コタツ評論

あなたが観ない映画 あなたが読まない本 あなたが聴かない音楽 あなたの知らないダイアローグ

ここにアライあれ

2020-01-15 02:51:00 | ノンジャンル
レバノンに「脱国」したゴーンさんが、その記者会見で自らが追い落とされた日産の「クーデター」の背景となった、仏ルノーとの提携関係の強化を説明するなかで、「アライアンス」という言葉を何度も口にした。

香港の民主化デモを台湾の人々が支持し、「独立派」が支持する蔡英文が圧勝した台湾の総統選に、香港の民主化活動家たちも参加した。

来たる衆院選に向けて、野党第一党である立憲民主党は、国民民主党だけでなく日本共産党をも視野に入れた、安倍打倒の野党共闘を組もうとしている。

競合関係にある企業同士が、利益を生み出すために協力し合う体制や経営スタイルを指して、ゴーンさんは「アライアンス」(alliance)といったのだが、本来は「同盟」「縁組み」と訳される古い古い言葉である。

その後、左翼運動の停滞のなかで「統一戦線」づくりに模索されたこともあったが、国民レベルで息を吹き返したのは「勝手連」あたりからではないか。

現在では、「連携」「提携」「助力」「助勢」など、何らかの先行活動に自らが働きかける際の自発的な関係性を表す言葉として使われている。つまり、「助太刀」を買って出る。売りつけたり買わされたりするものではないわけだ。

「アライアンス」を縮めて、「アライ」と呼称されることが多い。たとえば、「見かけない人だが、誰?」「あの人ね、札幌から来たアライさん」「ふーん、はるばる応援に来てくれたのか」と軽い気持ちが大切なのかもしれない。

「クマさん、どう、いっしょにやらない?」「オオカミさん、ぼくも前からいっしょにできないものかと思ってたんだ」



Friendship Between A Grey Wolf And A Brown Bear
https://whatzviral.com/photographer-documented-the-friendship-between-a-grey-wolf-and-a-brown-bear/
「止め」
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする