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コタツ評論

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菅直人と政治不信劇場

2011-06-04 01:55:00 | 3・11大震災


首相退陣表明:分裂回避へ「確認」あいまい
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20110603k0000m010136000c.html?toprank=onehour

今日も一日中、「嘘つき、ペテン師」と国会とマスコミは騒いでいたようですね。新聞では、やっぱり、毎日がいちばんまとまっていますね。

しかし、「賛成しか選択肢はない」と訴える鳩山氏に対し、囲んだ22人の大半が「野党が出した不信任に大義はない」などと表明。大谷信盛氏は「賛成する時は議員を辞める時だ」とまで言い、中山義活経済産業政務官が「否決すべきだ」と直言すると、鳩山氏は目をそらした。
3時間に及んだ会合で、鳩山氏に同調したのは、松野頼久、川内博史両氏だけだ。

なんだい、鳩山グループなんて、無きにひとしいじゃないか。

申し訳ないけれど、なんだか楽しい。楽しんでいてはいけないんだけど、下手なTVドラマよりはるかに人間ドラマしている。苦しんでいる被災者や避難民をよそに、という批判はその通りだけど、国民にも娯楽が必要なんです。

小泉政権時代も実は楽しかった。あのときは、小泉劇場といわれた「パフォーマンス人気」が先行したが、いまは、政治不信劇場による「菅直人人気」ではないか。「政治がダメ」といってりゃ、誰しも溜飲が下げられて、誰しも同調してくれる。

日頃のストレスの軽減と同胞意識の確認にもつながるわけだ。サンデル先生、これが日本のコミュニタリアニズムなのです。菅直人の「不満げなアヒル顔」も馴染みになってきた。この調子なら、長期政権もあり得るかも。

(敬称略)

菅首相、退陣せず!

2011-06-02 23:12:00 | 3・11大震災


今日の午後、都内にいくつもある小沢関係事務所のひとつに顔を出した知人の話。前日の電話で、「金集めを急がなくては」と呼びつけた相手方は呆然としていて、声をかけた知人に、「ヤメだヤメだ」と吐き捨てるようにいったそうだ。

小沢・鳩山グループは、不信任案に反対票を投ずる代わりに菅首相に退陣を迫る段取りだった。菅首相という猫の首に鈴をつける役には、鳩山前首相が手を挙げた。

午前中に官邸で行われた菅・鳩山会談で、菅首相が合意書に基づく退陣について、双方が合意をしたのを鳩山前首相は確認した。

そのすぐ後に開かれた民主党代議士会の場において、合意したとおり、菅首相は「一定の時期に退陣」を表明した。

それを受けて発言に立った鳩山前首相が、「不信任案反対」を出席者に呼びかけた結果、圧倒的大差で不信任案は否決された。

記者団から、「退陣時期」はいつなのかと問われた鳩山前首相は、合意書に書いてある、「復興基本法案の可決と第2補正予算案の提出」がメドとなる「6月いっぱい」と発言した。

それを聴いた記者の一人が、ただちに民主党の岡田幹事長に確認に走ったところ、岡田幹事長は、鳩山前首相の6月退陣説について、「合意は退陣の条件ではない」と即座に否定した。

「合意書に退陣の時期は書いていない。菅首相がいったとおり、東日本大震災の復興と福島第一原発事故の収束にメドがついてから、つまり(退陣の)時期は決まっていない」

岡田幹事長は、午前中に官邸で行われた菅・鳩山会談に同席していて、退陣時期を明記して合意書にサインすることを求められたが、拒否したという。この官邸会談には、鳩山前首相に平野博文元官房長官が同行したはずだが、会談に同席したかは不明。合意書の内容は以下。

確認事項

一、民主党を壊さないこと
二、自民党政権に逆戻りさせないこと
三、大震災の復興並びに被災者の救済に責任を持つこと

①東日本大震災復興の基本方針及び組織に関する法律案
 (復興基本法律案)の成立
②第二次補正予算の早期編成にめどをつけること


誰がどうみても、鳩山・小沢側の完敗である。岡田幹事長の否定発言に対して、鳩山前首相は、「ウソです。人間ウソをついてはいけません」といったのが、敗北のダメ押しになった。

私は、菅直人と民主党執行部を少し見直した。政治家は、その政治的な能力が高ければよいのであって、人格識見がとくに優れている必要はない。そして、政治的な能力には、当然、権謀術策が含まれるものだ。

