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みいちゃんといっしょ

みいちゃんとみいちゃんのパパの日記

ホキ美術館大賞展・新 私の代表作展に行ってきました。

2014年01月19日 | アート

  ホキ美術館に行ってきました。前回は12年の9月ですから、1年半前です、もうそんなにたつのですね。時の流れは速い。今回は、ホキ美術館開館3周年記念「ホキ美術館大賞展・新 私の代表作展」が目的です。

 ホキ美術館大賞は、新人写実作家の発掘と写実絵画の発展のための初めての公募展ということです(国籍、アマチュア、新人、団体所属不問のオープン参加で全国から86名116点の応募で56点が入選)。どんな絵が集まったのか楽しみに行きました。

 朝9時に自宅出発。首都高は全く渋滞なし。

9時50分に幕張PAで休憩。

 今回は、傍若無人に騒いで走りまくるDQNな家族はいなかったです。

 10時40分現地(千葉県千葉市緑区)到着、中途半端な時間なので、野菜販売所で時間をつぶします。野菜をいっぱい買いました。

 美術館の周りには、食事をするところがありませんので、チバリーヒルズでおなじみのあすみが丘にあるココスで昼食。

 ココスは前に1回ぐらい入ったことがあるくらいで、ほとんど記憶にないのですが、ファミリーレストランの例外にもれず、高くてまずいですね。内装も貧乏くさく、どこもこんな感じなんですかね。おまけに、注文してから30分ぐらいまたせたあげく、間違った品物をもってくるというお粗末。もう、2度と行きません。人生の貴重な経験をさせてもらっていよいよ美術館に向かいます。

住宅地の中にある非常にデザインのいい建物です。

今回は、入口の場所を間違えませんでした。

 

 さて、ホキ美術館大賞の入選作品なのですが、う~ん、美術館の収蔵作品との差が歴然としていました。やっぱり、写実絵画の画家の層は現在の日本では、まだ、非常に薄いのでしょうか。絵の密度とか絵に対する命を削るような情熱とか、収蔵されている作家の作品とは、埋められない溝が深くあるような感じでした。

ホキ美術館 第1回 ホキ美術館大賞展&新 私の代表作展

 今回第1回ということなので、まだ継続する公募展なのでしょうから、今後に期待したいところです。

 このあと、収蔵作品を今回新しく展示された「私の代表作」14点を含めてゆっくりと鑑賞しました。

 そういえば、収蔵作品の作家である、生島 浩さんがウィーン美術史美術館でフェルメールの「絵画芸術」を模写している珍しい動画がアップされていました。生島さんの技術もすごいですが、こんな模写制作を繁忙期でなければ許可してくれる美術館もすごいですね。

フェルメール「絵画芸術」 生島浩 ウィーン美術史美術館にて模写 Copy of Vermeer-The Art of Painting : Hiroshi Ikushima

 午後2時に美術館をでて、家路につきます。

 

 途中で、幕張PAによったところ、フェアレディーZの隣に駐車しました。いまテレビでよく広告している「週刊日産フェアレディーZ」に取り上げられているあれです。

 

 昔の車は、あのフェアレディーZにしても、結構コンパクトなんですね。やっぱり、車はコンパクトでなくては。


 

 ところで、この「週刊日産フェアレディーZ」って、100号で完結なんですって。とすると、コレクションを完成させるのに1,840円(消費税8%)×100=184,000円かかるということですね。どんな人が購読するのでしょうか。


「犬塚勉作品の常設展示場を2014年夏のオープンを目指して準備中」

2014年01月15日 | アート

「犬塚勉作品の常設展示場を2014年夏のオープンを目指して準備中」

こんな記事を 犬塚 勉 さんのホームページでみつけました。

http://inzk.net/index.html

 犬塚 勉 さんの絵は、つい最近知ったため、展覧会を逃してしまったというブログを書いたのですが、その後、気にしてはいたのですが、一向に展覧会が開催されなかったので、この記事は朗報でした。

