後期ゴシック彫刻・市民運動・演劇教育

小学校大学教師体験から演劇教育の実践と理論、憲法九条を活かす市民運動の現在、後期ゴシック彫刻の魅力について語る。

〔145〕無料のブリューゲル「バベルの塔」展〔東京都美術館〕は感無量でした。

2017年05月23日 | 美術鑑賞
  東京都美術館や東京都江戸東京博物館にはシルバーデーがあるのを知らない人がけっこういます。第3水曜日に、65歳以上の人は無料になる日です。これを利用して私は江戸東京博物のダ・ヴィンチ展に行ったことがあります。今回はブリューゲル「バベルの塔」展〔東京都美術館〕でした。HPには次のようにあります。

※4月19日(水)、5月17日(水)、6月21日(水)はシルバーデーにより65歳以上の方は無料。当日は大変な混雑が予想されます。

  5月17日(水)、「大変な混雑」を覚悟して、開館(9:30)の45分前に美術館前に並びました。かなりの人出を予想したのですが、ざっと数えて並んでいる人は100人といったところでした。もちろんシルバー世代が圧倒的に多いのですが、修学旅行生と思われる中学生も数人混ざっていました。
 新書本を読んで待っていると9:20に開場されました。その時、私の後ろにはシルバー世代がさらに200人といったところでしょうか。
 さて今回の展覧会、予想をはるかに超えて見所が多かったために、一時間半もじっくり鑑賞してしまいました。2箇所ぐらいで作品や作家紹介、所蔵美術館紹介などのビデオが流されていてじっくり鑑賞したこともその理由のひとつです。
 
 東京都美術館のHPを次に紹介しましょう。私の大好きなネーデルラント美術のオンパレードでした。

■ボイマンス美術館所蔵 ブリューゲル「バベルの塔」展〔東京都美術館〕
16世紀ネーデルラントの至宝-ボスを超えて-
2017年4月18日(火)~7月2日(日)
○副題に「16世紀ネーデルラントの至宝―ボスを超えて」とある通り、ブリューゲルのみならず、彼が手本とした先駆者ヒエロニムス・ボスの油彩2点、そして彼らが生きた時代、16世紀ネーデルラントの絵画、版画、彫刻を全体で約90点の出品作でご紹介します。
迫真の写実と輝くような美しい色彩が印象的な油彩絵画、ボスの怪物モチーフが所狭しと、描かれる版画作品、そして木彫の粋を尽くした彫刻作品など、16世紀ネーデルラント美術の精華をご覧いただきます。
 また、今回の展覧会では新しい試みとして作品を美しく見やすく展示することに加え、東京藝術大学COI拠点の特別協力により芸術と科学技術を融合させ、原寸を約300%拡大したブリューゲル「バベルの塔」の複製画を制作・展示します。また、同拠点は「バベルの塔」の3DCG動画も制作し、多様なメディアを駆使してこの傑作の魅力に迫ります。
○みどころ
 まず、ブリューゲル1世作、《バベルの塔》の驚異の写実を実見できます。一説には画面上に描かれた人々の数は1,400人と言われています。細密なだけでなく、圧倒的なボリュームと迫真性を備えた世紀の傑作をご覧ください。
 次に、「奇想の画家、ボス」の油彩画2点が初来日します。2016年はボス没後500年に当たり、欧米ではボス・ブームが起きています。世界中で約25点しかないとされるボスの真作2点が日本で初めて鑑賞できる、めったにない機会です。
 そして、ボスの影響を受けた16世紀の銅版画、とくにブリューゲル下絵の銅版画を多数見られます。その中で、私たちの想像力を刺激するたくさんの怪物(モンスター)が登場します。頭足人間(グリロス)など、奇怪な生き物の数々をぜひ実際に確認してください。
 最後に、16世紀ネーデルラントの絵画、彫刻の歴史を一覧できます。15世紀後半から16世紀にかけて、ネーデルラントの美術の中心は南から北に移り、それまでの宗教絵画から風景画、風俗画に変わっていきました。この変遷を優れた作品でたどれるまたとないチャンスです。
○主な作品
ピーテル・ブリューゲル1世 《バベルの塔》1568年頃 油彩、板
ヒエロニムス・ボス 《放浪者(行商人)》1500年頃 油彩、板
ヒエロニムス・ボス 《聖クリストフォロス》1500年頃 油彩、板
ディーリク・バウツ 《キリストの頭部》1470年頃 油彩、板


