後期ゴシック彫刻・市民運動・演劇教育

小学校大学教師体験から演劇教育の実践と理論、憲法九条を活かす市民運動の現在、後期ゴシック彫刻の魅力について語る。

〔87〕さらに『大杉榮 自由への疾走 』『大杉榮語録』(鎌田慧)がお勧めですよ。

2016年04月30日 | 図書案内
 前回のブログで、大逆事件に連座した坂本清馬のことを、鎌田慧さんの『残夢』や『坂本清馬自伝』などで紹介しました。自分の無知をさらけ出しながらも、あまりの衝撃で、市民運動の仲間たちにもこのことをレポートすることにもなったのです。
 そしてさらに、『大杉榮 自由への疾走 』を手に取ることにしました。この本は『残夢』の続編という趣の本でした。奇しくも大杉榮は坂本清馬と同い年です。「赤旗事件」で獄中にあった大杉は大逆事件の連座を免れたものの、その12年後の関東大震災のときに伊藤野枝、甥と官憲により虐殺され、古井戸にぶち込まれたのでした。この時、労働運動家10名と、数千人ともいわれる朝鮮人が虐殺されたことは周知の事実です。

  『大杉榮 自由への疾走 』〔岩波書店、1997年(岩波現代文庫に収録)〕は私が言うまでもないことですが、作者渾身の労作で名著です。まずは、その概要から見てみましょう。

〇岩波書店サイトより
 「春三月 縊り残され 花に舞う」
 大逆事件――幸徳秋水ら12名が,「天皇に危害を加えようとした」として大逆罪で絞首刑となったとき,たまたま大杉栄は別の事件で収監されており,社会主義者を壊滅させようとしたこの権力の陰謀からまぬがれた。大杉26歳のときのことである。その2ヵ月後,生き残りの社会主義者たちの合同茶話会で大杉が読んだのがこの一句。
 「ここにあらわれているのは,首を撫でおろしてホッとしている感慨ではない。むしろ,遺された時間をさらに闘争にあて,豪華絢爛に散ろうとする決意表明のように読める。」
 著者,鎌田慧氏は,このようにこの句を読み,関東大震災の後,伊藤野枝,甥の橘宗一とともに官憲に惨殺されるまでの「叛逆」に生きた大杉の鮮烈な生涯を,新たな資料,豊富な取材をもとに跡づけた。本書は,自由へ向け疾走した大杉の生涯,そして彼と同じく困難な時代、状況を突破しようとしていた男たち女たちの群像を,現代の反骨ルポライターが描ききった大作である。

第1章 予感   第6章 脱出
第2章 叛逆   第7章 虐殺
第3章 苦闘   第8章 復讐
第4章 煩悶   第9章 欺罔
第5章 自由  
  大杉榮略年譜
  あとがき
  岩波現代文庫版あとがき
  人名索引

 さらに、文庫版には次のような紹介があります。

〇(文庫版)思想に自由あれ。しかし又行為にも自由あれ。そしてさらには又動機にも自由あれ-躍動する知性,柔軟な思考,本当の自由人・アナキスト大杉榮の言動のエッセンスは閉塞した精神に風穴をあける。叛骨,反権威のルポライターが選んだ自由へ疾走する思想家の現代人への熱いメッセージ。

 大杉榮を最初に意識したのは、私が敬愛する先輩教師の故・村田栄一さんの『学級通信ガリバー』『戦後教育論』(社会評論社)を読んでのことでした。村田さんは大杉榮の「生の拡充」という考え方は教育の究極の目的の一つではないかというのです。その時から「生の拡充」というキーワードが頭にこびりついて離れませんでした。
 『大杉榮 自由への疾走 』を読んで最初に浮かんだことばは、『残夢』と同様に、良質な多角的ドキュメンタリードラマであるということでした。おそらく本人が読んだら、へえ、そういうことだったのかという、本の「主人公」自身でもある気づきがある秀逸なルポになっているということです。単に大杉の思想遍歴をなぞるものでないということが鎌田評伝の特徴なのです。鎌田さんは思想遍歴についてはあとで触れる『大杉榮語録』を用意してくれています。
  そして、大杉はなんて恋愛に関して自由なのかということです。彼の生き方のテーマは〔愛と革命〕と言いきってもいいようです。妻の堀安子(堺利彦妹)、伊藤野枝(辻潤の妻)、神近市子との自由恋愛。このあたりは瀬戸内寂聴の『美は乱調にあり』〔(大杉栄・伊藤野枝)文藝春秋 1966 のち角川文庫、文春文庫〕、『遠い声』〔(管野スガ)新潮社 1970 のち文庫〕を読んでみたいと思います。
  故・布施哲也さんの出版記念会に参加した時、鎌田さんが出席されていて『大杉榮 自由への疾走 』を買ってサインしてもらいました。その時にしたためてくれたのが「心を沈めて 耳を澄ます 鎌田慧」でした。

