後期ゴシック彫刻・市民運動・演劇教育

小学校大学教師体験から演劇教育の実践と理論、憲法九条を活かす市民運動の現在、後期ゴシック彫刻の魅力について語る。

〔41〕ホットな「12万人の8.30戦争法案反対国会前集会」のおすそ分けです。

2015年08月31日 | 市民運動
 2015年8月30日(日)、国会周辺では12万人の戦争法案反対集会がありました。主催をしたのは政党や労働組合ではなくて、平和運動を続けてきた市民連合「戦争させない・9条壊すな! 総がかり行動実行委員会」です。
 西武池袋線の清瀬駅に5名の「清瀬・憲法九条を守る会」「清瀬・くらしと平和の会」のメンバーが集まりました。他の2つの会のメンバーは車いすの人を車で連れて行ったり、他の人たちと国会に向かった人もありました。
 清瀬駅に12時集合で、午後2時からの集会には十分間に合いそうです。
 駅は集会参加者の他のグループの人が5,60人はいたでしょうか。幟用の棒やアピールのためのステッカーを持っている人もいます。私たちと同じような年配の人が多かったようです。
池袋で乗り換えるときにトイレに立ち寄りました。先の地下鉄の駅で降りたときに、トイレに立ち寄る人が多いためです。これが大成功! 有楽町線の桜田門駅ではトイレは長蛇の列でした。その数は半端ではなく、30分以上はゆうに待たされそうです。
 1時半、駅から道路に出るともう人はいっぱいでした。人混みのなか、予定どおり、国会に向かって左側の公園の右奥、鉄柵のところまで前進しました。経験上、集会のミニ・ステージが、国会に向かって右側のところに作られるはずです。左側の公園の右奥からはそれがよく見えるはずなのです。しかし、結果的には今回は上手くいきませんでした。あまりの人の多さ故か、ミニ・ステージが作られなかっただけではなく、中央の数十メートル道路が参加者に解放されたために、全く発言者の姿を見ることができませんでした。
  7月26日(日)の国会包囲集会に1人で参加したときは凄まじい暑さで、少しでも日陰を求めたものでした。今回は、半袖シャツが心地よいくらいでした。小雨交じりの曇天もなんのそのでした。
  幟やステッカーも実にさまざまな市民主導の大集会、あちこちからシュプレヒコールが湧き上がります。前回参加の集会や原発の集会よりも確実に若い人が増えているという実感を持ちました。
  今朝、8月31日(月)の朝日新聞の朝刊の1面の写真は国会側から参加者を撮ったものです。そういえば新聞社のものだと思われるヘリコプターが数機空を行き来していましたっけ。この写真は午後2時7分のもので、写真の上の方が少し空いているようになっていますが、すぐにここもびっしりと埋まったようです。それよりも左右の森をもっと写してほしかった。ここが公園になっていて、実はここにも参加者があふれていたのです。もちろん私たちもここにいたのです。
  主催者を代表してルポライターの鎌田慧さんが篤い連帯のメッセージを送りました。その後4つの政党代表、憲法学者、弁護士会の人、市民運動家の話と続きました。話の合間合間にシュプレヒコールがこだまします。シールズのメンバー、大阪から駆けつけた女子学生、沖縄から参加の運動家などの話が心に響きました。体調が懸念される音楽家の坂本龍一さんもマイクを握りました。
 4時までの2時間半、立ちっぱなしで頑張りました。まだまだ体力はあるなあと自信を持って帰路につきました。

 今回の安全保障関連法案は間違いなく憲法違反の戦争法案です。主権者国民の6割は反対をし、8割は拙速に法案を通すなと言っています。この日350カ所以上で反対集会が開かれました。
どう考えても廃案しかないですよね。

〔愛読しているたんぽぽ舎のメルマガに紹介された動画〕
   安倍はやめろ!国会を包囲した12万人の怒り~正門前は解放区に
1)全体の様子を見ることができる動画(8月30日、レイバーネット)
   https://www.youtube.com/watch?v=t3VqmLmAejo&feature=youtu.be
2)更に臨場感に溢れた動画
(国会議事堂前デモ 歩道に人があふれた瞬間(8月30日、レイバーネット)
   https://www.youtube.com/watch?v=g-cTh3cdAe4&feature=youtu.be


〔40〕福島原発告訴団 8.19院内集会も凄い盛り上がりでした!

