ニコ生で日立リヴァーレの試合を見ていると、「監督は何もするな」というコメントが毎回書かれます。誰が書いているかは分かりませんが、僕の中ではすっかり定着したコメントです。おそらく、二枚替えとかを指しているのだと思いますが、もしかしたらローテーションの組み方にも不満があるのかもしれません。ちなみに僕は、生放送は全画面で見るのでコメントは書き込めないのです。
開幕戦の東レ戦で、第1セットを先取した日立は、第2セットでローテーションを変更してきました。第1セットは東レのサーブから、第2セットは日立のサーブからと、状況は少し違うのですが、どうも本調子でないパオリーニを長く休ませ、得点源の渡邉の前衛を長引かせようという考えではなかったかと思います。結果的には失敗でした。
東レ戦のローテーション(上がネット側の前衛)
画像はVリーグサイトからキャプチャーしました(ユニフォーム姿が良かった orz)
サーブで始まる場合は該当選手を枠から下に
ミドルブロッカーの代わりにリベロが入る場合はリベロを小さく重ねました
翌週の土曜の岡山戦の第1セットは、渡邉選手を外して、背の低い内瀬戸選手と遠井選手が並ぶ最悪のローテーション。第2セットで遠井選手を渡邉選手に替えましたが、悪い流れは止まりませんでした。それで翌日の久光戦では、佐々木選手に替えて遠井選手を入れる泥縄。しかし、久光が新鍋選手温存で、石井選手が本来とは違うポジションで力を発揮できず。運良く日立は勝つことが出来ました。
岡山戦のローテーション
久光戦のローテーション
久光が強い理由の一つに、常に同じローテーションを組んでいるということも考えられます。特に、レフトの新鍋選手は動かせない。新鍋中心のチームとしてまとまっている。だから、新鍋選手が抜けただけでガタガタになった。
日立リヴァーレの監督は、この運が良かった久光戦のローテーションを最良と判断したのだと思います。久光戦と同じローテーションで、調子落ちのデンソーには勝ちましたが、上尾の第1セットを落としてしまった。上尾戦の第2セットで佐々木選手を入れ、東レに先取した時と同じメンバーとローテーションで逆転勝ち。ところが、同じローテーションで第3セットを落とすと、また内瀬戸・遠井を併用する策に出ました。しかし、今度は2人を横並びにしないで間に一人置いて離した。それでも、ライトが得意な2人が前衛で重なるという不具合は解消されませんでした。
上尾戦のローテーション
第3セットは第2セットと同じ
このように、日立リヴァーレのローテーションは迷走を続けており、これでは久光のような安定な強さを発揮することは出来ません。野球で言えば猫の目打線で、誰が4番を打つか分からないのと同じです。典型的な貧打チームのやることです (;´Д`)
実は、監督が見落としているもう一つの手があるのです。それは、似た者同士の内瀬戸選手と遠井選手を2人でペアにしてしまうことです。
理想かもしれないローテーション
これには実績があります。2013-2014年シーズンのラス前。NEC戦で2セット失ってからフルセット逆転勝ちした時の場面です。後のない第3セットで、NECの島村選手のサーブを3度続けてキャッチできなかった遠井選手に替え、内定の内瀬戸選手がオポジットの位置に入りました。それから奇跡的な逆転勝ちのヒロインとなった内瀬戸選手。火消しのリリーフをして逆転満塁ホームランを打つような活躍でした。
内瀬戸選手がドライブサーブを封印したのは肩に不安があるから。特に、レフトに入ってクロスを打つ時に肩への負担が大きい。だから内瀬戸選手はライトの方が良いのです。野球でも肩に不安がある投手はボールが高めに浮く。内瀬戸選手もレフトからの強打は浮いてしまう。遠井選手のキャッチは見ていられないから、肩に不安のある内瀬戸選手との併用は効果的なのです。
それから、井上選手のサーブが凄く良くなっています。昨年は打った瞬間にホームランか大ファールが多かった。今シーズンはコントロールが良くなっただけではなく、スライダー回転やシュート回転を意図的に与えているように見えます。シュートは失敗したみたいですが。攻めての失敗は仕方ないと割り切って、エースを取りに行く姿勢は良いです。勝負がかかった終盤にミスしなければ、流れを引き寄せる効果絶大だし。
なお、デンソーの鍋谷選手の恨めしやサーブは、手の平と指でボールを包むようにして、ボールを押し出すように打つから、ボールにスピードが乗らなくて抵抗で急降下する。野球のパームボールに近いです。また、全く同じフォームから手首に近いところで打てば強く速く打てる。こちらはフォークボールのような落ち方をする。なかなか工夫が見られますね。
