殺の国葬の強行。内閣支持率は急落している。誰の
ための政治なのか。
       (8月30日「東京新聞」朝刊23面「本音のコラム」)

〔507〕安倍氏国葬に「賛成」30%、「反対」53%(毎日新聞世論調査)は国民の冷静で至極当然な判断でしょう。

2022年08月29日 | テレビ・ラジオ・新聞
 岸田首相は安倍晋三氏が凶弾に倒れて数日で「国葬」を宣言しました。花を手向ける人が多かったり、海外メディアの報道に多く取り上げられたりしたということもその理由のようです。確か「民主主義を守るため」などということばで国葬を正当化していたように記憶しています。
 しかしながら、冷静に考えてみると、国葬に関する法律がなかったり、憲法との関連の不備も指摘されるなど、どうやらその根拠もあやふやになってきました。戦後国葬は吉田茂氏だけです。
 安倍政権が8年8か月の長期にわたったことも国葬の理由にされているようですが、評価すべきは政権の長さではなく、日本国にとってどのような利益をもたらし、利点があったかではないでしょうか。
 長らく教育の現場にいて、最も関心があり、比較的一般には忘れられている安倍政権の問題点は、教育基本法の改悪です。さらに、集団的自衛権の一部行使容認、共謀罪、特定秘密保護法、そしてモリ・カケ・サクラ疑惑などどれをとっても問題だらけです。
 アベノミクスによって労働者の実質賃金は減り、大企業の法人税率を下げ、一人当たりのGDPは韓国を下回るようになりました。
 安倍氏はプーチン政権に寛容であり、北方2島だけの返還を試みたにもかかわらず、一顧だにされませんでした。最重要課題と位置づけたはずの拉致問題では拉致被害者は一人も帰国できませんでした。
 さらに、安倍3代にわたって旧統一教会とのズブズブの関係だったことが明るみに出されてきました。
 そんなことを考えていとき、毎日新聞のこんな記事を読みました。さもありなん、と至極納得しました。

◆安倍氏国葬に「賛成」30%、「反対」53% 毎日新聞世論調査 2022/8/21

 毎日新聞と社会調査研究センターが20、21両日に実施した全国世論調査では、銃撃されて死亡した安倍晋三元首相の国葬についても聞いた。国葬に「賛成」は30%で、「反対」の53%を下回った。「どちらとも言えない」は17%だった。支持政党別で見ると、自民党支持層では「賛成」が66%で、「反対」の17%を上回ったが、公明党や立憲民主党、共産党の支持層や「支持政党はない」と答えた無党派層ではいずれも「賛成」が「反対」を下回った。(以下略)

 本日、2022年8月29日(月)の朝日新聞の世論調査でも毎日新聞と似たような数字が並んでいました。

◆安倍氏の国葬「反対」50%「賛成」41%

 他の項目でも良識的な国民の考えが反映されていて納得させられました。簡潔に紹介します。(7月16,17日調査との比較)

*岸田内閣 支持する 57%→47%  支持しない 25→39
*政治家は旧統一教会との関係を断ち切るべきか。断ち切るべき82、その必要はない12
*政治家は旧統一教会を巡る問題について、岸田首相の対応 評価21,評価しない67
*新型コロナウイルスを巡る政府の対応 評価57→45、評価しない34→49
*原発の新設、増設 賛成34、反対58

 同じ朝日新聞の「週刊ポスト」の宣伝広告には「安倍国葬に血税33億円、最大130億円超の試算も」とあります。「政府の『葬儀予算は2・5億円』に騙されるな!」とも。

 ◆いやな感じ
  「国葬」を受け入れられないのは理不尽を痛覚するからだ

                  鎌田 慧(ルポライター)

 岸田内閣の支持率は36%と急落、不支持率は54%と急増。(毎日新聞
と社会調査研究センター、8月20、21日の調査結果)。
 新型コロナの新規感染者は1日当たり20万人を超え、医療崩壊が進む。
 その一方、仕切り直しの内閣改造で、旧統一教会との汚染大臣を外し
たはずなのに出るわ出るわ、反社会的宗教への依存の実態。

