元・還暦社労士の「ぼちぼち日記」

還暦をずっと前に迎えた(元)社労士の新たな挑戦!ボチボチとせこせこせず確実に、人生の価値を見出そうとするものです。

メンタルヘルス・マネジメントとは?(その4=部下の相談対応)

2012-02-13 05:56:00 | 社会保険労務士
 「部下の話を最後まで聞く」というのは、本当に難しい!!

 監督者の心得として、「部下の話を最後まで聞く」というのがある。私が、※支店の課長時代よくやっていた悪い例であるが、忙しいときは、この定律が守れず、人の話を途中まで聞いて、そのあとは分かっているつもりで話をさえぎって、自分が話し出していました。これでは、部下にとっては、よく話を聞いてくれないということになり、話しても無駄という感情が芽生えるかもしれません。また、最後まで聞かないと、結論が違うことだってあり得ます。

 これを心理学的側面から、国分康孝氏は次のようにいっています。

 部下が話しているときに、いちいち意見をいわないで、終わりまで「ああそうか」「なるほど」という具合に聞くのを受容という。つまりそのポイントは、裁かないということである。非審判的、許容的に聞くということである。なぜそれがよいかというと、部下の信頼感を勝ち取ることができるからである。つまり、この上司は何を話しても私の身になって聞いてくれる人だ、この人は味方である、見方だから何を話しても大丈夫だ、と思ってどんどん話すから、話しているうちに何が中心問題か本人にわかってくるし、上司にもわかってくる。

 もうひとつ、この受容がなぜ良いかというと、カタルシスが起こるからである。カタルシスというのは、鬱積している感情が吐き出されるという意味である。人になかなか言えなかったことを上司はよく聞いてくれる。吐き出すだけで気持ちが楽になる、ということはよくある。いわゆる、ほっとした心境になる。だから受容というのは会話の基礎的なハウツーになる。

 ところが、上司の中には部下の話を終わりまで聞かない人がいる。なぜそうなるのか。それには、3つの原因があると思う。
 (以上、国分康孝著「人を育てるカウンセリングマインド」PHP文庫より⇒この原因の指摘については、考えさせられるところがあるので、別途、次回以降に記します。)

 メンタルヘルスマネジメント(心の健康管理)において、管理監督者の役割として、部下の相談対応というのがあります。ストレスの原因になっているのが、人間関係なのかと思っていたら、たばこの煙がいやなこと(よく聞いたら、隠れた原因としてその人が吸っているたばこの煙がきらいということだった。)だってあります。これは、よく聞いてみなければ分かりません。この意味において、「部下の話を最後まで聞く」というのは、メンタルヘルスマネジメントの「監督者の役割」としての、部下の相談対応にも必要なものです。

 部下の話を最後まで聞いていれば、部下のメンタルの不調をつかみ、これほどまでに最悪の結果を招かなかったのではと、後悔することだってあるかもしれません。私と同じ過ちはせずに、何ぼ忙しくても、部下の話は、よく聞いてあげましょう。部下に訴えたい何かがあるかもしれません。


 ※県庁組織では、一般的に「出先」のことを支店と呼ぶのでしょう。一般的に、支店と呼ばせていただきました。この課長は、本庁と出先では、天と地との差があります。つまり、身分的には、一階級違います。



   #####<いつも読んでいただきありがとうございます。>####








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