首相、来年1月まで続投示唆、「冷温停止まで私の責任」
http://www.nikkei.com/news/category/article/g=96958A9C9C8197E09B9C99E2E68DE2E0E2E4E0E2E3E3E2E2E2E2E2E2;at=ALL

東日本大震災の復興と福島第一原発事故の収束について、「民主党が一体となって」「与野党が一丸となって」「国民が心をひとつにして」、被災者や避難民の苦しみを救ってほしい、というコメントを識者や街の声としてよく聞かされる。

党内をまとめ、野党と合意成立し、国民の求心力を高めるのは、政治家の政治的能力によって実現されるものであり、それ以外のヨウ素やプルトニウムではない。

(敬称略)

菅首相の退陣表明?

2011-06-02 13:07:00 | 3・11大震災


ただいま、6月2日(木)、午後1時5分
不信任案採決を前に、民主党代議士会の場で、菅首相が、「大震災復興と福島第一原発事故の収束のめどが立った時点で、退陣したい」と発表したというNHKニュース。

不信任案可決を防ごうという菅首相の最後の譲歩か、あるいは不信任案否決の条件として、「退陣表明」を呑んだのか。もうすぐ行われる採決でわかるだろう。

ただいま、午後1時15分。引き続き、民主党代議士会で鳩山前首相が、「一定の時期に菅首相の退陣を進言した」と発言するところが映される。すると、やはり、退陣表明とひきかえに不信任案否決の流れか。

というような時々刻々で書こうかと思っていたが、大島理森自民党副総裁の無内容で長い不信任案趣旨演説を聴くうちにうんざりしてきて、民主党側の山井和則衆議院議員のさらにスカスカな不信任案反対演説に及び、とても聴くに堪えなくなってきた。

大島自民党副総裁はつまり街頭選挙演説。なるほど、議員自身もその同僚たちを、街頭の選挙演説を聴く国民大衆と同じレベルと考えているのがよくわかった。あれは聴衆をバカにしているのではなかったようだ。山井議員のそれは高校の生徒会長立候補スピーチ、それも進学校なら失笑を買うだろうレベルだった。

結果は、投票総数445票、反対293票、賛成152票で、不信任案否決。民主党から賛成に回ったのは、松木謙公前農林水産政務官と横粂勝仁の二人だけだったらしい。小沢グループを抜け、菅首相に反旗を翻すとは、横粂勝仁、なかなかやるじゃないか。

さて、今回の不信任案採決に関して、終始、マスコミが注目していたのは、鳩山・小沢とそのグループの動向だった。つまり、民主党からどれくらいの数が、不信任案賛成に回り、倒閣に走るのか。

もう少し、深堀りした記事では、自民の保守を巻き込んだ鳩山新党や小沢グループ離党の動きを観測していた。その逆に、自民党が何かを民主党に仕掛けた、仕掛けるらしいという記事は、寡聞にしてまったく見かけなかった。

野党自民党側が倒閣や民主党政権引きずり下ろしのために、民主党議員票にどんな切り崩し策を持っているのか、具体的にはどんな手を打っているのか。いままでと同様に、今回も自民党には何の動きもなかったらしい。

自民党には、一人の小沢も、一人の政略家もいないのか。政権を得なければ、政策はない。逆に言えば、政策がないから、政権を得ようという政略も出ないのではないか。小沢腹心の松木謙公と新人議員横粂勝仁の二人しか離反しなかったとは、自民党が民主党議員のただの一人も取り込めず、切り崩せなかったことになる。

不信任案可決には至らなくとも、どれほど賛成票を増やして政権を揺さぶるか。政権を狙うはずの野党自民党の前進はそこにあったはず。自民党のふがいなさにもっとも歯噛みしたのは、もしかすると小沢一郎ではないだろうか。

もちろん、今回の不信任案の否決が、菅首相とその内閣に対する国民の信任を表すものとはとうていいえないが、これで全党的な信任を受けたとはいえる。菅直人は昨年の代表選以来、二度選び直されたことになる。

大差の否決が示すものは、野党自民党の無為無策に思える。これほど弱体の与党を支えるのが、より弱体の野党であるとすれば、それはいつか見た、自社55年体制の復活ではないか。

するとまたぞろ、アメリカが「強力な野党」として、内政に口出ししてくることになるわけか。あ~あ、せっかくの休日を無駄にした。いや、人生の大事な時間を無駄にした。

(敬称略)