 これらの報道に対し、旧統一教会本拠地のソウルで18日、「宗教
弾圧」反対集会が開かれ、安倍氏に黙祷が捧げられた。
 祖父の代からの「広告塔」としての安倍氏を悼んでいるのだが、いま
反対運動が急速に拡大しているにもかかわらず、岸田内閣が「国葬」を
強行するのは旧統一教会の追悼とどこが違うのだろうか。

 わたしが「国葬」を受け入れられないのは、やや大袈裟になるが、
魂をわしづかみにされて引きずり回されるような、理不尽を痛覚する
からだ。
 「いやな感じ」なのだ。
 汚染された内閣や党幹部を不問にして国民を統合する宗教的行事を
実行する。
 人間を無視する暴政。
 国葬実行で人気を取ろうとしても、さらに不支持率を急増させる
だけだ。

 27日(土)午後5時。新宿駅地上西口で、二度目の「国葬」反対市民
集会を開催します。発言者は田中優子(前法政大学総長)、松元
ヒロ(芸人)、古今亭菊千代(落語家)、落合恵子(作家)、佐高信
(評論家)、鎌田など。
    (8月23日「東京新聞」朝刊21面「本音のコラム」より)


◆アマゾンでの個人本屋・猫家族は事情により9,10月と閉鎖します。10月後半に再開の予定です。ご迷惑をおかけしますが、よろしくお願いします。
◆ブログもしばらくお休みになります。

〔506〕最新・ふせ由女通信(2022年秋、33号)は議会報告、請願の顛末などです。

2022年08月28日 | メール・便り・ミニコミ
 清瀬市議・無所属ひとり会派「共に生きる」のふせ由女が発行している議会便り最新号が刷り上がりました。
 ふせ由女は清瀬市議2期目の最終コーナーを回ったところです。年4回ある市議会ごとに議会便りを発行し続けています。今号は33号になります。
 1面はいつもの市議会報告です。
 2、3面には清瀬・くらしと平和の会の仲間が市議会に提出した「柳泉園組合のコンサルト業務委託に関連する事実の説明を清瀬市に求める請願」の顛末について書かれています。
 4面は連れ合いの福田緑のラジオ深夜便出演や二人の共著『結・祈りの彫刻-リーメンシュナイダーからシュトース』(丸善プラネット)の紹介をさせていただきました。
 いずれも拡大してご覧いただければ嬉しいです。






〔505〕ドキュメンタリー「NAGASHIMA~”かくり”の証言」 の監督のことが記事になりました。

2022年08月26日 | 映画鑑賞
 以前からお知らせしてるドキュメンタリー「NAGASHIMA~”かくり”の証言」の上映が日本各地で開始されています。
 岡山の「NAGASHIMA~”かくり”の証言」製作実行委員会の矢部顕さんからのメールを紹介します。
 東京新聞に掲載された監督さんの記事です。無料上映会のお知らせも記事に書かれています。

*9月3日(土)午後1時半開始、東村山市中央公民館

◆福田三津夫様

東京新聞電子版です。

https://www.tokyo-np.co.jp/article/197804

ドキュメンタリー「NAGASHIMA~”かくり”の証言」
の監督のことが記事になりました。

矢部 顕

〔504〕故・植田重雄さんからの贈り物・第2弾『Die Skulpturen von Moissac』(モワサックの彫刻)の全容が見えてきました。

2022年08月22日 | 図書案内
  後期ゴシックのドイツの彫刻家、ティルマン・リーメンシュナイダーの生涯や作品についていち早く書籍で日本に紹介したのは故・植田重雄さんといっても間違いありません。
・『神秘の芸術-リーメンシュナイダーの世界』(新潮社、1976年)
・『リーメンシュナイダーの世界』(恒文社、1997年)