  最後に大杉の思想に触れておきます。概観するには『大杉榮語録』が最適です。

■『大杉榮語録』鎌田慧編、岩波現代文庫、2001年
〔扉〕思想に自由あれ。しかし又行為にも自由あれ。そしてさらには又動機にも自由あれ―躍動する知性、柔軟な思考、本当の自由人・アナキスト大杉栄の言動のエッセンスは閉塞した精神に風穴をあける。叛骨、反権威のルポライターが選んだ自由へ疾走する思想家の現代人への熱いメッセージ。
・自己決定の美学(解説)
1.生の拡充 美はただ乱調にある、など
2.新しい女 男女関係論、など
・インタビュー 大杉榮氏に聴く(解説)
3.僕らの主義 社会的理想論、など
4.ロシア革命について なぜ進行中の革命を擁護しないのか、など
5.獄中から 一犯一語、など
・甘粕犯人説への疑問(解説)

  大杉は様々な事件で検挙され、数回刑務所に放り込まれました。そのたびに外国語を一つずつマスターしていったというから驚きです。それが 「一犯一語」です。他にも魅力的な大杉の全体像が示され、まさにお勧めの1冊です。
  関連した資料として、以下のものも紹介しておきます。

〇青空文庫『生の拡充』 Kindle版 大杉 栄 (著)
 個人主義や無政府主義を実践するための社会運動に従事した大正期の思想家、大杉栄の評論。初出は「近代思想」[1913(大正2)年]。評論「征服の事実」の続編として書かれた文章。闘争的な生の力強さを褒めたたえ、それを革命の原動力として認める。アンリ・ベルクソンやジョルジュ・ソレルなどの影響が読み取れる大正生命主義の一作。
〇参考『現代に甦る大杉榮―自由の覚醒から生の拡充へ』飛矢崎雅也、東信堂、2013/12

〔86〕今こそ『残夢―大逆事件を生き抜いた坂本清馬の生涯』鎌田慧著、を読んでください。

2016年04月19日 | 図書案内
 日本で最も著名なルポライターの一人、鎌田慧さんの本を最初に読んだのは『教育工場の子どもたち』(岩波書店)でした。東京都の小学校教師をしていて管理教育に疑問を感じていたからです。その後、教育関連の著作や『鎌田慧の記録』(岩波、全6冊)なども手にしました。
 最近読んだ本で皆さんに是非勧めたいのが『残夢―大逆事件を生き抜いた坂本清馬の生涯』です。この本は大逆事件から100年の2011年に出版されたものです。まずはその概要をお知らせしましょう。
■『残夢』副題、大逆事件を生き抜いた坂本清馬の生涯、鎌田慧著、講談社文庫、395頁
〔裏表紙〕百余年前、明治天皇の暗殺を企てたとして、幸徳秋水ら12人が刑場の露と消えた「大逆事件」。事件をでっちあげて、時代の風潮を変える“国策捜査”はこのとき始まった。事件に連座し無期懲役となるも、23年間の獄中生活に耐え、75歳で再審請求の訴をおこし、89年を生き抜いた坂本清馬の凄絶な生涯を描く!

 明治も終わろうとしている頃(明治43,44年)に明治政府によってフレームアップ(でっち上げ)された大逆事件とはどのようなものだったのでしょうか。
■「大逆事件」ウィキペディアより
 政治制度として天皇制を重視した大日本帝国憲法下の日本政府は大逆罪を重罪とし、死刑・極刑をもって臨んだ。裁判は非公開で行なわれ、大審院(現・最高裁判所)が審理する一審制(「第一審ニシテ終審」)となっていた。これまでに知られている大逆事件には、
・1910年(1911年)幸徳事件(検察によるフレームアップがあり、幸徳と面識があるだけの有罪者もある)
・1923年 虎ノ門事件(虎の門事件とも表記される)
・1925年 朴烈事件(「朴烈、文子事件」とも呼ばれる)
・1932年 桜田門事件(李奉昌事件とも呼ばれる)

