フォーゴットン」が30分番組だった「ミステリーゾーン」一話分のアイディアだったにはがっかりしたね。わたしゃ、すぐに後に放映された「アウターリミッツ」の不吉な未来形が好きだった。映画になったときはすかさずビデオを借りて観たが、「昔の人は偉かったなあ」と再確認しただけだった。人類の英知とか科学技術の進歩なんて出口を、端から信じていないSFばかりだった。誰からかわからぬプレゼントの箱を覗くと砂漠にロボットみたいな機械人形が立っていて、いつのまにかそこに自分が閉じこめられている悪夢のような一編なんていまでも覚えている。たしかに、鉄腕アトムや鉄人28号は僕たちをワクワクさせた。現代なら、R2D2やエイリアンもいいだろう。でも、子どもの情操にだって、不吉な未来や不条理な人間心理は必要なんだ。「ミステリーゾーン」や「アウターリミッツ」が「2001年宇宙の旅」や「ブレードランナー」のようなアイディアと世界観の作品を連発していたことは覚えておくべきだ。よって、私はSF「三丁目の夕日」に断固異議を唱え、宮崎駿作品批判に同感するのである!(前者は観てないし、後者もあまり観てないけど)。ついでに、日本のマンガが世界性を獲得したとかいう提灯にも。たぶん、手塚治虫たちは貪るようにアメリカのSFを読み、こうした映画やTVを観ていたはずだから。
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