もういくつ寝ると60歳

2011-05-26 03:18:00 | 3・11大震災
「原発作業60歳以上で」 165人応募、議論呼ぶ
http://www.asahi.com/national/update/0523/TKY201105230230.html


>福島第一原発に作業員を派遣している企業幹部らによると、長期化に伴い、作業員の人繰りがつかず、苦慮しているという。

「派遣している企業幹部ら」とは、いったい、何という会社の誰なんだろう。いつまでたっても、作業員の実態がはっきりしない。東電系列のアウトソーシング会社や人材派遣会社があるだろうなくらいは想像がつくが、ほかに何社も入っているのだろうか。1.2.3号機までメルトダウンしているというのだから、助っ人なら願ってもない申し出ではないかと思うが、なぜ、「議論を呼んだり」するのだろうか。

たぶん、この人たちに現場に入られては困る事情があるのだろう。たとえば、この人たちに対して、ひどいピンハネはできないだろうし、するとほかの作業員たちの待遇も同じにしなくてはならない。あるいは、「協力会社」が下請け孫請け曾孫請けといった雇用関係ならば、「守秘義務」を名目に東電に不都合な事実を口封じできるが、この人たちにはそうした圧力は通用しない etc etc。ようするに福島第一原発の内情を晒したくないわけだろう。

不都合な事情が明らかになれば、いままでが隠蔽にしろ、与り知らぬにしろ、その責任は東電だけでなく、内閣と政府にも及ぶ。しかし、政治家も官僚も、責任を逃れるだけでよしとはしない。政治家なら、より「大きな責任を引き受ける」という権力の獲得に邁進するものだし、官僚なら、より以上の「予算配分と管掌権限の拡大」を計るものだ。そして、福島第一原発事故はすぐには収束されないという前提で、すべては動き出している。

少なくとも、当面の政局の安定と補正予算の成立にとって、福島第一原発事故の深刻な状況が強い追い風になっている。換言すれば、福島第一原発事故が収束に向かうのでは、今後の予定に大幅な狂いが生じることになる。また、マスコミも、事故の沈静化より深刻化に危機に、改革の断行もしくは挫折に、より大きなニューズバリューを見出すものだ。ここにおいて、政治官僚マスコミの利害は完全に一致する。

それは、当然のことながら、国民の利害とは一致しない。消費税10%に値上げ、年金支給年齢の引き上げ、社会保障費用の削減等々。改革も復興も、結局は国民の懐を財源としているからだ。脱原発も東日本復興も、すぐには実現しない。長い年月を必要とする。ならば、使える原発はできるだけ使い回し、復興予算の国民負担はできるだけ避けるべきだろう。しかし、それでは政治官僚マスコミの利害と一致しない。

浜岡原発の停止要請以来、日本は脱原子力に舵を切ったかにみえる。そこに国民的な議論もなければ、意思表示を表す投票もない。では、以前の原子力推進と現在の脱原子力に、なにほどの違いがあるだろうか? 国策の名において、またひとつ、収奪装置が増えるだけではないか。「国がきちんと対応すべきだ」という異議を申し立てにくい主張や指摘は、結局、国策に委ねることを是としてしまう。ほんとうにそれでよいのだろうか。

結局、「いたずらに人命を危険にさらすわけにはいかない」と165人の「決死隊」は実現しないだろう。結局、「雇用や所得につながる復興計画」と際限のない公共投資が復活するだろう。「がんばれ日本」という美名に隠れて、結局、何が行われ、何が行われなかったか。結局は、思い知らされることになるだろう。何かがはじまるとすれば、そこからなのかもしれない。それまでは、何もはじまらず、何も終ることはない。



人間性無き科学

2011-05-24 19:29:00 | 3・11大震災
小出裕章氏の話「参議院行政監視委員会」(文字おこし)
Monipo blog さん、ありがとう。

動画
http://www.ustream.tv/recorded/14906087

小出裕章さんの肩書きは、京都大学原子炉実験所助教です。助教というのは、以前は助手と呼ばれていました。助教授は、いまは準教授といいます。偉くない順でいうと、助手(助教)・講師・助教授(準教授)・教授となります。小出さんは62歳にしてまだ、講師にすらなれません(ここ、間違えたので書き直しました)。

年功序列がまだ色濃く残るアカデミズムの世界から、62歳の助教を国会が専門家の一人として呼んでその知見に耳を傾けるというのは、ある意味、社会的なスキャンダルに近いものがあります。小出さんにとっては、ある意味、まっとうな肩書きかもしれませんが。