 この中でとりわけ有名なのが幸徳事件です。社会主義者や無政府主義者26人を検挙、そのうち12人が死刑、特赦無期刑12人、有期懲役2人でした。
 大逆罪とは一体なんだったのでしょうか。大日本帝国憲法下、次の刑法に違反すると大逆罪というわけです。
・旧刑法第116条「天皇三后皇太子ニ対シ危害ヲ加ヘ又ハ加ヘントシタル者ハ死刑ニ処ス」
・1947年改正前の刑法第73条「天皇、太皇太后、皇太后、皇后、皇太子又ハ皇太孫ニ対シ危害ヲ加ヘ又ハ加ヘントシタル者ハ死刑ニ処ス」

  「赤旗事件」で有罪となって獄中にいた大杉栄、荒畑寒村、堺利彦、山川均は事件の連座を免れたそうです。敗戦後、関係資料が発見され、暗殺計画にいくらかでも関与・同調したとされているのは、宮下太吉、管野スガ、森近運平、新村忠雄、古河力作の5名にすぎなかったということです。(諸説あり)

  さて、『残夢―大逆事件を生き抜いた坂本清馬の生涯』に話を戻しましょう。
  死刑を免れた特赦無期刑12人の一人に高知の坂本清馬がいました。板垣退助の書生が中江兆民、中江兆民の書生が幸徳秋水、幸徳秋水の書生が坂本清馬といわれています。坂本龍馬を尊敬する清馬は、短気直情型の「いごっそう」でした。波瀾万丈の人生を綴ったのが『大逆事件を生きる 坂本清馬自伝』(大逆事件の真実をあきらかにする会編、新人物往来社、1976、254ページ)でした。鎌田さんの『残夢』はこの本を基にしながら、さらに、さまざまな資料に基づいての書き込みがなされ、優れた複眼的ドキュメンタリードラマに仕立て上げています。まさに〔革命と恋〕に生きた人間・坂本清馬を浮き彫りにしています。そして、文章表現力によって想像力が喚起され、歴史上の人物(幸徳秋水、堺利彦、大杉栄、荒畑寒村…)が頭の中で動き出すのです。
  なぜ大逆事件に連座した坂本清馬の評伝を鎌田さんは書かれたのでしょうか。
「…異論を排し、目立つ者を血祭りに上げ、矛盾から目をそらせながら、海外への侵略を達成し破壊した、ついこの間の歴史を想起すべきだ。」(文庫版あとがき)

 大逆事件はけして過去のものではありません。大逆事件に連座した人たちの関係者や遺族はその後様々な地域でのいじめに遭い、差別を余儀なくされました。そこで各地に大逆事件を検証する会や大逆事件の真実をあきらかにする会などがつくられているのです。先日も、岡山で行われた、死刑にあった森近運平の墓前祭に清瀬の仲間が2人参加しました。
 特定秘密保護法や戦争法が成立し、権力によるマスコミ統制が強まるなか、ますます大逆事件から学ぶ必要があるのではないでしょうか。

 ところで私は今、鎌田さんの『大杉榮 自由への疾走 』を読んでいます。坂本清馬と同年齢で、関東大震災で虐殺された大杉栄の評伝です。『残夢』の続編のような趣です。
 それにしても鎌田さんの評伝は5冊を数えていたのです。『椎の若葉に光あれ―葛西善蔵の生涯』だけが手に入っていないのですがね。

●鎌田慧の評伝(5冊)
・『反骨―鈴木東民の生涯』講談社、1989年(講談社文庫に収録)
・『椎の若葉に光あれ―葛西善蔵の生涯』講談社、1994年 (岩波現代文庫に収録)
・『大杉榮 自由への疾走 』岩波書店、1997年(岩波現代文庫に収録)
・『津軽・斜陽の家―太宰治を生んだ「地主貴族」の光芒』祥伝社、2000年(講談社文庫に収録)
・『残夢―大逆事件を生き抜いた坂本清馬の生涯』金曜日、2011年(講談社文庫に収録)大逆事件100年。


〔85〕熊本地震、震源から川内・玄海・伊方原発は約100㎞です! 9基の原発は安全なのでしょうか。

2016年04月16日 | 市民運動
 2016年4月13日(水)、清瀬女性会議の主催で、「なぜ? 原発再稼働」という集会がもたれました。「福島原発被災地ツアーDVD鑑賞」(なくそう原発・清瀬の会主催)と「鹿児島県川内原発・愛媛県伊方原発再稼働反対行動に参加して」という私の話で構成されていました。一刻も早く川内原発を止めなくてはダメだし、7月に予定されている伊方原発の再稼働を許してはならないということを参加者で確認したばかりでした。
 そしてその翌日に震度7の熊本地震が起こったのです。震源地の益城町は川内・玄海・伊方原発から約100㎞のほぼ等距離にありました。稼働中の川内原発は2基、伊方原発は3基、玄海原発は4基のはずです。かなりの余震も続いています。なんとしても原発ゼロに日本は向かわなければなりません。
 たんぽぽ舎のメルマガに大切な情報が載っていました。1部をコピーさせてもらいます。          