 ご子息との交流についてはブログ〔480〕に書かせてもらいました。その後、遺品整理ということで貴重な植田重雄さんの所蔵本を何冊かいただきました。〔480〕に写真掲載の彫刻はチェコとオーストリアにありますが、9月からの渡独の際に拝観する予定でいます。 
 さて、今回紹介するのは故・植田重雄さんからの贈り物・第2弾『Die Skulpturen von Moissac』(モワサックの彫刻)です。本が大きすぎて表紙の一部しか掲載できていません。ドイツ語版、1996年ミュンヘン発行、270頁の大冊です。後期ゴシックのドイツの彫刻ではないということで今まで敬遠してきたのですが、写真も素敵だし、『Die Skulpturen von Moissac』の正体は何なのか気になって調べてみたところ、びっくりすることが多々ありました。



  そもそもMoissacとは何か、本文に南フランスや北スペインが記載されているところを見るとその近辺の地名なのでしょう。早速『地球の歩き方 フランス』(2011~12)を開いてみたら偶然に「モワサック」(369頁)を発見しました。
  「ヨーロッパ各地で模倣されたロマネスク彫刻の傑作」で有名なサン・ピエール教会は南正面ファサードの彫刻と回廊は世界有数の美しさで知られているとあります。
  「キリストの再臨」「頭に金の冠をかぶった24人の長老」「エレミア像」も必見。「76のアーチが並ぶ内庭回廊は11世紀のもの。柱頭には、花や獣、聖書の物語を描いた繊細な彫刻がびっしりと施されている。」との記載もあります。

  パリ郊外に住む近しい友人がいますので、そのうちにモワサックやスーイヤックも訪ねたいと思います。命のある限り。

〔503〕思いがけず、2冊の素敵な本『茨木のり子』『へいわとせんそう』をいただきました。

2022年08月20日 | 図書案内
 本当に思いがけないことでした。2冊の本を突然いただいたのです。いずれも素敵な本でした。

*『永遠の詩② 茨木のり子』選・鑑賞解説/高橋順子、小学館 2009



*『へいわとせんそう』たにかわしゅんたろう・ぶん Noritake・え、ブロンズ新社、2019



 茨木のり子の著作は『茨木のり子詩集』(〈現代詩文庫20〉思潮社、1969)『詩のこころを読む』(岩波ジュニア新書、1979)『倚りかからず』(筑摩書房、1999)など数冊が本棚に眠っているはずです。
 教師生活をスタートした1972年に購入し、とりわけ熟読玩味したのが『茨木のり子詩集』でした。私の好きな詩がほぼここに網羅されています。
 そして、常々気になっていたのが『茨木のり子全詩集』(花神社、2010)でした。さすがに大冊なので、高額に違いありません。新刊でなくて良いので、なんとかほどほど小綺麗な本が手に入ればいいなと思っていたのでした。

 そこに突然『永遠の詩② 茨木のり子』を贈ってくれる方が現れたのです。なぜかなと思ってメールでうかがうと、本の装釘が気に入って数冊買い、人に差し上げるのだそうです。
 なるほど、手にして合点しました。落ち着いた色合いの本でした。125頁で手にすっと入る、リーズナブルな本でした。そしてなにより茨木のり子の代表作がちりばめられています。巻末には主著・参考文献、年譜が添えられ、ふむふむと納得したりします。エッセイ「茨木さんの素顔」(天野祐吉)がまた読ませます。選・鑑賞解説が詩人の高橋順子さん、その解説も腑に落ちてなかなか良いのです。
 死後に出版された『歳月』の数編が所収されています。詩人の新たな一面が垣間見られてどきどきしました。

