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私的美遊空間

美しく愛しいものたちへのつぶやき

ふしのたかねに雪はふりつつ

2015年01月27日 | 茶の湯便り

先日、ある方のブログに、冠雪した富士山の、飛行機からの画像が掲載されていた。
何も遮るものがなくて、裾を引く富士山の全体の姿が見えて、それはそれは美しかった。

そう感動していた時に、お茶屋さんに用事があって行ったところ、このお茶碗が
待ってました!とばかりに飾られているのが目に入った。
ふわあー!富士山だ!しかも、その茶碗は一目で、私が好きな「よし三」の作品と分かってさらに感激!
そして、富士山、冠雪、よし三、の三要素にプラスして書付けの和歌が良かった。
「田子の浦ゆ うち出て 、、、ふしのたかねに 雪はふりつつ」
百人一首にもある山部赤人の、今の私の気持ちにぴったりの歌だった。

~ * ~ * ~

こうも、あうんの呼吸で出会うとは、、、

喜び勇んで買って帰り、早速にお稽古に登場させた。
そしてお弟子さんに「このお茶碗いいでしょう!、、、」とひとしきり話を聞いてもらい
一服頂いて楽しんできた。

もし、このお茶碗に「田子の浦ゆ、、」の歌が無ければ買わなかったことだろう。
なぜなら、富士山だけのお茶碗だったらすでに持っているし、たとえよし三の作品であっても
今の場合、富士山だけだったら私の気持ちに沿うものではないからである。
だからこのお茶碗は、作家と使い手の気持ちがぴったりと合った
相思相愛のお茶碗だったのだと感じている。
これも自己満足でハッピー♪ハッピー♪である。