┏┓
┗■1.熊本で震度7 震度6級余震相次ぐ (2016年4月15日 東京新聞一面見出し)
 |  川内原発の近くの地震でなくてよかった!
 |  原発に万が一の事があったら、誰が高線量の現場に行くのか?
 |  安倍さん? 菅さん? 政府高官? 九電幹部?
 └──── 渡辺マリ (たんぽぽ舎ボランティア)

○14日午後9時26分頃、熊本県益城町で震度7の地震があった。
 これに対して、九州電力は稼働中の川内原発(鹿児島県薩摩川内市)と、停止中の玄海原発(佐賀県玄海町)に異常はないとした。
(いつも、何が起きても「大丈夫」と呪文のように言う電力会社)
 驚くべきことは、政府高官の発言だ。「津波もなく(震源地から)離れており、止める考えはない」と。
○そもそも、東京電力福島第一原発事故によって、私たちは何を学んだのか。それは「科学技術信仰」の破綻だった筈だった。
○東京電力福島第一原発事故、あの究極の状況に陥ったとき、時の首相・菅直人氏、そして故・吉田所長共に「神のご加護」「仏さまに祈るしかない」というニュアンスの発言をしている。これは、ギリギリの状況に陥ったその時に出た、二人の心から「ほとばしり出た」言葉だ。
これこそ、これからの原発をどうするかを考える契機になった筈なのだ。
○自然と人間
 日本列島は火山、地震、台風の地が頻発する国だ。そして、古来、日本に住む人々はその大自然の脅威に怯え、恐れ、畏怖し、しかし同時にその同じ大自然による「大いなる恵み」をも受け取ってきた。自然と人間とは対立するものでは決してなかったのだ。
○「科学信仰」
 しかし、敗戦後、「科学信仰」がこの国を席捲し、それは原発という形をとった。
そして、「人間至上主義」「科学至上主義」の下、「全てをコントロール」するという発想のもと、原発ができた。
そしてその原発の、膨大なカネに群がる、原子力帝国が出来上がった。そして同時にそれは、その電気を享受してきた我々にも、一端の責任があることを意味する。
○「意のままにコントロールできない」技術
 東京電力福島第一原発事故が教訓として残してくれた事、それは科学技術信仰、科学信仰の破綻だった、何度も言う、原発は「コントロールできない技術」なのだ。
 しかるに、政府、九電の発言! 本当に驚く。
 だからこそ私たちは脱原発の運動を続けているのだ。
○翁長さんのように
 翁長沖縄知事は、何年も先を見据える。一喜一憂しない。皆さん、これからも心折れることもあるだろうが、粘り強くいこう!
  福井の人たちのアメーバ運動のように!

┏┓
┗■2.震源は、段々、川内原発の方向に移動している
 |  九電は、災害の前兆があれば、原発を止めて、安全な状況にすると言っていた
 |  アメーバデモは、17日(日)正午JR湖西線「新旭駅」集合です。
 └──── 木原 壯林(若狭の原発を考える会)

原発再稼働阻止、原発全廃のためにご奮闘の皆様

 熊本で震度7の大震災、亡くなられた方のご冥福をお祈りしますとともに、被災された方々にお見舞い申し上げます。
 一方で、震度4でありながら、また、余震が続いているのに、川内原発の運転を続ける九州電力には、満腔の怒りを覚えます。彼らは、災害の前兆があれば、原発を止めて、安全な状況にすると言っていたのではないか。許せません。
 私の友人の元京大阿蘇地震研究所の教員(福岡高裁宮崎支部の裁判で、原告側証人もつとめ、裁判所に火山噴火予知の困難さを認めさせた)は、震源は、段々、川内原発の方向に移動している、かつて川内沖100 km を震源とする震度7の地震があったことを考え合わせると、川内原発が危ないといっています。
 原発再稼働は、何としても阻止しなければなりません。
 高浜原発再稼動阻止のために展開しているアメーバデモは、いよいよ滋賀県高浜市にも拡大します。17日(日)正午JR湖西線「新旭駅」集合です。
 是非ご参加下さい。詳細は、添付のチラシをご覧ください。チラシの配布もよろしくお願いします。