 今回の見所は何と言ってもピーテル・ブリューゲル1世の《バベルの塔》です。
 そもそも私はオランダのボイマンス美術館所(ロッテルダム)に行ったことがないのです。だからこの《バベルの塔》は初めて見るのです。ピーテル・ブリューゲル1世はもう一枚の《バベルの塔》を描いています。ウィーンの美術史美術館にそれはあります。ここは3回ばかり訪ねてはいるのです。しかし今回の《バベルの塔》は美術史美術館蔵のそれより後に描かれたもので、しかもブリューゲルの最高傑作と言われているものです。確かに、色合い・構図・描写…いずれを比べても文句ない「最高傑作」でした。
 ブリューゲルは40作品ほど残されていると言われています。たぶん私は30数作品は見たことになるでしょう。

 もう一つの見所は、ヒエロニムス・ボスの作品が2点来ていることです。ボス(ボッシュ)はブリューゲルよりもさらに現存作品が少なくて、その数は20数点だそうです。  私の師匠のひとり、故・村田栄一さん主宰の「飛ぶ教室」というスペイン旅行に行ったとき、マドリッドのプラド美術館で初めてボスの絵を見ました。それから奇想の絵師・ボスの虜になったのでした。未見はあと数点に迫っているはずです。ボスやブリューゲル作品をラインアップするのを楽しみにしているところです。

  他の作品ではもちろんボスやブリューゲルの絵を基にした銅版画はなかなか見応えがありました。村田栄一さんはボスの絵がお気に入りでした。
 ディーリク・バウツの絵を日本で見るのは初めてかも知れません。ベルギー、オランダ、オーストリア、ドイツなどでは頻繁にお目にかかれるのですが。相変わらずの細密描写には心引かれるものがあります。
 《四大ラテン教父:聖アウグスティヌス、聖アンブロシウス、聖ヒエロニムス、聖グレゴリウス》の彫刻も質が高いものでした。小ぶりの作品なのですが、人間味あふれる彫刻でした。
 全体を通して、十分満足できる展覧会でした。私にとっては、共謀罪反対、アベ友問題批判、憲法改悪阻止などに疲れたからだを癒やすのにはもってこいの展覧会になりました。

*ディーリク・バウツ(ハールレム 1410/1420年?ルーヴァン 1475年)
《キリストの頭部》1470年頃油彩、板36×27 cm
*アルント・ファン・ズヴォレ?(1460年頃?1492年にズヴォレとカルカールで活動)
《四大ラテン教父:聖アウグスティヌス、聖アンブロシウス、聖ヒエロニムス、聖グレゴリウス》1480年頃オーク材各約74×21 ×16 cm

〔144〕共謀罪反対のチラシを作ったのは旧友・塚越敏雄さんです。

2017年05月05日 | 市民運動
  塚越敏雄さんは同世代の元小学校の教師です。最初に彼に接触したのは、彼の著書『行為としての教育現場』(現代書館、1975)を読んでのことだったように記憶しています。私たち夫婦のミニコミ「啓」を送ったら、詳細は思い出せないのですが、かなり的を射た批判が返ってきて少々当惑したことがあります。教師として鍛えられたという印象を持っています。そうこうしているうちに、彼の2冊目の著書『そしてぼくもいる』(塚越・大塚三恵子共著、現代書館、1987)が送られてきました。
  初めてお会いしたのは、新しい家庭科Weの集会だったと思います。
 
 「啓」98号を1年ぶりに発行しました。発行数150部程度の小さなミニコミです。「読んでもらいたい人に届ける」ミニコミです。100部程度が郵送で、残りは手渡しでしょうか。
 発行するとすぐにメールや手紙や葉書などの反応があるのは嬉しいものです。
  塚越さんから今回もメールが送られてきました。それに添付されていたのが、ご自分で作られた共謀罪反対のチラシでした。このチラシは普通の市民の私にもわかるような、とても読みやすく、要領を得たものでした。彼は鎌倉の仲間とともに、「緊急事態条項」と「共謀罪」の2種類のチラシを作ったそうです。
  なぜ自作のチラシなのか、こんな文章を送ってくれました。(「緊急記事体事態条項」リーフレット作成にあたって、一部)