2015年08月22日 | 市民運動
 福島第一原発の東京電力の元幹部3人が業務上過失致死傷の罪に問われた刑事裁判が始まるのをご存知でしょうか。ここに来るまでには長い道のりがありました。
 原発事故の責任の所在を明らかにしたいという告訴団が結成されたのがフクシマ事故の翌年、2012年3月のことでした。現在1万5千人近くの告訴団に我々夫婦も参加しました。しかし、残念ながら、13年9月と15年1月の2度、東京地検は不起訴とします。ところが今年、15年の7月31日、ついに強制起訴が決まったのです。原発事故の責任の所在をはっきりするということは、当然のことでした。
8月19日(水)、昼過ぎ、国会近くの東京地裁前で東京第一検察審査会激励行動がありました。バスで福島から来た人、東京近郊から駆けつけた人など、100人の参加はあったのではないでしょうか。
 そこから徒歩で30分、参議院議員会館講堂で、院内集会がありました。参加者は300人にふくれあがっていました。
 告訴団の武藤類子団長の挨拶に続いて、弁護団の海渡雄一弁護士からパワーポイントを使った強制起訴決定に至るまでの詳しい経過報告がありました。
①やっとここまで来た
②電力会社役員の高い注意義務を認めた
③まれな自然現象も考慮しなければならない
④原子炉が浸水すれば致命的であることはわかっていた
⑤東電役員被疑者らには具体的な予見可能性があった
⑥予見可能性を補強した新証拠の数々
⑦第二次告訴事件の検察での解明が待たれる保安院と東電の歪んだ共犯関係
⑧被疑者
⑨検察審査会議決の意義と今後の展望
 ユーモアを交えた報告は、参加者に十分良い「結果」を期待させるものでした。
 この後、河合弘之弁護士や佐藤和良副団長などの話がありました。
 この裁判の与える影響は絶大です。原発事故の責任の所在をはっきりさせることになるからです。もし仮に川内原発が炉心融解を起こしたとき、責任をとるのは九州電力でしょうか、国でしょうか、原子力規制委員会なのでしょうか。
 川内原発、さっそく「冷却系に海水混入」があったと朝日新聞は報じています。

〔39〕灼熱の薩摩川内、反原発運動はさらに熱く燃え上がっていました!

2015年08月11日 | 市民運動
 川内(せんだい)原発が再稼働されるのに、指をくわえていなければならないのかと思っているときに、長年反原発運動を担ってきた、たんぽぽ舎のメルマガに、耳寄りのニュースが載っていました。首都圏から鹿児島の現地での原発反対集会に参加しないかというものでした。
 言い出しっぺは菅直人さんと鎌田慧さんでした。参加はできないけどお金は出せる人、お金はないけど参加はできるという人が、相互扶助する新しい運動形態ということでした。たんぽぽ舎が募金をしたところ、なんと短期間で800万円ほど集まったというのです。参加者は飛行機代の半額、3万円を負担するだけで参加できるようになったのです。
日頃からお世話になっている鎌田さんの呼びかけに応えないわけにはいきません。連れ合いが真っ先に行こうと言い出しました。参加者は100名を超え、2陣に分かれて羽田から鹿児島空港に飛びました。私たちは8月8日(土)出発の第1陣でした。
 鹿児島空港からホテルのある鹿児島市内までがバスで1時間、そこから川内原発までが1時間でした。
 8月9日(日)、朝7時半にはバスで出発です。1時間ほどして、原発に到着、バスから原発は想像したよりもずっと小さくみすぼらしく見えました。
 原発の柵をぐるっと回り込んで、久見崎海岸の浜の茶屋に到着、昼食休憩を取ってから、3.11鹿児島集会実行委主催「8.9川内原発再稼働阻止! 大集合&ゲート前行動」が1時から始まりました。数十あるという団結小屋と原発を背景に、砂浜での1時間にわたるリレートークです。凄まじい暑さとそれにも負けない2000人の熱気でした。
 デモ規制でしょう、200人ずつ10グループごとのデモ行進が始まったのが2時頃でした。浜から北ゲートを通って正門ゲートまで2キロメートルの上りのアスファルト、40度のまさに灼熱地獄でした。真夏のこの時期に再稼働させるのは偶然のことではないでしょう。
 正門ゲートでは雨嵐の抗議のシュプレヒコールで憂さを晴らしました。夕方からは浜の茶屋で交流会をもちました。各地の活動家たちや学生たちも参加して、交流を深めました。
10日(月)は、正門ゲート前での抗議集会でした。正門前にはバリケードが置かれ、警官をびっしり配備した異様な雰囲気でした。宣伝カーを門の前に着け、日陰のないスペースにござを敷き、参加者はそこに座り込みました。
 本日、11日(火)、家のテレビで原発再稼働のニュースを見続けました。
 30年間稼働してきた川内原発が数年のブランクで再稼働しました。広瀬隆さんも言ってましたが、これは必ず近いうちに止まりますよ。
 原発が安全ではなく、人間の手に負えないことはフクシマが実証しています。現在10万人以上が自分の家に帰れないのですよ。放射能は今も垂れ流しです。完全にコントールされているなんていうのは安倍晋三の大嘘です。原子力は安い電力というのも間違い。廃炉や使用済み核廃棄物の処理を10万年続けなければならないことを考えればその費用は底なしです。54基ある原発にミサイルを撃ち込まれたらどうするのでしょう。山本太郎は参議院で誰も言わない本当のことを言いましたよ。負の遺産を子や孫に残してはいけないのです。
 もう1度言います。原発は必ず近いうちに止まります、止めます。
 そんな予感を漂わせていたのは川内原発再稼働阻止集会の参加者一人ひとりの人間愛に満ちた深い表情でした。

