さて、以前にも触れましたが、いよいよ来週10日にキングレコードさんからショウ・ブラザース作品で張徹導演による『続・拳撃/悪客』(72)のDVDがリリースとなります。
今回12月発売分のショウ・ブラザース作品DVDから折り込み形式の作品関連ミニ・ブックレットが封入されるのですが、この『悪客』の封入ブックレットとDVDのジャケ裏解説を私が執筆していますので、是非よろしくお願いします。
それにしても1972年の2月29日に香港で劇場公開されて以来、何と36年と言う長い年月を経て、いよいよ“アジアの黒豹”あるいは“和製ドラゴン”倉田保昭の香港映画デビュー作品が国内でDVDリリースされると思うと、私自身も本当に万感迫る物があります。
この倉田さんの記念すべきショウ・ブラザース第1回出演作品である『悪客』については、私もこれまで多方面で触れて来ましたが、今回遂に国内でDVDリリースされる本作に関して、ここでもう一度よりディープに触れてみたいと思います。
まず倉田さんもご自身の自伝などでも幾度となく触れていますが、東京は帝国ホテル内のラウンジで行われた御大ランラン・ショウによる倉田さんの面接オーディションですが、実はこの時倉田さんの他にもオーディションに同席していた男性俳優がいました。まあ結果的には倉田さんが香港行きの切符を手にして、その男優さんは残念ながら落選してしまったわけで、ここでそのお名前を出すのはご本人の名誉のためにも控えた方が良いかと思いますので仮に0・Gさんとしておきますが、もしこの0さんが倉田さんの代わりに香港に行きショウ・ブラザースで『悪客』に出演していたら・・と思うと改めて人の運命の不思議さを感じますね。
また『悪客』は実際に当時の東京でロケーション(京王プラザホテルも登場!)を敢行していて倉田さんは勿論、主演のティ・ロンやデビッド・チャンこと姜大衛、井莉、劉家榮、王青、そして芳仁子(この芳仁子は確か香港公開当時のポスターには“韓国のテコンドーの達人!”との紹介が記載されていた記憶があるんですが、達人?うう~ん!)らも来日して撮影ロケーションに参加しました。
ただ“強人”こと陳星に関してですが、劇中の日本のシーンでは倉田さん演じる勝勇のアジトである「不夜城(芳仁子演じる江波明子の名刺によると中央区西銀座にあるようです(苦笑))」なるクラブのシーンに陳星が出演していますが、以前に私が倉田さんご本人にこの『悪客』の事をお訊きした際には「確か陳星は日本のロケには来なかったから、陳星の日本での出演シーンは香港のセットで撮ってるはずだよ!」との事でした。
また倉田さん演じる勝勇の日本語の台詞を当時の倉田さんご本人がアテレコを担当している事(ただし北京語バージョンのみで、英語バージョンは別人)は以前にも触れましたが、劇中で勝勇のボスで張徹導演ご本人が演じる山口組長の配下の組員たちの面子にも実に興味深い顔触れが多数確認出来ます。
例えば超若い楊斯、陳全、山怪、袁信儀、任世官、劉家榮、あるいは韓国武打星の洪性中などがそうです。
さらに山口組長が任務を失敗した組員に切腹を強要するシーンで、その切腹する組員の背後で刀を手に介錯人に扮しているのが後にブルース・リーことリーさんの『死亡遊戯』に出演し一躍日本のファンにその名を知られる“丸太男”こと解元(即:陳元)なので、リー信者の皆さんも是非DVDが発売された際にはチェックして見て下さいね。
最後に映画のラストで工事現場を舞台にティ・ロンやデビッド・チャンを向こうに回して電撃の連続蹴りで大暴れする倉田さんのクンフー・アクションはまだまだ荒削りではありますが、後にあの『帰って来たドラゴン』(73)でブルース・リャンこと梁小龍相手に伝説の“ハイスパート・クンフー”を完成させる片鱗はその気迫漲るキック技からも十分に感じ取る事が出来ます。
と言うわけで、日本が世界に誇る武打星である倉田保昭の言わば原点的作品である『続・拳撃/悪客』いよいよ来週にDVDリリースとなります!この機会に皆さんにも是非フレッシュかつド迫力の蹴り技を披露する若き倉田保昭の雄姿をご覧になって頂ければと思います!