 それにしても、センスのある本を選ぶハイセンスな友人に感心した次第です。

 もう1冊は『へいわとせんそう』です。
 ウクライナ危機の今、新聞に紹介されたり、書店に並べたりされることが多い本です。
 さっと読める絵本なので、実は本屋で立ち読みしたのですが、今回じっくり読んでみたら、いろいろな発見があり驚きました。送り主からは「お孫さんにどうぞ。」とありましたが、大人が読んでもいろいろ考えさせられます。
ネタバレしないように書きましょう。
 冒頭から見開きで「へいわのぼく」「せんそうのぼく」の文にそれぞれ絵が描かれます。なるほど、なるほどとページを繰っていくと、「へいわのくも」「せんそうのくも」で衝撃が走ります。「みかたのかお」「てきのかお」でさらなる衝撃です。後はご自分で確認してください。

 谷川俊太郎さんとNoritakeさんに拍手です。こんなに易しいことばと絵で戦争とは何かということを活写しています。凄い人たちだ。



 さらに、友人のYさんは谷川俊太郎さんのインタビュー記事(東京新聞、2022年8月16日、画像は部分)も送ってくれました。絵本を読んでからこの インタビュー記事を読むと平和と戦争をめぐってのさらなる発見があります。次のことばは我が意を得たりでした。
「みんなが仲良く、平等に暮らす。そういう平和の中に、どういうドラマを見いだすか。そこが問題になってくるような気がしますね。」

  最後に、本と新聞記事を送ってくださったYさんに感謝しかありません。

〔502〕新刊『結・祈りの彫刻-リーメンシュナイダーからシュトース』とりあえず2紙に紹介されました。

2022年08月19日 | テレビ・ラジオ・新聞
 7月末に『結・祈りの彫刻-リーメンシュナイダーからシュトース』(福田緑・福田三津夫、丸善プラネット)が出版されましたが、ありがたいことに2紙がこの本を紹介してくれました。
 まずは多摩地区のタウン紙「アサココ」です。福田緑の第2回・リーメンシュナイダー写真展(今年1月、国分寺司画廊)のことを取材して、しっかり記事にしてくださったのが「アサココ」でした。「アサココ」は第1・第3木曜日に多摩地区(町田市・稲城市を除く)に朝日新聞と一緒に届けられます。



 掲載のお礼もかねて、新刊3冊を寄贈しました。これは読者プレゼントとして活用してくださるということです。掲載紙は8月18日(木)、238号です。ネットでも応募できるので、希望の方はアプローチしてみてください。

 もう1紙は「週刊新社会」です。8月3日号に掲載されました。貴重な紙面を割いていただきました。



 先日久しぶりに池袋に行ったとき、2つの書店に立ち寄りました。
 ジュンク堂では、9階の美術コーナーに『完・祈りの彫刻-リーメンシュナイダーと同時代の作家たち』1冊と『結・祈りの彫刻-リーメンシュナイダーからシュトース』2冊が離れて置かれていました。さらに池袋駅近くの三省堂にはなんと5冊の新刊書が置かれていました。いずれも嬉しいことでした。

〔501〕新宿で「安倍『国葬』やめろ! 緊急市民集会&デモ」開催。民意は 国葬反対79.7%、賛成16.7%(文春オンライン)です。

2022年08月17日 | 市民運動
  昨8月16日(火)、本当に久しぶりの新宿でした。「安倍『国葬』やめろ! 緊急市民集会&デモ」が開催されるというので、いてもたってもいられない思いで駆けつけました。



 新宿駅西口、小田急百貨店前広場に到着したのは夕方の6時10分前でした。すでに多くの人が参集していて、沖縄の音楽が聞こえてきます。最終的にはデモを含めると約1200人の参加で、身動きがとれませんでした。(集会時は850人だったようです。)















 6時きっかりに全体スピーチがスタートしました。
 飯島滋明さん、鎌田慧さん、落合恵子さんまで地上でのスピーチ、顔が見えないというので佐高信さんからは宣伝カーの上からの演説が続きます。木村三浩さんのコメントは代読、澤地久枝さんは残念ながら体調のことがあり来られませんでした。
 前川喜平さん、永田浩三さんとスピーチが締めくくられました。いずれも国葬はなぜ許されないのか説得力あるコメントでした。是非文章に起こしてもらって、熟読したいものでした。
 次は採択された集会宣言です。
 