〔84〕戦争法廃止2016.3.29国会前集会に3万7000人参集、全国でも30数カ所の反対行動がありましたよ。

2016年04月01日 | 市民運動
 安保法という戦争法が昨年9月19日に強行採決され、半年が経ったこの日施行されました。しかし、多くの国民は憲法違反の戦争法はおかしいということで、前日もこの日も声をあげています。3月29日は3万7000人が国会前集会に参加しました。この日、全国では30数カ所で、反対行動があったようです。
 私も清瀬の三人の仲間と夜の6時に国会前に到着しました。あとでわかったことですが、あと二人の仲間が駆けつけていたということです。あまりにも人が多いのでついに彼女たちの顔を見ることはできませんでした。
 いつものように地下鉄の桜田門駅から国会に向かって右側の道を歩いて「抗議する自分たちの場所」を探しに行きました。メインステージに近づくともう人がいっぱいで身動きとれません。残念ながら横断歩道を渡って比較的すいている左側の道に移動したのですが、空いていたのは土手の上だけでした。
 いつもの警察のバスはなかったものの、やけに警察官が多かった印象です。対岸の方では帰れコールが起こっていましたが、何があったのかわかりませんでした。
  6時半から7時半まで総がかり集会、そのあとシールズと学者の集会ということで、8時半頃まで参加しました。若者のラップ調のコーラーに合わせて老いも若きも叫ぶ姿はなかなかいいものでした。
 珍しくNHKのニュースを紹介しましょう。

●安保関連法 廃止求める人たちが国会前で集会(NHK)3月29日 19時12分

 憲法解釈を変更して集団的自衛権の行使を可能にする安全保障関連法の施行を受け、安保法の廃止を求める人たちが29日夜、国会前で集会を開いています。
 国会前では28日に続いて29日も午後6時半から安保法の廃止を求める人たちが集会を開いていて、正門前の道路沿いの歩道には多くの人が詰めかけています。
 主催者によりますと、午後7時半の時点で、およそ3万7000人が参加しているということで、「憲法9条を守れ」とか「誰も殺すな」などと書かれたプラカードを手に「戦争する国、絶対反対」などと声を上げています。
 3人の孫がいるという千葉県の75歳の女性は「自分たちは親の世代に対して、なぜ、あの戦争を止められなかったのかという思いを持ってきました。だからこそ、孫や後世のために諦めず、これからも声を上げていかなければいけないと思います。法律は施行されましたが、みんなが力を合わせれば現状は変えられると思います」と話していました。
 東京都内の大学に通う男性は「安保法が施行され、その怒りをどこにぶつけていいのか葛藤を感じています。憲法違反だと指摘されているうえに運用にも問題があると思うので心配です。SNSを通じて安保法には問題があると発信し続け、殺したり殺されたりするかもしれない法律だということに、多くの人に気付いてほしい」と話していました。
 また、「日本を死なすな」と書いたプラカードを掲げていた埼玉県の50代の女性は、「法律が施行されたことで自衛隊員が傷つき、70年余り守られてきた日本の平和主義が殺されてしまうという思いで、ここに来ました。『戦争は嫌だ』という人たちに、この法律が戦争につながっていると気付いてもらいたい」と話していました

〇野党幹部も廃止訴え
 民進党や共産党など野党4党の幹部が集会であいさつし、法律は憲法に違反し、立憲主義を踏みにじるものだとして、法律の廃止を目指していく考えを強調しました。
 この中で、民進党の枝野幹事長は「集団的自衛権は憲法違反だと決めた解釈を、安倍政権は勝手に変えてしまった。一日も早く、この状況をただすことが立憲主義と民主主義の王道だ。遠回りをしても、時間がかかっても、われわれは立憲主義と民主主義を守る一点で最大限のことをやる。一人でも多くの皆さんに働きかけていくことで、日本の立憲主義と民主主義を守っていく」と述べました。
 また、共産党の山下書記局長は「憲法の平和主義、立憲主義、民主主義を踏みにじる安全保障関連法が施行され、戦後初めて、自衛隊が殺し殺される領域に踏み込もうとしており、断じて許されない。安倍政権は独裁政治で主権者を踏みにじろうとしているので、主権者の手で止めなければならない。きたる参議院選挙で安倍政権を打倒し、『戦争法』を廃止していきたい」と述べました。