今回12月発売分のショウ・ブラザース作品DVDから折り込み形式の作品関連ミニ・ブックレットが封入されるのですが、この『悪客』の封入ブックレットとDVDのジャケ裏解説を私が執筆していますので、是非よろしくお願いします。
それにしても1972年の2月29日に香港で劇場公開されて以来、何と36年と言う長い年月を経て、いよいよ“アジアの黒豹”あるいは“和製ドラゴン”倉田保昭の香港映画デビュー作品が国内でDVDリリースされると思うと、私自身も本当に万感迫る物があります。
この倉田さんの記念すべきショウ・ブラザース第1回出演作品である『悪客』については、私もこれまで多方面で触れて来ましたが、今回遂に国内でDVDリリースされる本作に関して、ここでもう一度よりディープに触れてみたいと思います。
まず倉田さんもご自身の自伝などでも幾度となく触れていますが、東京は帝国ホテル内のラウンジで行われた御大ランラン・ショウによる倉田さんの面接オーディションですが、実はこの時倉田さんの他にもオーディションに同席していた男性俳優がいました。まあ結果的には倉田さんが香港行きの切符を手にして、その男優さんは残念ながら落選してしまったわけで、ここでそのお名前を出すのはご本人の名誉のためにも控えた方が良いかと思いますので仮に0・Gさんとしておきますが、もしこの0さんが倉田さんの代わりに香港に行きショウ・ブラザースで『悪客』に出演していたら・・と思うと改めて人の運命の不思議さを感じますね。
また『悪客』は実際に当時の東京でロケーション(京王プラザホテルも登場!)を敢行していて倉田さんは勿論、主演のティ・ロンやデビッド・チャンこと姜大衛、井莉、劉家榮、王青、そして芳仁子(この芳仁子は確か香港公開当時のポスターには“韓国のテコンドーの達人!”との紹介が記載されていた記憶があるんですが、達人?うう~ん!)らも来日して撮影ロケーションに参加しました。
ただ“強人”こと陳星に関してですが、劇中の日本のシーンでは倉田さん演じる勝勇のアジトである「不夜城(芳仁子演じる江波明子の名刺によると中央区西銀座にあるようです(苦笑))」なるクラブのシーンに陳星が出演していますが、以前に私が倉田さんご本人にこの『悪客』の事をお訊きした際には「確か陳星は日本のロケには来なかったから、陳星の日本での出演シーンは香港のセットで撮ってるはずだよ!」との事でした。
また倉田さん演じる勝勇の日本語の台詞を当時の倉田さんご本人がアテレコを担当している事(ただし北京語バージョンのみで、英語バージョンは別人)は以前にも触れましたが、劇中で勝勇のボスで張徹導演ご本人が演じる山口組長の配下の組員たちの面子にも実に興味深い顔触れが多数確認出来ます。
例えば超若い楊斯、陳全、山怪、袁信儀、任世官、劉家榮、あるいは韓国武打星の洪性中などがそうです。
さらに山口組長が任務を失敗した組員に切腹を強要するシーンで、その切腹する組員の背後で刀を手に介錯人に扮しているのが後にブルース・リーことリーさんの『死亡遊戯』に出演し一躍日本のファンにその名を知られる“丸太男”こと解元(即:陳元)なので、リー信者の皆さんも是非DVDが発売された際にはチェックして見て下さいね。
最後に映画のラストで工事現場を舞台にティ・ロンやデビッド・チャンを向こうに回して電撃の連続蹴りで大暴れする倉田さんのクンフー・アクションはまだまだ荒削りではありますが、後にあの『帰って来たドラゴン』(73)でブルース・リャンこと梁小龍相手に伝説の“ハイスパート・クンフー”を完成させる片鱗はその気迫漲るキック技からも十分に感じ取る事が出来ます。
と言うわけで、日本が世界に誇る武打星である倉田保昭の言わば原点的作品である『続・拳撃/悪客』いよいよ来週にDVDリリースとなります!この機会に皆さんにも是非フレッシュかつド迫力の蹴り技を披露する若き倉田保昭の雄姿をご覧になって頂ければと思います!