「生誕100年 朝倉攝展」の券をある方からいただきました。その人は、朝倉攝と一緒に仕事をした著名な詩人から券をいただいたようです。ありがたいことです。
このコロナ禍でも展覧会に行こうと思ったのは、チラシの「絵画、舞台、絵本-知られざる創作の全貌に迫る、初の回顧展」というコピーに惹かれたからです。朝倉攝といえば彫刻家・朝倉文夫の長女ですが、私にとっては舞台美術の大家というイメージがあります。実は彼女は伊東深水から日本画を学び、さらには舞台美術、絵本、小説の挿絵にも手を広げていきました。その創作の全貌を垣間見られるということで、10時開館と同時に招待券を差し出したのでした。
朝倉攝の名前が初めて私の脳裏にインプットされたのは、東京書籍の童話劇集を手に取ったときでした。1980年代、我が師匠の一人、冨田博之さん編集で続々童話劇集の豪華本が出版されます。箱入り、ハードカバー、1冊2500円ほどの贅沢な本でした。
・『赤い鳥童話劇集』冨田博之編
・『宮沢賢治童話劇集』2巻、冨田博之編
・『新美南吉童話劇集』2巻、冨田博之編
・『久保田万太郎童話劇集』冨田博之編
各巻にわたって著名な舞台美術家が舞台図や挿絵などを描いています。すべて冨田さんのコーディネートです。『宮沢賢治童話劇集』2巻は表紙から挿絵、舞台美術に到るまで朝倉攝さんの仕事でした。当時、唐十郎や蜷川幸雄たちの舞台美術を引き受けていた朝倉さんのことを冨田さんはよく知っているなと感心したものでした。
ちなみに、他の東京書籍の童話劇集には下掲のものもあります。いずれも冨田さんが関わっていたのは間違いありません。小池タミ子さんは冨田さんのお連れ合いです。
・『筒井敬介児童劇集』3巻
・『小池タミ子童話劇集』3巻
さて、今回は1時間じっくり舐めるように鑑賞しました。見どころ満載ですが、とても詳述は出来ません。展覧内容は次のように構成されていました。(展示物は撮影不可でした。)
・1章 画家としての出発-リアルの自覚
・2章 日本画と前衛-リアルの探求
・3章 舞台美術の世界-イメージは発見
・4章 挿絵の仕事-余白を造形すること
練馬区立美術館を訪ねる前日に、テレビのチャンネルを換えていたら、偶然に「わたしの芸術劇場」(MXテレビ、片桐仁出演)で「生誕100年 朝倉攝展」を放送していたのです。終了間際でした。ネットで調べてみたら再放送がありました。
・毎週金曜日、夜9:25~9:54
・再放送、毎週日曜日、昼12:00~12:25
これは良い番組でした。展覧会に行ってから見たら、良い復習になりました。
この番組は2021年4月3日に始まって、今回が69回目ということでした。早速毎週録画をセットしました。
それにしても、なぜ練馬区立美術館所属の朝倉攝作品が数点あるのか不思議に思って、係の人に尋ねてみました。「以前いた学芸員の人が朝倉さんと親しかったようです。」という回答でした。
出品は台東区立朝倉彫塑館、アトリエ・アサクラからのものが多いのは納得ですが、福島県立美術館を初め多くの美術館に所蔵作品があるのに驚きました。福島県立美術館にも巡回するようです。
そうそう、私の愛読書『ふたりのイーダ』(松谷みよ子著)(講談社、1969年)の挿絵は朝倉攝のものだったのですね。
練馬区立美術館での展示は8月14日(日)までです。
このコロナ禍でも展覧会に行こうと思ったのは、チラシの「絵画、舞台、絵本-知られざる創作の全貌に迫る、初の回顧展」というコピーに惹かれたからです。朝倉攝といえば彫刻家・朝倉文夫の長女ですが、私にとっては舞台美術の大家というイメージがあります。実は彼女は伊東深水から日本画を学び、さらには舞台美術、絵本、小説の挿絵にも手を広げていきました。その創作の全貌を垣間見られるということで、10時開館と同時に招待券を差し出したのでした。
朝倉攝の名前が初めて私の脳裏にインプットされたのは、東京書籍の童話劇集を手に取ったときでした。1980年代、我が師匠の一人、冨田博之さん編集で続々童話劇集の豪華本が出版されます。箱入り、ハードカバー、1冊2500円ほどの贅沢な本でした。
・『赤い鳥童話劇集』冨田博之編
・『宮沢賢治童話劇集』2巻、冨田博之編
・『新美南吉童話劇集』2巻、冨田博之編
・『久保田万太郎童話劇集』冨田博之編
各巻にわたって著名な舞台美術家が舞台図や挿絵などを描いています。すべて冨田さんのコーディネートです。『宮沢賢治童話劇集』2巻は表紙から挿絵、舞台美術に到るまで朝倉攝さんの仕事でした。当時、唐十郎や蜷川幸雄たちの舞台美術を引き受けていた朝倉さんのことを冨田さんはよく知っているなと感心したものでした。
ちなみに、他の東京書籍の童話劇集には下掲のものもあります。いずれも冨田さんが関わっていたのは間違いありません。小池タミ子さんは冨田さんのお連れ合いです。
・『筒井敬介児童劇集』3巻
・『小池タミ子童話劇集』3巻
さて、今回は1時間じっくり舐めるように鑑賞しました。見どころ満載ですが、とても詳述は出来ません。展覧内容は次のように構成されていました。(展示物は撮影不可でした。)
・1章 画家としての出発-リアルの自覚
・2章 日本画と前衛-リアルの探求
・3章 舞台美術の世界-イメージは発見
・4章 挿絵の仕事-余白を造形すること
練馬区立美術館を訪ねる前日に、テレビのチャンネルを換えていたら、偶然に「わたしの芸術劇場」(MXテレビ、片桐仁出演)で「生誕100年 朝倉攝展」を放送していたのです。終了間際でした。ネットで調べてみたら再放送がありました。
・毎週金曜日、夜9:25~9:54
・再放送、毎週日曜日、昼12:00~12:25
これは良い番組でした。展覧会に行ってから見たら、良い復習になりました。
この番組は2021年4月3日に始まって、今回が69回目ということでした。早速毎週録画をセットしました。
それにしても、なぜ練馬区立美術館所属の朝倉攝作品が数点あるのか不思議に思って、係の人に尋ねてみました。「以前いた学芸員の人が朝倉さんと親しかったようです。」という回答でした。
出品は台東区立朝倉彫塑館、アトリエ・アサクラからのものが多いのは納得ですが、福島県立美術館を初め多くの美術館に所蔵作品があるのに驚きました。福島県立美術館にも巡回するようです。
そうそう、私の愛読書『ふたりのイーダ』(松谷みよ子著)(講談社、1969年)の挿絵は朝倉攝のものだったのですね。
練馬区立美術館での展示は8月14日(日)までです。