コタツ評論

あなたが観ない映画 あなたが読まない本 あなたが聴かない音楽 あなたの知らないダイアローグ

オチャイコ貰われる

2008-09-08 01:06:34 | ノンジャンル
3匹の仔猫のうち、もっとも美しい模様にして長い優雅な尻尾を持つムチャラフではなく、もっとも好奇心が強く遊びが大好きなレーニンではなく、もっとも愚鈍で尻尾も握り拳のオチャイコが選ばれた。オチャイコが終始すりすりして離れなかったので気に入られたのだろう。里親は可愛い女子高生である。俺が貰われたかった。

最近買った本

2008-09-08 00:58:40 | ブックオフ本
最近はブックオフではなく、田端と町屋の古本屋で購入することが多い。学生が読みそうな本は少ないが、売れないだけに値段は安いので助かる。いずれも100円から300円くらいまでだから、たいして興味のないテーマだろうと買って読んでみようという気になる。名作や傑作を漁るのはどこか卑しく見える。決まった作者のものしか読まないといったこだわりも、こわばりに通じるように思える。本もひとつの出会いなら、とりあえず、ニコニコとご挨拶したいものだ。

『まろやかな日本』(吉田 健一 新潮社)

英文で書いたエッセイをまとめてイギリスで出版したところ、好評を博したそうだ。これを翻訳したもの。平易に書いたものだが、読みにくい。英語で書いたからか、翻訳の問題か。

『国家の品格』(藤原 正彦 新潮新書)

正直、ベストセラーへの軽侮という予断があったが、かなり修正できた。が、やはり、憂国エッセイより、専門の数学について、数学にも真理はなかったなどが読みがいがあった。

『淳之介流-柔らかい約束』(村松 友視 河出書房新社)

吉行淳之介が「八丁堀の旦那」、編集者としてつかえた村松友視がその手下の「岡っ引き」として、吉行の足跡を犬のように嬉しげに嗅ぎ回っている。様子がよくて粋な旦那は、実は野太い声の強靱な人だった。

『家族の標本』(柳 美里 角川文庫)

第一エッセイ集だそうだが、あの柳美里がこんな簡素な短文を書くのかと驚いた。