◆安倍元首相の国葬に反対する8月16日集会アピール
         安倍元首相の国葬に反対の活動をすることを
          全国の市民にもひろく呼びかける
   安倍「国葬」やめろ!緊急市民集会実行委員会

 岸田自公政権は9月27日の安倍晋三元首相の国葬を閣議決定した。
 安倍元首相の殺害は犯罪であり、認めることはできない。

○ 一方、安倍元首相の国葬も日本国憲法や民主主義からは
正当化できない。
 1947年に「国葬令」が廃止されたのは、基本的人権の保障・国民
主権・平和主義を基本原理とする日本国憲法では認められないから
である。
 安倍元首相の国葬は、「法の下の平等」(憲法14条)「思想及び
良心の自由」(憲法19条)から認められない。
 国葬を閣議決定だけで決めたことは「財政民主主義」(憲法83条等)
や「法治主義」からも正当化できない。
 国葬が宗教的色彩を帯びれば「政教分離」(憲法20条)にも違反する。

○ 岸田首相は、「民主主義を守り抜く」「安倍元首相の功績」等を
国葬の理由とするが、国会で118回も虚偽答弁をした安倍元首相は
「功績」どころか、日本の「議会制民主主義」の歴史に汚点を残した。
 特定秘密保護法・安保法制・共謀罪の制定等、安倍元首相は憲法
破壊の政治を強行してきた。
 アベノミクスや新自由主義政策は経済格差を増大させた。
 森友、加計、桜を見る会等の問題でも安倍元首相への疑念が晴れた
とは言い難い。
 最近の世論調査でも国葬反対が多数を占めており、この点でも安倍元
首相の国葬は民主主義とは相容れない。

 私たちは、安倍元首相の国葬が日本国憲法や民主主義からは決して
正当化できないことを確認し、安倍元首相の国葬に断固、反対する。
 そして安倍元首相の国葬に反対の活動をすることを、全国の市民にも
ひろく呼びかける。        以上
                      2022年8月16日
            呼びかけ人(発信者) ※五十音順
                    飯島滋明(憲法学)
                     落合恵子(作家)
                 鎌田 慧(ルポライター)
                  木村三浩(一水会代表)
                斎藤貴男(ジャーナリスト)
                    佐高 信(評論家)
                     澤地久枝(作家)
         永田浩三(ジャーナリスト 武蔵大学教授)
            前川喜平(現代教育行政研究会代表)


    さらに、鎌田慧さんのコラムを紹介しておきます。

 ◆おどろおどろしい国葬
  政治と宗教との癒着がつくりだした闇は深い

                   鎌田 慧(ルポライター)

 元首相への銃撃事件発生まで、恥ずかしながらわたしは勝共連合や
統一教会のことなどすっかり忘れていた。宗教に無関心だったからだ
が、不幸にも「怨念の弾丸」によって、献金に身ぐるみ剥がされた
信者の悲劇がようやく明らかになった。
 共同通信の世論調査によれば、安倍元首相「国葬」に対する反対は
53%と賛成の45%を上回った。
 岸田内閣支持率も51%で、前回調査から12ポイントの急落。
 自民党と旧統一教会との関わりの実態解明を81%が求めている。

 支持率急落の原因を、自民党の閣僚経験者は「旧統一教会を巡る問題
に国葬も加わって、おどろおどろしい雰囲気を醸し出してしまって
いる」と分析した(1日付本紙)。
 「アべ『国葬』NO!」。浦和駅前でスタンディングを続けている
武内暁さんたちは先月21日、安倍葬儀の予算施行を止める仮処分を
東京地裁に申請した。
 「各地の市民運動に呼びかけ、国葬反対集会を準備しています」
という。

