浅草の木材バカ四代

東京下町・浅草の材木屋。四代目社長日記

杉の油取り

2006-04-08 12:32:37 | 木の話題
1997年1月2日、ロシア船ナホトカ号が日本海に重油を流出する事件がありましたね。
当時私はサラリーマンでしたが、阪神大震災のボランティア経験を活かせると思い、会社に有給休暇を出して重油回収に行きました。
数日間のボランティアではわずかな量の重油しか回収できませんでしたが、寒い日本海と熱気あふれるボランティアの人々が今でも思い出されます。
資金集めのために作った「よみがえれ!日本海」のステッカーは、今も私のスクーターに貼り付けてあります。
 
そこで、今回ご紹介したいのはスギ樹皮製の油吸着材です。
スギの樹皮を綿の袋に入れた座布団のような形状です。
これを水面の油に投入するだけで自重の約9倍の重油を吸着してくれるそうです。
当時これがあったらなぁとつくづく思います。
スギ樹皮は廃棄物だし、天然素材だから焼却時は安心。
しかも、袋の縫製は障害者施設に委託されているので、環境保全と社会福祉の両方に貢献しているのです。
木材の新たな使い道を発見するのが私の夢なので、この油取りを開発した人にかなりジェラシーさえ覚えてしまいましたよ。 (タコ社長)

≪eco-moku エコモク≫
コメント (1)
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