江別創造舎

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飛行場跡地の買収

2016年10月04日 | 歴史・文化

 旧王子の耕作権問題については、方がつき、あとはスムーズに事が進むかに思えました。

 スムーズに買収、売渡し計画が樹立され、旧耕作者などへの売渡しが行われました。
ところが、昭和24年2月15日付の札幌財務局長通達により、売渡した飛行場跡地の大半がGHQの管理下に置かれている事が判明しました。
さあ、大変な事態となりました。
肩をすぼめ、両手を広げるだけでは済まされません。
旧王子問題のひと山を越え、せっかく売渡しを終えた土地を、一部を除き、再び耕作者の手から返還してもらわねばなりませんでした。

 農地委員会は、そのなんともやるせない、また屈辱的でもある作業を行う一方、町とともにGHQの北海道軍政部を通し、GHQの管理解除を陳情しました。
その陳情がようやっと叶えられ、改めて買収売渡しが行われるのは、約1年後の25年2月の農地委員会を待たねばなりませんでした。

 この農地委員会で改めて提案された飛行場跡地の買収面積は、286町5反7畝22歩でした。
当初(22年11月)の買収面積358町3反2畝29歩に比べ、約71町7反5畝が足りませんでした。
これは、旧王子の耕作地として、今しばらく認めざるをえなかった約30町歩、それに滑走路および誘導路など飛行場関連施設として造作され、耕作地として不敵なもの約30町、それに23年4月の農地委員会で売渡したGHQ管理外の約12町です。
いわば、372町のうち、約300町を買収し、旧耕作者等に解放(売渡)したのです。


註:江別市総務部「えべつ昭和史」829-830頁.
写真:農地委員と事務局職員(S24年)
 同上書830頁掲載写真を複写し、江別創造舎ブログおよび江別創造舎facebookに掲載いたしております。



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