 犬塚 さんは、来歴を見ると、東京多摩市やあきる野市が生活の場だったようなので、常設展示館もきっと東京近郊にできるのではないかと期待しています。

 夏までが、待ち遠しいです。


今年度の出品に向けた油絵制作を断念

2013年10月01日 | アート

 早いもので、今日から10月。芸術の秋がやってきました。

 ところが、多少の遅れを何とか回復しようと、根を詰めて制作してきた油絵ですが、手足口病という想定外のアクシデントで、半月遅れの制作過程が一挙に約1か月遅れとなってしまいました。

 さらに、根を詰めて制作にかかれば、取り返せない時間とは思えませんが、きっと、やっつけ仕事になってしまうと考えられます。さらに、このことがプレッシャーになって、アレルギー症状が再発する恐れもあります。

 そこで、残念ですが、今年度の出品に向けた油絵制作を断念することにしました。既に60%ほど出来上がっていますから、今後も余裕をもって制作を続け、来年度の出品を目標としたいと思います。

  


油絵制作 急に50パーセント達成 ついにみっちゃん登場

2013年09月14日 | アート

 3日前に40パーセント達成で、だいぶ遅れているとの記録でしたが、本日までに急に50パーセント(あくまで気分の問題ですが)に達成率があがりました。

 この連休を利用して、合宿のように詰めて制作している効果が上がったのです。苦しい。

 そして、とうとう みっちゃん登場。まだ、あらあら書きですが、みっちゃんということは、わかる出来です。

 

  


猛暑日が帰って来ました。

2013年08月07日 | アート

 今日は、久々に35度を超える、猛暑日になったようです。

 

 みっちゃんは、前回の猛暑日で、慣れたのか。それとも、ここのところの真夏日程度の暑さで、勘違いしたのか、冷房の部屋にいようとせず、暑い廊下に寝そべっています。

 1時間に1回ぐらい空調の効いた部屋に遊びに来ますが、すぐ、出て行ってしまいます。

 まあ、元気そうですから、心配しなくとも大丈夫でしょう。

 これから半月ぐらい猛暑日が続くそうですから(いい加減にしてほしいですよね)、体に気をつけていきましょう。

 では、今日までの、絵画制作の進捗状況を。

 

 やっぱり、なんだか分かりませんね。


  


油絵製作 本格始動

2013年07月30日 | アート

 デッサンができたと書きましたが、いよいよ油絵製作が本格始動しました。

今日の、製作成果。

 

 これでは、まったく分かりませんね。

グリザイユといって、いろいろな階調のグレーをつかって、絵の下地を描いて行きます。

まだ、雑ですが、油絵のいいところは、線が曲がっても、いくらでも塗り重ねて修正できるところです。

学校でも、水彩画じゃなくて、油絵から教えたほうが絵を描くのが好きになる人が増えるのではないかと思います。


  


油絵のデッサン完成

2013年07月23日 | アート

 取りかかれなかった、油絵のデッサンがやっと仕上がりました。板にキャンゾール(CANZOL)の下塗りをしたのが、たしか5月の末ごろでしたから、2ヶ月も、ほっておいてしまいました。

大人の事情で、デッサンの現物はブログに載せられませんが、製作管理のため記録していきたいと思います。

早く描いて、早く楽になりたいです。タミヤの「第73回 パチッコンテスト」も8月いっぱいが締め切りだし。

忙しい。


 


ラファエロ は ルネッサンスの一発屋か?

2013年05月23日 | アート

 上野 国立西洋美術館 の ラファエロ展に行って来ました。

 

 平日にかかわらず、チケット売り場はこの行列でした。

 

 ラファエロのネームバリューと集客力は、フェルメールの比ではないのだとびっくりしました。

中に入ると更に驚愕の光景が。

 

 新宿駅のプラットホームかと思いました。

さて、内容ですが、ラファエロ・サンティ どこがいいのでしょうか?