 「統一教会」は「世界平和統一家庭連合」と改名し、家庭平和を破壊
するようになったのは、下村博文文科相時代、とは前川喜平氏の指摘だ。
 関係が深いのは安倍元首相ばかりか、政権幹部が軒並み。
 萩生田光一経産相、末松信介文科相、二乃湯智国家公安委員長、 岸
信夫防衛相など。政治と宗教との癒着がつくりだした闇は深い。
     (8月2日「東京新聞」朝刊21面「本音のコラム」より)

◆国葬の矛盾   鎌田 慧(ルポライター)

 毎回書くのは気が引ける。でも安倍元首相の国葬強行は認めることが
できない。
 まったく尊敬できない人物の死を悲しみなさい、崇拝しなさい、と
強制されるのは侮辱以外のなにものでもない。心に重いしこりとなって
残っている。
 それが自分だけの感情だったならまだしも、共同通信の世論調査では
53%が国葬反対という人物なのだ。

 旧統一教会とのトラブルを巡る殺人事件。しだいに明らかになって
きたのが、旧統一教会と自民党主流派である清和会(安倍派)との関係
だ。安倍氏の祖父岸信介氏と旧統一教会教祖の文鮮明氏との関係は
深く、安倍氏が文氏の妻で、現在の教祖・韓鶴子氏が韓国で開催した
イベントに送った、賛同のビデオのメッセージを見て、家庭生活を破綻
させられた山上容疑者が激高した、と伝えられている。

 政権党との近さを利用し新興宗教が信者を拡大する。信者たちは選挙
支援を通じ政治家を取り込む。
 この醜い共存関係に対して「全国霊感商法対策弁護士連絡会」は昨年
9月、安倍氏に公開抗議文を送っていた。
 銃撃事件は関係のひとつの結末だった。
 岸田政権が党内政治の強化に利用する、この理不尽は許せない。

 来たる16日(火)午後6時。新宿駅西口一階。
 「安倍『国葬』やめろ!緊急集会」とデモを開催する。
 呼びかけ人は落合恵子、佐高信、澤地久枝、鎌田。
      (8月9日「東京新聞」21面「本音のコラム」より)


 この集会には様々な主張を持つ人たちが集まっていました。手に入れたチラシを2枚紹介しましょう。





 集会宣言が確認された後、新宿一周デモ行進(東口アルタ前スタート)があったのですが、連れ合いが腰がしんどくてへたり込んでしまったので参加はなりませんでした。

  集会中にも紹介されましたが、文春オンラインでは国葬反対79.7%、賛成16.7%です。
 これでも岸田さんは国葬を強行するのでしょうか。

 ◆「国葬は絶対反対」都内でデモ

 9月27日に実施予定の安倍晋三元首相の国葬中止を求める集会と
デモが16日、東京・新宿駅周辺であった。
 「国葬反対」「やめろ国葬」などと書かれたプラカードを持った約
1000人(主催者発表)が「国葬は民主主義と相いれない」などと
声を上げた。

 ルポライターの鎌田慧さんや作家の沢地久枝さんら、これまで憲法の
解釈変更により集団的自衛権の行使を容認し、改憲や原発再稼働を進め
ようとする安倍政権を批判してきた有識者が呼び掛けた。

 呼び掛け人の一人で評論家の佐高信さんは「人間は一人で生まれ、
一人で死ぬ。(国葬実施で)死ぬことに格差を設けるな。国葬は民主
主義の破壊だ」。

 呼び掛け人の作家落合恵子さんが「森友・加計学園、桜を見る会など
の疑惑を解明しないまま国葬するわけにいかない。反対の声を後ずさり
させない」と訴えると、参加者は「そうだ」と声を上げた。(後略)
             (8月17日「東京新聞」23面より抜粋)
 詳しくはこちらを
https://www.tokyo-np.co.jp/article/196354