 〔弁護士の伊藤真さんは、「中高生のための憲法教室」(岩波ジュニア新書)という本を書いています。難しいことをかみくだいて、中高生にもわかるように書いています。「日頃感じる疑問に答えるように」「一人ひとりが深く考えられるように」。こんなふうに、リーフレットをつくりたいと思いました。
 私たちは鎌倉駅前で活動しています。ほとんどの人は、「憲法も改憲も自分とは関係ない」と思うのか、目の前を通り過ぎていきます。そんな人たちが手にとってもらえる物を作ろう。読んでもらえる物を作ろう。「こんなものが憲法に入ったら危ない」と感じてもらえそうな物をつくろう。正確な事実をもとに、受け取った人に考えてもらえる物を作ろうと思って作りました。
 リーフレットを作るにあたり心がけたことは、受け取った人が、「読みやすく」「わかりやすく」「親しみやすく」「不安や疑問に答えるように」「考えるきっかけになるように」することです。そのため、文章をはじめ、言葉づかい、文字の大きさ、色などにも配慮しました。
 私たちが作った物は、まだまだ不十分だと思います。たとえば、写真も、表も、グラフも入れてありません。これをもとに、さらに多くの人が手に取り、考え、リーフレットを改良していく一助になればと願っています。〕


  議員会館などでの共謀罪に関する集会に参加してきた我々夫婦は、何とか市民レベルで反対阻止運動を起こしたいのだけれど、なかなか相応しいチラシがなくて困っていたのです。塚越さん作成のチラシは、そんな私たちにはまさに渡りに船でした。
  そして、さっそく、「清瀬・憲法九条を守る会」で提案し、印刷を業者に頼んで、7000枚ほど市内に配布することにしました。そのチラシを見た、超党派の「戦争法廃止 きよせ市民の会」のメンバーが、私たちの会でも取り組みたいということになったのです。「守る会」を上回るチラシが連休明けにでも市内に配布されることでしょう。

 このチラシ2種類は、少しずつ全国に広がりはじめているようです。心ある人たちが印刷を業者に頼んで、地域配布や新聞折り込みをしているそうです。さらなる広がりを期待して、許可を得て、このブログにも掲載させていただきました。

                    
  最後に、5月3日の憲法集会で久しぶりに塚越さんに再会しました。我々は、まだまだくたばらないぜ、という確認の握手を交わしたところです。
                     

〔143〕今年の施行70年の憲法集会は、安倍氏の憲法改悪の思惑を打ち砕くものでした。

2017年05月05日 | 市民運動
  今年の憲法記念日は絶好の集会日和でした。Aさんと連れ合いと私の3人で、りんかい線「国際展示場駅」を下車したのが1時少し前でした。トイレは長蛇の列、会場の有明防災公園へ向かう道は様々なプラカードや幟を持った人でごった返していました。
 集会を妨害する右翼の宣伝カーでしょう、大音響が遠くから響いてきました。集会の自由もあったものではありません。明らかな嫌がらせ行動を警察は取り締まらないのでしょうか。
 集会が始まる前に草原でお弁当を食べることにしました。食べている間に、1時になり集会が始まりました。メインステージに歩を進めましたが、人が多くて、わずかに横から発言者の顔を見ることができるだけでした。どこにいてもスピーカーからの声は十分聞こえてくるのですが、話し手の顔を見たいのです。しょうがないので多くの人と一緒にスタンディングでの集会参加ということになりました。

 この日のプログラムを紹介しておきましょう。
 スピーチはこの順ではありませんでした。集会の様子はネットにいっぱい流れているので是非ご覧いただき、確認して下さい。
 話を聞きながら、昨年のことを思い出していました。むのたけじさんが車いすで参加し、元気な声で話をしていました。憲法は守らなければいけないという話でしたが、おそらくむのさんは天国で我々を見守ってくれていることでしょう。