1.まず、ルネッサンスの画家ですから、題材は教会に依頼された宗教画と、パトロンから頼まれた肖像画が主なのですが、元来無宗教の私にとっては、まったく内容が理解できず、面白みが分かりません。また、肖像画も確かに内面まで描き出すような、その時代では先進的だったのかも知れませんが、みんなラファエロ自身に似ていて、同じ絵を見ているようでした。

無口な女


2、では、絵の技術が感動的かというと、感動できたのは、今回の目玉「大公の聖母」だけでした。

 

 確かにこれは、色彩といい、聖母の表情といい、傑作だということはうなずけます。

 が、この他の作品は、ラファエロも研究したというダビンチやミケランジェロに比べると、非常に見劣りする技巧に感じられます。

前2者のような人間の技能を超越した、神ががかったものがまったく感じられないのです。

自画像

 

 

そこで、結論、

ラファエロは、「大公の聖母」(あと、「アテナイの学堂」)だけの、ルネッサンスの1発屋だ(ゲッツだ、そんなの関係ね~だ)。

 あとは、教皇へ取り入り方や工房の経営(従業員が50人もいた、異例の大きさだそうです)などに長けていただけなのではないかという気がしました。

 宗教と日常生活が密接に結びついている西洋人からすれば、ラファエロの宗教画を見て「最高の画家であり他者の追随を許さない」という評価になるのでしょうが、無宗教の私が見ても、ダビンチの「受胎告知」はラファエロにないものを訴えかけてくるのですが?

あんなに大勢詰め掛けた観客たちは、本当に感動して帰ったのでしょうか。読売新聞や日本テレビの宣伝に踊らされていないでしょうか?

 

 


 


絵の具の特性について知る~絵の具作り体験~に参加しました。

2013年02月20日 | アート

 「調布市文化会館たづくり」で行われた、絵の具の特性について知る~絵の具作り体験~に参加してきました。

 これは、絵の具に関する歴史や特性についての講義を受けた後、油絵の具作りを体験するというものです。

 講師には、あの絵具メーカーのクサカベの絵具の開発担当をしているという女性と、現実に絵具を作っている部門の男性が来てくださいました。

 講義では、絵具の成分や歴史などを懇切丁寧に解説してくれました。絵具の成分が顔料+バインダー(顔料を溶き、定着させるもの)で、成分によって定着の仕方が異なることなど、油絵の制作に役立つ知識が得られました。

 その後、実際に油絵具の製作に入ります。

 まず、顔料に亜麻仁油(リンシードオイル)を加えます。当日はウルトラマリン(青)とコバルトグリーン(緑)から自分の好きな色を選べました。迷わずフェルメールブルーのウルトラマリンを選択。

 

 なかなか、粘度のかげんが難しく、顔料を足したり、バインダーを足したりしていたら、結構多量になってしまいました。

 これを、パレットナイフで丁寧に混ぜ合わせます。

 昔は、画家が自分でまずこの作業をしていたわけです。レンブラントの工房などでは、弟子たちがこれをやっていたわけですね。

 その後分業が進み、絵具職人と画家が分かれたそうです。更に、チューブが発明されて、板からキャンバスに変わり、画材を携帯できるようになり、印象派のように外で絵を描けるようになったそうです。

 パレットナイフで混ぜただけでは、まだ粒子があらくて、絵具に輝きがありません。

これをガラスの練り棒で少量ずつ更に混ぜ合わせます。

すると、粒子が細かくなって、いつも使っている油絵の具の光沢と粘度が出てきます。

 

 これが、実に手間のかかる仕事でした。1時間ぐらいかけて、全量を混ぜ合わせると、油絵絵具の出来上がりです。工場では、3本のロールが組み合わされたものですり合わせているそうです。

 あとは、これをチューブに詰めて、万力のようなもので、チューブのおしりを閉じて完成です。

 

 大変な手間で、クサカベの講師の方も、このように手間のかかるものだから、是非クサカベの既製品絵具を買ってくださいと宣伝していました。

 今回製作した絵具は、顔料の含有率が非常に高いものですから、高級品で、クサカベの製品でいえば、GUILDという最高級品にあたるそうです。当日いただいたカタログを見ると、ウルトラマリンは1,260円していました。

 勉強になった有意義な講座でした。


ホキ美術館に行って来ました。

2012年09月08日 | アート

 千葉県千葉市にある「ホキ美術館」へいってきました。

 朝9時前に自宅を出発。以前は土曜日でも、首都高速は渋滞していて、都内を抜けるのに時間がかかったのですが、大橋JCT-西新宿JCTが開通したりして、最近結構スムーズになったような気がします。