☆動画はこちらから (橋本康二さんのYouTube)
 安倍「国葬」やめろ! 緊急市民集会&デモ @新宿 2022.8.16
https://www.youtube.com/watch?v=MTKRs2DBQFs

〔500〕ブログ500回記念! 「生誕100年 朝倉攝展」(練馬区立美術館)を舐めるように鑑賞してきました。

2022年08月08日 | 美術鑑賞
  「生誕100年 朝倉攝展」の券をある方からいただきました。その人は、朝倉攝と一緒に仕事をした著名な詩人から券をいただいたようです。ありがたいことです。



 このコロナ禍でも展覧会に行こうと思ったのは、チラシの「絵画、舞台、絵本-知られざる創作の全貌に迫る、初の回顧展」というコピーに惹かれたからです。朝倉攝といえば彫刻家・朝倉文夫の長女ですが、私にとっては舞台美術の大家というイメージがあります。実は彼女は伊東深水から日本画を学び、さらには舞台美術、絵本、小説の挿絵にも手を広げていきました。その創作の全貌を垣間見られるということで、10時開館と同時に招待券を差し出したのでした。













 朝倉攝の名前が初めて私の脳裏にインプットされたのは、東京書籍の童話劇集を手に取ったときでした。1980年代、我が師匠の一人、冨田博之さん編集で続々童話劇集の豪華本が出版されます。箱入り、ハードカバー、1冊2500円ほどの贅沢な本でした。

・『赤い鳥童話劇集』冨田博之編
・『宮沢賢治童話劇集』2巻、冨田博之編
・『新美南吉童話劇集』2巻、冨田博之編
・『久保田万太郎童話劇集』冨田博之編

 各巻にわたって著名な舞台美術家が舞台図や挿絵などを描いています。すべて冨田さんのコーディネートです。『宮沢賢治童話劇集』2巻は表紙から挿絵、舞台美術に到るまで朝倉攝さんの仕事でした。当時、唐十郎や蜷川幸雄たちの舞台美術を引き受けていた朝倉さんのことを冨田さんはよく知っているなと感心したものでした。





 ちなみに、他の東京書籍の童話劇集には下掲のものもあります。いずれも冨田さんが関わっていたのは間違いありません。小池タミ子さんは冨田さんのお連れ合いです。

・『筒井敬介児童劇集』3巻
・『小池タミ子童話劇集』3巻

 さて、今回は1時間じっくり舐めるように鑑賞しました。見どころ満載ですが、とても詳述は出来ません。展覧内容は次のように構成されていました。(展示物は撮影不可でした。)

・1章 画家としての出発-リアルの自覚
・2章 日本画と前衛-リアルの探求
・3章 舞台美術の世界-イメージは発見
・4章 挿絵の仕事-余白を造形すること

 練馬区立美術館を訪ねる前日に、テレビのチャンネルを換えていたら、偶然に「わたしの芸術劇場」(MXテレビ、片桐仁出演)で「生誕100年 朝倉攝展」を放送していたのです。終了間際でした。ネットで調べてみたら再放送がありました。
・毎週金曜日、夜9:25~9:54
・再放送、毎週日曜日、昼12:00~12:25
 これは良い番組でした。展覧会に行ってから見たら、良い復習になりました。
 この番組は2021年4月3日に始まって、今回が69回目ということでした。早速毎週録画をセットしました。



 それにしても、なぜ練馬区立美術館所属の朝倉攝作品が数点あるのか不思議に思って、係の人に尋ねてみました。「以前いた学芸員の人が朝倉さんと親しかったようです。」という回答でした。
 出品は台東区立朝倉彫塑館、アトリエ・アサクラからのものが多いのは納得ですが、福島県立美術館を初め多くの美術館に所蔵作品があるのに驚きました。福島県立美術館にも巡回するようです。

 そうそう、私の愛読書『ふたりのイーダ』(松谷みよ子著)(講談社、1969年)の挿絵は朝倉攝のものだったのですね。
 
 練馬区立美術館での展示は8月14日(日)までです。