■施行70年 いいね!日本国憲法―平和といのちと人権を!5.3憲法集会
日時:2017年5月3日(水・休)11時30分~
場所:有明防災公園(東京臨海広域防災公園)
主催:5.3憲法集会実行委員会
〔集会内容〕
*11時30分~ ブース・イベント広場:親子憲法ひろば/出店ブース/ミニSL
*12時~ プレコンサート:ユキヒロ/佐々木祐滋
【みんなでつくるステージ企画】「HEIWAの鐘」をユキヒロと一緒に歌おう
*13時~ 集会: ※司会:橋本美香(制服向上委員会)
政党あいさつ:民進党〔蓮舫〕、共産党〔志位和夫〕、社民党〔吉田忠智〕、自由党〔森裕子〕、沖縄の風〔伊波洋一〕
*スピーチ:
・池内了(名古屋大学名誉教授、世界平和アピール7人委員会)
・伊藤真(弁護士、伊藤塾塾長)
・植野妙実子(中央大学教授・憲法学)
・落合恵子(作家)
・坂手洋二(劇作家、演出家、燐光群主宰、日本劇作家協会前会長)
・ピーコ(ファッション評論家、シャンソン歌手)
・山田火砂子(映画監督)
・特別ゲスト:李泰鎬(朴槿恵退陣緊急国民行動、参与連帯政策委員長)
・山城博治(基地の県内移設に反対する県民会議)
・米倉洋子(共謀罪法案に反対する法律家団体連絡会)
・高田健(総がかり行動実行委員会・共同代表)
*14時45分~ クロージングコンサート:制服向上委員会/中川五郎/PANTA
〔パレード〕
・豊洲コース(公園東口~豊洲公園、最寄りは東京メトロ豊洲駅)
・台場コース(公園西口~ウェストプロブナード、最寄りはりんかい線東京テレポート駅)

 この日の集会の様子を朝日新聞は次のように伝えました。

●ピーコさん「憲法改正は許しません」 東京で護憲派集会(朝日新聞)
 2017年5月3日 東京都江東区の東京臨海広域防災公園では、憲法改正に反対する市民や団体による「5・3憲法集会」があった。約5万5千人(主催者発表)が集い、「憲法が大切にされる国に」などと書かれたのぼり旗やプラカードを掲げて「戦争反対。9条守ろう」などと訴えた。
 自民党の憲法改正草案をめぐる本を出版した服飾評論家のピーコさんは、草案では自衛隊が国防軍になっているとして「戦争はしない、という草案ではない。憲法を改正することは許しません」と語った。安保法制に反対する伊藤真弁護士は「政治家の中には改憲の機が熟した、という人がいるが、とんでもない。憲法を壊すたくらみに声を上げ、戦い続ける覚悟を決めよう」と呼びかけた。
 集会には、野党の党首らも出席し、共闘して安倍政権に対抗すると宣言。「憲法改悪 絶対反対」「共謀罪は今すぐ廃案」と声をそろえた。平和の希求を呼びかける「HEIWAの鐘」の合唱では、歌声でも「武器を持たぬことを伝えた先人たちの声を永遠に語り継ぐのさ」と訴えた。(岡本玄)


 私たちのパレードは、台場コースでした。先頭の弁護士会グループの次に陣取りました。
 やはり途中で、がなっている右翼のグループが我々を「出迎え」てくれました。
 
 家に帰ってから、録画しておいた「情報ステーション」や「NEWS 23」を見てびっくり。 55000人の憲法集会よりも、1100人参加の日本会議系の右翼団体の集会での安倍首相のビデオメッセージの方が大きく取り上げられていたからです。2020年までに憲法九条を変え、憲法に高等教育無償化を加えるという発言でした。 いよいよやって来たという感じですが、安倍氏の焦りも同時に感じてしまうのです。九条をとってみると、自民党憲法草案からかなり後退した主張であり、さらに日本維新の会を取り込んでのお試し改憲であることが見え見えであるからです。

 憲法改悪の日程と内容がはっきりしてきました。やってやようじゃないですか。
 この日、ある旧友との嬉しい再会が待っていたのですが、それは次のブログで書くことにしましょう。