順調に都内を抜け、9時半に幕張PAに到着。

 ここを利用するのも2回目で、今回、中に売ってる品物(フードコートのメニューを含めて)をよくよく観察してみたのですが、すごいブッタクリ値段でした。これは、明らかに長距離トラックの運転手相手ではなく、浮かれたニューファミリー相手の商売ですね。

 そういえば、しつけの悪いガキが、野猿のような奇声を発して駆け回っていました。昔は、公共の場ではおとなしくしているのだと、親から言い聞かせられて旅行に出かけたのもですが、このごろの親(一部のDQNファミリーだとは思いますが)は、公共の場は騒いで当然と思っているようです。気分が悪いので、併設されているミニストップでお菓子を購入して、早々に退散です。

 11時過ぎには昭和の森公園に到着。この公園に隣接してホキ美術館はあります。ちょっと中途半端な時間なので、先に食事にします。

 しかし、周りは住宅地で、まったく食事のできそうなところがありません。ホキ美術館の中にもレストランがあるのですが、ランチが2,100円もするのでパス。土気駅の近くまで戻り、讃岐うどんを食べました。

 庶民的な店で、味も普通でした。近所のおばさまがバイトでやっているような感じで気の置けない店というところ。

 揚げ玉などがサービスなのですが、タダだからといって、揚げ玉をうどんに5cmぐらいうず高く乗っけている人がいて、びっくりしました。

あれじゃ、うどんの味がしないのではないでしょうか。見ているだけで胸が焼けてしまいました。

腹ごしらえも終わり、ホキ美術館に向かいます。

昭和の森の中の木陰の涼しい駐車場に駐車。ここから歩いていきます。

見えてきました。2011年度 「日本建築大賞」に選ばれた建築で、すばらしい佇まいです。

どういう構造なのか、回廊の一部が宙に浮いています。

この廊下の両壁面に絵画が展示されているとのことです。建物をぐるっと回って歩きます。暑いです。

入り口が見つかれません。建物を1周して、やっとエントランスにたどり着きます。

 ここからは写真撮影禁止なので、ホキ美術館のHPから、写真をお借りしました。

 山田五郎さんとオギヤハギのぶらぶら美術館で収蔵作品はあらかじめみていましたが、実物を間近でみると感動ものです。更にこの美術館のいいところは、外国の美術館のように、絵にガラスが入ってなくて、手前の柵もなく、本当に間近で筆のタッチなどを観賞できるところです。

 これをいいことに、マナーの無い来館者が絵に手を触れるために、ガラスを入れざるを得なくなるようなこともあるようです。まったく、日本人(じゃないのか)、もとい、日本はどうなっていしまったのでしょうか。そういえば、ここには中国人の団体は来ていませんでした。

 まず、1Fギャラリーに入って目に飛びこんでくるのは、企画展「現代の写実。ホキ美術館名品展」のトップ、生島 浩さんの 「月隠り」です。

ウィーンなどに5年滞在しフェルメール等を模写し続けたそうで、フェルメールのような上品な静謐な雰囲気が最高です。古典技法を踏まえて描かれているそうで、いわゆるグリザイユに不透明色を乗せる技法が光ります。

 

  続いて、五味文彦さんの「樹影は蒼く匂う」と名品が目白押しです。特に五味文彦さんの樹木の絵は、近くで見ると適当な省略がされているのに、離れて見ると、実に生き生きとした樹木に見える点に関心しました。その後も回廊を下って行くと力作が並びます。

展示は1Fからだんだんと地下へ下りていく順路になっています。ところどころに隠し部屋のような感じでギャラリーがあったりして、すばらしい設計です。

日本写実絵画界の重鎮、野田弘志さんの絵はさすがに重厚観があります。

地下2階の「私の代表作」コーナーは圧巻でした。

また、新たな企画展が開催されたら、是非行きたいと思います。

 

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「ベルリン国立美術館展 学べるヨーロッパ美術の400年」に行って来ました。

