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慢性腎不全 漢方薬 4(八大治法 1 芳化湿濁法)(腎病漢方治療 388報)

2014-06-16 00:15:00 | 慢性腎不全 漢方薬

 

芳化湿濁法:脾は運化をつかさどり、水谷精微と水湿の両面を運化します。飲食物は胃に入ると、初期消化(中医学用語では腐熟)され、小腸に送られ「泌別清濁」され、其の中の精微なるものは、昇清(脾の散精とほぼ同意)され全身に布散され、人体の栄養の物質的源泉となります。脾は後天の本と称される所以です。この他に、脾は水液の運化作用を有し、「素問 経脈別論」に曰く:「飲入于胃、遊溢精気、上輸于脾、脾気散精、上帰于肺、通調水道、下輸膀胱、水精四布、五精併行」(敢えて和訳しません)。とあるように、津液の生成と輸布は複雑な生理過程であり、主要な機能は、脾の運化輸布、肺の通調水道、腎の気化蒸騰と三焦の気機の疏泄です。其の中でも脾の運化作用は人体気機昇降の要(かなめ)です。<o:p></o:p>

 

若し、脾気が衰敗すれば、則、運化機能が失調し、水液は正常に輸布されなくなり、(結果)湿濁内生し、三焦に瀰漫し、昇降をして逆乱させ、清濁が交じり合うことになります。<o:p></o:p>

 

慢性腎不全の臨床症状、悪心嘔吐、胃脘張満、口臭、頭昏沈、煩悶、舌苔白膩、脈緩等は消化管症状の「脾の湿困」の症候であり、化湿醒脾が必須であり、脾困を解除することが主治療となります。<o:p></o:p>

 

平胃化湿湯(へいいかしつとう)草果仁(温中行気燥湿)15g 蒼朮(燥湿健脾)15g 半夏(辛散温 化痰燥湿散結止嘔)15g 川厚朴降気、燥湿、消積、平喘)15g 紫蘇(止嘔燥湿)15g 砂仁(化湿行気和中)15g 陳皮行気和中化湿)15g 甘草15g 芦根(清熱生津清胃熱)15g 竹茹清化熱痰、除煩止嘔 泄濁)15g 生姜15g 茯苓健脾利水)15g 水煎服用<o:p></o:p>

 

平胃化湿湯(へいいかしつとう)は温胆湯(うんたんとう)の基礎方に和胃化痰濁の品、草果仁 砂仁 生姜 蒼朮等の燥湿温脾、辛開痰濁、醒脾除湿の品;藿香芳香化湿)紫蘇 川厚朴等の芳化湿邪、消除痞満の品;芦根竹茹等の降逆止嘔の品を加えたものであり、共同して散湿除満、降逆止嘔の剤となります。<o:p></o:p>

 

慢性腎不全の弁証で、湿邪中阻、脾陽不振に属し、胃脘張満、嘔吐、悪心、眩暈身重、倦怠乏力、舌苔白膩、脈緩等の症候がある場合に有効な方薬です。<o:p></o:p>

 

藿香については過去の記事に詳説して有りますのでご参照ください。<o:p></o:p>

 

http://blog.goo.ne.jp/doctorkojin/d/20121110<o:p></o:p>

 

温胆湯については過去の記事に詳説してありますのでご参照ください。<o:p></o:p>

 

http://blog.goo.ne.jp/doctorkojin/d/20140325<o:p></o:p>

 

ヒトは水が無ければ3日、食べ物(水谷精微物質)が無ければ3週間しか生きられません。昔の摂取経路は経口です。したがって、脾胃の機能が、自然に大昔の最古の医学書「黄帝内経」で重要視されたのは、極自然な成り行きと言えますね。<o:p></o:p>

 

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2014616日(月)<o:p></o:p>

 


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