〔142〕安倍晋三氏は、即刻、潔く、首相も国会議員も辞めるべきではないでしょうか。

2017年05月01日 | 市民運動
  国民投票によるイギリスのEU離脱、アメリカにおけるトランプ政権の誕生、ヨーロッパを覆う右翼的ポピュリズムの波、ロシアや中国の覇権主義など、私たちの住む世界がどこに向かおうとしているのか、深く憂慮せずにはいられません。人類は2つの世界大戦を初めとする様々な国際紛争などの悲惨な歴史から、一体何を学んだのでしょうか。
  私たちの住む日本とて決して例外ではなく、着々戦争への道を歩んでいるのは間違いありません。
 安倍1強体制が確立してから、武器輸出の解禁、防衛装備庁設置、軍事研究推進、戦争準備を隠す特定秘密保護法の設定、違憲の戦争法(安全保障関連法)強行採決、戦争反対の口封じのためのマイナンバー制度、そしていま共謀罪(テロ等準備罪)が国会で強行採決されようとしています。さらには当然盗聴法(通信傍受法)も視野に入ってきています。
 こうしたなか、現在私たち市民にできることは、とりあえず、共謀罪を廃案に追い込むことです。鎌倉の友人が作った、とてもわかりやすい共謀罪反対のチラシを7000枚清瀬市内に配布しました。この配布が切っ掛けとなって、市内の超党派の市民組織、「戦争法廃止 きよせ市民の会」が、さらに10000枚配布を決定しました。慣れない街頭演説もすでに1回こなしました。近々2回目を行う予定です。

  ところで、安倍首相は、森友学園国有地売却への自身や昭恵氏の関与を繰り返し否定し、「私や妻が関係していたことになれば首相も国会議員も辞める」と明言しています。さっさと辞めてもらおうではありませんか。そうなれば、我が家の門に掲げてある「アベ政治を許さない」という掲示も取り外せるというものです。
 2月の初めに森友学園疑惑を初めて報じたのは朝日新聞でした。その朝日の4月終わりの新聞に次のような記事が1面に出ていました。

●朝日新聞 2017年4月28日夕刊
「交渉経緯、昭恵氏に報告」 国有地契約、籠池氏が説明
〔リード〕 森友学園(大阪市)への国有地売却問題で、学園の籠池泰典・前理事長は28日、民進党が開いたヒアリングに出席し、2015年5月に結んだ定期借地契約について「(国側との)交渉の経緯は、(安倍晋三首相の妻の)昭恵氏に報告していた」などと発言した。昭恵氏への報告を国側にも伝えたとし、「後ろ向きだった契約に前向きになってくれた」とも述べた。

  他の頁には次の見出しが躍っていました。

* 土地取引は「特例」 録音の真偽確認 理財局長が拒否
*「財務局、突然前向き」籠池氏 昭恵氏との関連強調

  …どう考えても、森友の土地取引には昭恵氏が関わっていたことになるのではないでしょうか。偽証罪をちらつかせながら籠池氏を国会喚問したのに、一方の当事者の昭恵氏のことは知らんぷりです。安倍政権は昭恵氏を国会に呼ぶなりして、はっきり白黒付けるべきではないでしょうか。
  森友学園に対して100万円の寄付が昭恵氏を通してあったということは、ほぼ間違いない事実でしょう。多数の国民が思っていることです。寄付は違法行為ではないとしても、国会の場でうそをつくということは、一国の首相として決して許されることではありません。

  安倍政権を支えているのはNHKなどのマスコミです。本来マスコミの使命は、権力を監視することではないでしょうか。はたして権力の僕となる御用マスコミに受信料を払う必要があるのでしょうか。いま国会で共謀罪についての論議が展開されていますが、NHKはなぜか、国会中継をしないのです。争点隠しととられかねない事態が続いています。
 保守的右翼的な日本テレビやフジテレビにはがっかりしますが、無料で見られるので我慢するしかないかと思う次第です。
 森友疑惑が発覚して、それを批判的に伝えたのは東京では5,6チャンネルでした。そのご籠池批判を強く打ち出したのが4,8チャンネルと言えそうです。つまり政権に同調して「とかげのしっぽ切り」に荷担している状況は現在も続いていると言えます。
 いま報道番組で一番評価でき、よく見ているのは、6チャンネルの「報道特集」「サンデーモーニング」「週刊報道 LIFE」「外国人記者は見た」などでしょうか。これからも反権力、リベラル精神を貫いてもらいたいものです。