2012年09月06日 | アート

 「ベルリン国立美術館展 学べるヨーロッパ美術の400年」に行って来ました。

9月17日までの開催なので、慌てて行きました。いつも、こうなっちゃんですよね。

最終日が近づくと、混雑はピークが見込まれるので、会館時間の1時間前に上野につきましたが、なんと美術館前には2人しか人がいません。

あれ~っ。人気ないのかな。これで並ぶのも馬鹿馬鹿しいので、東京都美術館でやっている「マウリッツハイス美術館展」の様子を見に行きました。

 

こちらの目玉は、フェルメールの真珠の耳飾の少女です。人はこちらも表には並んでいませんでしたが、続々と人が中庭に入っていっています。こちらを見に行くなら1時間前到着は絶対必要だなと言う感じです。

そろそろかなと、国立西洋美術館の方にもどってみると、開館20分前だと言うのに10人くらいしか並んでいません。

 

 予想を裏切られたので、涼しい木影に腰掛けて、開館を待つことにしました。流石に開館5分前には100人ぐらい並びましたが、それでも前回の「ルーヴル美術館展」から比べたら意外でした。

 さて、この美術展の目玉は、もちろん日本初公開フェルメールの「真珠の首飾りの少女」です。「真珠の耳飾の少女」と間違えて、こちらに並ぶ人もいるみたいで、美術館の人が盛んに違いを連呼して案内していました。

 入館していつものとおり、フェルメールの絵の前に急行します。

 ところが、いつもなら絵の前に1~2人しか見物客がいなくて、じっくりと見られるはずなのに、今回は15人ぐらいの人がたまっているのです。これも意外でした。

 更に、この連中がルール無視の団塊世代と、いかにも「僕は友達が少ない」感じの男女(もちろん連れのいない)で、絵の前からいっこうに動こうとせず、他人に場所を譲るなんて、いっさい考慮しない非常識な連中でした。5分ぐらい待ったのですが状況は一向に改善しません。あんまり腹が立ったので、あとで見ようともう一度入り口付近にもどりました。こんなことも初めてです。

 戻っては見たものの、今回の 「ベルリン国立美術館展 学べるヨーロッパ美術の400年」はひどいです。フェルメールの絵以外、見るものありません。ベルリン国立美術館に騙されてくずみたいなものを押し付けられた感じです。それとも、ヒトラーが収集した美術品などとともに、あらかた美術品はソ連が略奪したみたいですから、ドイツ国内には、あまりいいものが残っていないのかもしれません。

 一応、15世紀から18世紀までのヨーロッパ美術を、イタリアと北方の美術を比較しながら観ることのできる展覧会と銘打っていますが、展示作品の多くが、どこからかはがしてきたようなレリーフや宗教的な塑像などです。古典のヨーロッパ美術はキリスト教と切り離しては存在しませんが、日本人、とくに私にとってまったく、知識も興味もありませんから退屈そのものです。

 

 もうひとつの目玉、ボッティチェッリの素描などは、鳥獣戯画みたいな体裁のなぐり書きでした。

 あんまり、つまらないので、途中でもう一度フェルメールのところに行って見ます。

 やりました、先ほどの非常識な連中は流石にいなくなり、みんな、少しずつ流れながら観賞しています。それも10人ぐらいしか絵の前にいません。

とうとう、初対面です。

  なんだ、この他の作品と別次元を成す静謐な雰囲気は!! フェルメールの作品を見ると、いつも思うのですが、天才というものはこういうものなのだなと実感させられます。

 とくにこの絵には、「真珠の耳飾の少女」の真珠のイアリングや「手紙を書く女」の机の上に置かれているリボン付きのネックレス、黄色いアーミン(白テンの毛皮)の服、青い陶器などフェルメールの好きな題材がふんだんに使われています。最後までフェルメールも手放さなかったようで思い入れのある絵なのではないでしょうか。

