後期ゴシック彫刻・市民運動・演劇教育

小学校大学教師体験から演劇教育の実践と理論、憲法九条を活かす市民運動の現在、後期ゴシック彫刻の魅力について語る。

〔501〕新宿で「安倍『国葬』やめろ! 緊急市民集会&デモ」開催。民意は 国葬反対79.7%、賛成16.7%(文春オンライン)です。

2022年08月17日 | 市民運動
  昨8月16日(火)、本当に久しぶりの新宿でした。「安倍『国葬』やめろ! 緊急市民集会&デモ」が開催されるというので、いてもたってもいられない思いで駆けつけました。



 新宿駅西口、小田急百貨店前広場に到着したのは夕方の6時10分前でした。すでに多くの人が参集していて、沖縄の音楽が聞こえてきます。最終的にはデモを含めると約1200人の参加で、身動きがとれませんでした。(集会時は850人だったようです。)















 6時きっかりに全体スピーチがスタートしました。
 飯島滋明さん、鎌田慧さん、落合恵子さんまで地上でのスピーチ、顔が見えないというので佐高信さんからは宣伝カーの上からの演説が続きます。木村三浩さんのコメントは代読、澤地久枝さんは残念ながら体調のことがあり来られませんでした。
 前川喜平さん、永田浩三さんとスピーチが締めくくられました。いずれも国葬はなぜ許されないのか説得力あるコメントでした。是非文章に起こしてもらって、熟読したいものでした。
 次は採択された集会宣言です。
 
◆安倍元首相の国葬に反対する8月16日集会アピール
         安倍元首相の国葬に反対の活動をすることを
          全国の市民にもひろく呼びかける
   安倍「国葬」やめろ!緊急市民集会実行委員会

 岸田自公政権は9月27日の安倍晋三元首相の国葬を閣議決定した。
 安倍元首相の殺害は犯罪であり、認めることはできない。

○ 一方、安倍元首相の国葬も日本国憲法や民主主義からは
正当化できない。
 1947年に「国葬令」が廃止されたのは、基本的人権の保障・国民
主権・平和主義を基本原理とする日本国憲法では認められないから
である。
 安倍元首相の国葬は、「法の下の平等」(憲法14条)「思想及び
良心の自由」(憲法19条)から認められない。
 国葬を閣議決定だけで決めたことは「財政民主主義」(憲法83条等)
や「法治主義」からも正当化できない。
 国葬が宗教的色彩を帯びれば「政教分離」(憲法20条)にも違反する。

○ 岸田首相は、「民主主義を守り抜く」「安倍元首相の功績」等を
国葬の理由とするが、国会で118回も虚偽答弁をした安倍元首相は
「功績」どころか、日本の「議会制民主主義」の歴史に汚点を残した。
 特定秘密保護法・安保法制・共謀罪の制定等、安倍元首相は憲法
破壊の政治を強行してきた。
 アベノミクスや新自由主義政策は経済格差を増大させた。
 森友、加計、桜を見る会等の問題でも安倍元首相への疑念が晴れた
とは言い難い。
 最近の世論調査でも国葬反対が多数を占めており、この点でも安倍元
首相の国葬は民主主義とは相容れない。

 私たちは、安倍元首相の国葬が日本国憲法や民主主義からは決して
正当化できないことを確認し、安倍元首相の国葬に断固、反対する。
 そして安倍元首相の国葬に反対の活動をすることを、全国の市民にも
ひろく呼びかける。        以上
                      2022年8月16日
            呼びかけ人(発信者) ※五十音順
                    飯島滋明(憲法学)
                     落合恵子(作家)
                 鎌田 慧(ルポライター)
                  木村三浩(一水会代表)
                斎藤貴男(ジャーナリスト)
                    佐高 信(評論家)
                     澤地久枝(作家)
         永田浩三(ジャーナリスト 武蔵大学教授)
            前川喜平(現代教育行政研究会代表)


    さらに、鎌田慧さんのコラムを紹介しておきます。

 ◆おどろおどろしい国葬
  政治と宗教との癒着がつくりだした闇は深い

                   鎌田 慧(ルポライター)

 元首相への銃撃事件発生まで、恥ずかしながらわたしは勝共連合や
統一教会のことなどすっかり忘れていた。宗教に無関心だったからだ
が、不幸にも「怨念の弾丸」によって、献金に身ぐるみ剥がされた
信者の悲劇がようやく明らかになった。
 共同通信の世論調査によれば、安倍元首相「国葬」に対する反対は
53%と賛成の45%を上回った。
 岸田内閣支持率も51%で、前回調査から12ポイントの急落。
 自民党と旧統一教会との関わりの実態解明を81%が求めている。