〔38〕自画自賛? 講座「演劇教育の原点を探る」は実におもしろかったですね。

2015年08月04日 | 講座・ワークショップ
 全国演劇教育研究集会って知っていますか? 私が長年、常任委員を務める日本演劇教育連盟主催の夏の集会です。今年でなんと64回です。日本の民間教育研究団体のなかでもトップクラスの歴史がある集会ということになります。今年は国立オリンピック記念青少年総合センターで8月1日から3日間開かれました。
 私のこの集会での仕事の1つは、演劇教育賞と「子どもが上演する劇」脚本賞の表彰の下準備をすることでした。受賞者と連絡を取ったり、表彰状を作ったりすることです。
 8月1日(土)、開会の集いに受賞者全員が駆けつけてくれました。
 雑誌「演劇と教育」よりいち早く皆さんにお知らせしちゃいます。おおきな拍手を受けて4人の皆さん、嬉しそうでした。

●55回演劇教育賞
*「5歳児の劇づくり-絵本『へそもち』を楽しく遊んで劇に」(「演劇と教育」2015年3月号) 藤田尚子さん
*「多摩少年院での演劇活動」(「演劇と教育」2014年4月号)谷村昌昭さん
●2015年・子どもが上演する劇
*【入選】 「私を国立に連れてって」(未掲載) 伊藤英梨さん
*【準入選】 「秘密」(未掲載) 野間玲子さん

 もう1つの大きな仕事は、講座「演劇教育の原点を探る」の講師です。
 この講座は前委員長の故・副島功さんが日常的に「演劇教育の原点を考える会」を開いていたのですが、その志を継ぐという意味合いがあります。
今回で3回目です。1回目は冨田博之さんの演劇教育論を取りあげました。2回目は小池タミ子さんの劇あそび論でした。そして今回は、竹内敏晴さんから学ぶことということで企画しました。「演劇と教育」編集代表の平林正男さんには、竹内演劇研究所に在籍していたということで講師をお願いしました。
 この講座は他の講座とは違い、全国演劇教育研究集会では珍しく理論的で、座学ということになります。そこで、いつも参加者の人数を気にかけなければならない講座です。あまり参加者が少なければ次回はないかもしれません。そこで「親愛なる皆さん、講座に参加してください!」という緊急SOSメールを打ったところ、なんと世話人も含めて15人が顔を合わせることになりました。 演劇集団円の演出家、小森美巳さん、演劇教育の重鎮、佐々木博さん、平井まどかさん、吉田哲夫さん、小説『明日への坂道』を上梓したばかりの松本喜久夫さん、大学研究者、小中高教師、ラボ・テューター…、どなたが講師になってもおかしくないという錚々たる陣容でした。
 一人ひとりのお話がとてもおもしろくて、充実感いっぱいでした。その内容の詳細については、『日本の演劇教育2015』にまとめられる予定です。購入したい方は日本演劇教育連盟に問い合わせしてみてください。
 終了時に「来年もやるんですか。」なんて聞かれました。是非、やりたいです!