 修復はなされているようですが、適度なもので、私のフェルメールのイメージにある雰囲気が伝わるいい感じのものです。

結局4回ほど、時間を置いてじっくり観賞させてもらいました。

これで実際に観賞できたフェルメールの絵は13点になりました。

フェルメールには満足しましたが、なんだか1,500円も払ったのに物足りません。

特別展の入場券で、国立西洋美術館の常設展示も観賞できるとのことなので、初めて常設展示をみてみました。

有名な松方コレクションです。

これがすばらしい、ベルリン国立美術館なんて問題にならない充実ぶりです。

     

ジョルジョ・ヴァザーリ ゲッセマネの祈り。   ヤン・ブリューゲル(父) アブラハムとイサクのいる森林風景


      

ロイスダール 砂丘と小さな滝のある風景        マリー=ガブリエル・カペ 自画像

    

コロー ナポリの浜の思い出                 クロード・モネ 睡蓮

有名な品質の高い作品がめじろ押しです。結局1時間以上観賞しました。

これで、満足して帰れます。

 あとは、東京都美術館のフェルメールをどうするかですが、実は今回来ている「ディアナとニンフたち」と「真珠の耳飾の少女」は1984年、28年前に既に本物を見ているのです。その後、修復がされているようですが、当時と違ってフェルメールの人気もうなぎのぼりですから、なんと、「真珠の耳飾の少女」を見るだけでも館内で30分まちとかの情報もあります。まあ、この有名作品なら、生きてる間にまたくることは予想されますので、今回はパスすることにしました。

ここで、忘れないうちに、いままでのフェルメール観賞記録を残しておきたいと思います。

1984 マウリッツハイス王立美術館展 国立西洋美術館 

1 「青いターバンの少女」(真珠の耳飾の少女) 当時はこういう題名とされていました。

2 ディアナとニンフたち

 

1987 西洋の美術 その空間表現の流れ 国立西洋美術館

3 手紙を書く女

 

2008 フェルメール展~光の天才画家とデルフトの巨匠たち~ 東京都美術館

4 マルタとマリアの家のキリスト


2 ディアナとニンフたち


5 小路


6 ワイングラスを持つ娘


7 リュートを調弦する女

8 手紙を書く婦人と召使い


9 ヴァージナルの前に座る若い女

2009 ルーヴル美術館展―17世紀ヨーロッパ絵画 国立西洋美術館

10 レースを編む女

2011 シュテーデル美術館所蔵 フェルメール《地理学者》とオランダ・フランドル絵画展 Bunkamuraザ・ミュージアム

11 地理学者

2011 フェルメールからのラブレター展 Bunkamuraザ・ミュージアム

12 手紙を読む青衣の女[修復直後の初来日]

3 手紙を書く女

8 手紙を書く女と召使

2012 ベルリン国立美術館展   国立西洋美術館

13 真珠の首飾りの少女

 

帰りには流石に次々と人がやってきていました。


「フェルメールからのラブレター展」に行って来ました。

2012年03月07日 | アート

 もう開催期間も僅かとなった、「フェルメールからのラブレター展」に行って来ました。

 招待券が当たって持っていたのですが、そろそろ行こうかと、見てみたら1月31日が有効期限でした。なんたる不注意。

泣く泣く自腹をきって、かつ、空いているだろうと予想した平日、週のなか日の開館直後を狙って行きました。

午前9時45分。うぉ~っ、もう並んでいるよ。さすがフェルメール。おじさん、おばさんの支持率100パーセントです。

いつも思うのですが、美術展の入場者は上品な人が多く、開館時間とともに整然と入場していきます。

いつものとおり、他の絵には目もくれず、フェルメールの飾ってあるブースへ直行します。

ちょっと出遅れて、一番乗りというわけには行きませんでしたが、今回もじっくり真正面から見ることができました。

まず、「手紙を書く女」

 この絵を見るのは2度目ですが、むちゃくちゃすばらしいです。最初見たときは、独特の顔をした女の人がしっくり来なくて、あまり好きではなかったのですが、今見ると、なんてチャーミングな人なのでしょうか。特に机の上においてある真珠のネックレスの輝きが秀逸です。

