コタツ評論

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佳話だなあ

2015-11-18 22:46:00 | ノンジャンル
パリで同時多発テロが仕掛けられ、シリアに仏露が報復爆撃して、不安と恐怖の暗雲が世界を包み込もうとしているとき、ちょっと一息つけたニュース。チャーリー・シーンには悪いが、たぶん、恐喝者がどんどん増えていったのだろう、と可笑しかった。

海外ミステリの短編小説だったか、元ネタを忘れたが、ある富豪が知人に、「1万ドルで女房を殺してくれ」と頼んだら、あっさり断られたあげく、口止め料として10万ドルを要求された。しかたなく支払って、別の知人に頼んだら、同様に断られ、やはり口止め料を払わされた。

ある日、その知人の知人だという人物から、「女房を殺したがっているんだって」とやはり口止め料を恐喝された。それから、知人の知人の知人までから電話がかかるようになって、女房を殺してもいないのに、富豪は口止め料だけで計100万ドルを支払う羽目になった、という話。

チャーリー・シーンが数億円も恐喝されたのに警察に届けず、支払いをもう止めたいとカミングアウトに及んだのも、そんな「知人」が何人、何十人にも上ったからではないか。いかにも人間くさい被害者と加害者に、「今後はエイズウイルスに感染している多くの人の助けになりたい」という談話。ハリウッドコメディタッチに微苦笑を誘われてほのぼのしたのは私だけではないはず。

チャーリー・シーンさん エイズウイルス感染を告白
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20151118/k10010310421000.html

(敬称略)
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