平御幸(Miyuki.Taira)の鳥瞰図

古代史において夥しい新事実を公開する平御幸(Miyuki.Taira)が、独自の視点を日常に向けたものを書いています。

ミライ・ナガス~型追求の古典的日本人

2007-03-01 11:34:09 | Weblog
 ずっと書きたいテーマがあったのですが、ようやく分りやすいモデルが見つかったので書く事が出来ました。今回のテーマは型です。

 最近の相撲がつまらない背景に、力士が型を持っていない事も挙げられます。昔は、自分の型を持っている力士同士の対決が多かったですから、お互いの型に嵌ると水入りの大相撲になりました。また、蹴たぐり、内掛け、吊り出し、出し投げ、などの一芸に秀でた力士も多く、それが個性溢れる相撲界を演出していたのです。

 さて、型を語るにふさわしいモデルとは、それはアメリカ国籍の日本人フィギュアスケーターであるミライ・ナガス(長洲未来ちゃん)です。全米ジュニア選手権を制し、開催中のジュニア選手権にアメリカ代表で出ますが、2月28日のフジテレビ・スーパーニュースで紹介されていました。

 ミライ・ナガスの練習風景とインタビューの放送でしたが、リンクに出張してきていた真央ちゃんからスケート靴にサインをもらい、仲間と記念写真を撮っていました。美人ではないけど愛嬌があって、ちょっと頑固だけど性格も前向きな好印象のスケーターです。スピンは、ワンハンドのビールマンで脚を肩に引き寄せるなど、真央ちゃん以上の恐ろしいポジションが可能。でも、一番驚いたのが真央ちゃんそっくりのルッツジャンプへの入り方です。

 ルッツは苦手な選手が多く、真央の姉の舞さんや村主さんは、跳ぶ大分前から硬直して滑るのでルッツだと分かります。ところが、ミライ・ナガスのルッツは完全に真央ちゃんコピーなのです。真央ちゃんがショートプログラムで見せるような、高難度のステップからの入りも出来るようになるでしょう。練習時間も短く、有名なコーチに付いている訳でもないのに、恐ろしい研究熱心さです。

 絵画の世界では、昔から伝意模写という方法で先達の技術を模倣します。ラファエロがミケランジェロのデッサンを模写したり、模写は技術を習得するのに最適なのです。ですが本当に優れた人は、この技術の上に立って独自の世界を構築できるのです。ミライ・ナガスはインタビューの最後に、「自分の滑りを作ってみたい」と宣言しています。現段階ではトリプルが回転不足気味ですが、村主さんや荒川さんなど日本人選手を尊敬しているのが強みですね。トリプルアクセルにもチャレンジしているとの事なので、3年後の16才には化けているかもしれません。

 アメリカ英語は、本家のイギリス英語よりも古いのが残っているそうです。同じパターンで、日本人が失いつつある美徳の一つもアメリカに残る事になったりして。と危惧したくはないですが、日本人は型というものを再認識すべき時代を迎えていると思いますよ。

 なお、放送映像を観たい人は→ここをクリック(期間限定)

     エフライム工房 平御幸
コメント (2)
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