 次に飾ってあるのがこれ。「手紙を読む青衣の女」。

 今回の目玉です。初めて実物を見ます。

 あれ~っ。自分の想像していたイメージとだいぶ違う雰囲気です。この絵2011年に修復がされたそうで、むちゃむちゃきれいになっていました。インターネットで見ると、あわ~い光の中にぼ~っと、女の人が浮かび上がる雰囲気だったのですが、結構はっきり明暗が付いた絵でした。後ろの地図もカラフルです。結構明るい部屋だったのですね。だいぶ加筆された部分も修復されたそうです(椅子の足とか、机の上の真珠の輝きなど)。当時、アジアに出かけた人に手紙を書いて、返事が届くには2年かかったというキャプションには泣かされました。

 

因みに修復前がこれ↑

どちらにしてもフェルメール円熟期の傑作ですね。一番好きな絵に会えてよかったです。

最後はこれ。「手紙を書く女と召使い」。

 今回の収穫はこの絵です。見るのは2度目なのですが、フェルメール後期の集中力が落ちたかなっていう絵で、あまり気に留めていなかったのですが、こうやって見ると、とってもいい絵なのです。床のタイルなどの書き方はおざなりなのですが、窓にかかっているカーテンの光の当たり具合は秀逸でした。また、手紙を一心不乱に書く女のひとも、床に落ちている失敗してくしゃっとした手紙と対比してみると、実にチャーミングに見えました。

 やはり、フェルメールの絵はどれも傑作に間違いありません。

結局3枚の絵を10分ぐらいかけて3回じっくりと眺めて後ろ髪を引かれながらも会場を後にしました。

出て見てびっくり

チケット買うにも大行列でした。美術展は朝1番に限ります。

 

 

 

 


もう少し早く知っていれば

2012年01月04日 | アート

 年末になって、初めて知った画家がありました。もう少し早く知っていれば実際の絵を見に行くことができたのに非常に残念です。

 その人は犬塚 勉(いぬづかつとむ1949-1988)さんといいます。

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 多摩に住み、美術教師をしながら、多摩や山の風景を描き続け、38歳で夭逝した画家 犬塚勉没後20年の2009年にNHKの日曜美術館で紹介されると、多くの感動の声が寄せられて注目を集めました。山に登り、自然と一体になって描いた作品は、スーパーリアリズムともいえる精緻な筆遣い。あるがままの自然に魅せられ、谷川岳で遭難して幕を閉じた彼の人生は、すべて自然を描くことに捧げられたといっても過言ではありません。 (犬塚勉展パンフレットより)

 日本橋高島屋で2011年9月7日(水)~26日(月)までやっていたのです。WEB上でしか作品群は確認できませんが、どれも精緻なすばらしいものです。 

 人気が出てきているようですので、きっとまた東京で絵画展があると思います。そのときは絶対見逃さないようにしたいと思います。

 ついでと言ってはなんですが、もうひとり忘れないように記録しておきますが、Ivan Ivanovich Shishkinというロシアの画家を見つけました。1832年生まれですから、天保の改革のころにこのリアリズムはちょっとすごいのでは。もう少し調べて見たいと思います。




 

 


超写実絵画

2011年11月17日 | アート

 このところ油絵製作に没頭しているので、参考にネットサーフィン(このごろは死語なのでしょうか)をしていたら、すごい絵画を見つけました。

 Yigal Ozeri(イガル・オゼリ)という作家のフォトリアリズム作品です。イスラエルの人のようですが、次のWEBギャラリーだと拡大した部分が見られますので、よけいに驚きます。

http://www.dukanhourdequin.com/artists/yigal-ozeri-8

 確かに油絵なのです。写真のように描いてどんな意味があるのかと超写実絵画には批判的な見方もあるようですが、じゃあ、そんな批判をしている画家が、ほんとうに人を感動させられるような絵を描けていますかと逆に聞いて見たい気がします。技法はどうであれ絵画の価値は人を感動されられるかにあると思います。

 

この製作風景を見ると、絵画大にプリントした写真を見て描いているようですね。恐ろしく根気の要る仕事だと思います。

そういえば、逆に写真を絵画風に撮るハイダイナミックレンジ合成というのも流行ってるみたいですね。

デジカメとフォトショップでできるみたいなので、今度挑戦して見ようかと思います。