 支持率急落の原因を、自民党の閣僚経験者は「旧統一教会を巡る問題
に国葬も加わって、おどろおどろしい雰囲気を醸し出してしまって
いる」と分析した(1日付本紙)。
 「アべ『国葬』NO!」。浦和駅前でスタンディングを続けている
武内暁さんたちは先月21日、安倍葬儀の予算施行を止める仮処分を
東京地裁に申請した。
 「各地の市民運動に呼びかけ、国葬反対集会を準備しています」
という。

 「統一教会」は「世界平和統一家庭連合」と改名し、家庭平和を破壊
するようになったのは、下村博文文科相時代、とは前川喜平氏の指摘だ。
 関係が深いのは安倍元首相ばかりか、政権幹部が軒並み。
 萩生田光一経産相、末松信介文科相、二乃湯智国家公安委員長、 岸
信夫防衛相など。政治と宗教との癒着がつくりだした闇は深い。
     (8月2日「東京新聞」朝刊21面「本音のコラム」より)

◆国葬の矛盾   鎌田 慧(ルポライター)

 毎回書くのは気が引ける。でも安倍元首相の国葬強行は認めることが
できない。
 まったく尊敬できない人物の死を悲しみなさい、崇拝しなさい、と
強制されるのは侮辱以外のなにものでもない。心に重いしこりとなって
残っている。
 それが自分だけの感情だったならまだしも、共同通信の世論調査では
53%が国葬反対という人物なのだ。

 旧統一教会とのトラブルを巡る殺人事件。しだいに明らかになって
きたのが、旧統一教会と自民党主流派である清和会(安倍派)との関係
だ。安倍氏の祖父岸信介氏と旧統一教会教祖の文鮮明氏との関係は
深く、安倍氏が文氏の妻で、現在の教祖・韓鶴子氏が韓国で開催した
イベントに送った、賛同のビデオのメッセージを見て、家庭生活を破綻
させられた山上容疑者が激高した、と伝えられている。

 政権党との近さを利用し新興宗教が信者を拡大する。信者たちは選挙
支援を通じ政治家を取り込む。
 この醜い共存関係に対して「全国霊感商法対策弁護士連絡会」は昨年
9月、安倍氏に公開抗議文を送っていた。
 銃撃事件は関係のひとつの結末だった。
 岸田政権が党内政治の強化に利用する、この理不尽は許せない。

 来たる16日(火)午後6時。新宿駅西口一階。
 「安倍『国葬』やめろ!緊急集会」とデモを開催する。
 呼びかけ人は落合恵子、佐高信、澤地久枝、鎌田。
      (8月9日「東京新聞」21面「本音のコラム」より)


 この集会には様々な主張を持つ人たちが集まっていました。手に入れたチラシを2枚紹介しましょう。





 集会宣言が確認された後、新宿一周デモ行進(東口アルタ前スタート)があったのですが、連れ合いが腰がしんどくてへたり込んでしまったので参加はなりませんでした。

  集会中にも紹介されましたが、文春オンラインでは国葬反対79.7%、賛成16.7%です。
 これでも岸田さんは国葬を強行するのでしょうか。

 ◆「国葬は絶対反対」都内でデモ

 9月27日に実施予定の安倍晋三元首相の国葬中止を求める集会と
デモが16日、東京・新宿駅周辺であった。
 「国葬反対」「やめろ国葬」などと書かれたプラカードを持った約
1000人(主催者発表)が「国葬は民主主義と相いれない」などと
声を上げた。

 ルポライターの鎌田慧さんや作家の沢地久枝さんら、これまで憲法の
解釈変更により集団的自衛権の行使を容認し、改憲や原発再稼働を進め
ようとする安倍政権を批判してきた有識者が呼び掛けた。

 呼び掛け人の一人で評論家の佐高信さんは「人間は一人で生まれ、
一人で死ぬ。(国葬実施で)死ぬことに格差を設けるな。国葬は民主
主義の破壊だ」。

 呼び掛け人の作家落合恵子さんが「森友・加計学園、桜を見る会など
の疑惑を解明しないまま国葬するわけにいかない。反対の声を後ずさり
させない」と訴えると、参加者は「そうだ」と声を上げた。(後略)
             (8月17日「東京新聞」23面より抜粋)
 詳しくはこちらを
https://www.tokyo-np.co.jp/article/196354

☆動画はこちらから (橋本康二さんのYouTube)
 安倍「国葬」やめろ! 緊急市民集会&デモ @新宿 2022.8.16
https://www.youtube.com/watch?v=MTKRs2DBQFs