エフライム工房 平御幸
開幕戦の東レ戦で、第1セットを先取した日立は、第2セットでローテーションを変更してきました。第1セットは東レのサーブから、第2セットは日立のサーブからと、状況は少し違うのですが、どうも本調子でないパオリーニを長く休ませ、得点源の渡邉の前衛を長引かせようという考えではなかったかと思います。結果的には失敗でした。
東レ戦のローテーション(上がネット側の前衛)
画像はVリーグサイトからキャプチャーしました(ユニフォーム姿が良かった orz)
サーブで始まる場合は該当選手を枠から下に
ミドルブロッカーの代わりにリベロが入る場合はリベロを小さく重ねました
翌週の土曜の岡山戦の第1セットは、渡邉選手を外して、背の低い内瀬戸選手と遠井選手が並ぶ最悪のローテーション。第2セットで遠井選手を渡邉選手に替えましたが、悪い流れは止まりませんでした。それで翌日の久光戦では、佐々木選手に替えて遠井選手を入れる泥縄。しかし、久光が新鍋選手温存で、石井選手が本来とは違うポジションで力を発揮できず。運良く日立は勝つことが出来ました。
岡山戦のローテーション
久光戦のローテーション
久光が強い理由の一つに、常に同じローテーションを組んでいるということも考えられます。特に、レフトの新鍋選手は動かせない。新鍋中心のチームとしてまとまっている。だから、新鍋選手が抜けただけでガタガタになった。
日立リヴァーレの監督は、この運が良かった久光戦のローテーションを最良と判断したのだと思います。久光戦と同じローテーションで、調子落ちのデンソーには勝ちましたが、上尾の第1セットを落としてしまった。上尾戦の第2セットで佐々木選手を入れ、東レに先取した時と同じメンバーとローテーションで逆転勝ち。ところが、同じローテーションで第3セットを落とすと、また内瀬戸・遠井を併用する策に出ました。しかし、今度は2人を横並びにしないで間に一人置いて離した。それでも、ライトが得意な2人が前衛で重なるという不具合は解消されませんでした。
上尾戦のローテーション
第3セットは第2セットと同じ
このように、日立リヴァーレのローテーションは迷走を続けており、これでは久光のような安定な強さを発揮することは出来ません。野球で言えば猫の目打線で、誰が4番を打つか分からないのと同じです。典型的な貧打チームのやることです (;´Д`)
実は、監督が見落としているもう一つの手があるのです。それは、似た者同士の内瀬戸選手と遠井選手を2人でペアにしてしまうことです。
理想かもしれないローテーション
これには実績があります。2013-2014年シーズンのラス前。NEC戦で2セット失ってからフルセット逆転勝ちした時の場面です。後のない第3セットで、NECの島村選手のサーブを3度続けてキャッチできなかった遠井選手に替え、内定の内瀬戸選手がオポジットの位置に入りました。それから奇跡的な逆転勝ちのヒロインとなった内瀬戸選手。火消しのリリーフをして逆転満塁ホームランを打つような活躍でした。
内瀬戸選手がドライブサーブを封印したのは肩に不安があるから。特に、レフトに入ってクロスを打つ時に肩への負担が大きい。だから内瀬戸選手はライトの方が良いのです。野球でも肩に不安がある投手はボールが高めに浮く。内瀬戸選手もレフトからの強打は浮いてしまう。遠井選手のキャッチは見ていられないから、肩に不安のある内瀬戸選手との併用は効果的なのです。
それから、井上選手のサーブが凄く良くなっています。昨年は打った瞬間にホームランか大ファールが多かった。今シーズンはコントロールが良くなっただけではなく、スライダー回転やシュート回転を意図的に与えているように見えます。シュートは失敗したみたいですが。攻めての失敗は仕方ないと割り切って、エースを取りに行く姿勢は良いです。勝負がかかった終盤にミスしなければ、流れを引き寄せる効果絶大だし。
なお、デンソーの鍋谷選手の恨めしやサーブは、手の平と指でボールを包むようにして、ボールを押し出すように打つから、ボールにスピードが乗らなくて抵抗で急降下する。野球のパームボールに近いです。また、全く同じフォームから手首に近いところで打てば強く速く打てる。こちらはフォークボールのような落ち方をする。なかなか工夫が見られますね。
エフライム工房 平御幸