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慢性腎炎 加味地黄湯(かみじおうとう)加減治療 張琪氏漢方治療1(腎病漢方治療291報)

2014-03-11 00:15:00 | 慢性腎炎 漢方治療

張琪氏の地黄湯と名のつくものには、参蓍地黄湯、知柏地黄湯が代表でした。今回は加味地黄湯です。どのような組成でしょうか。

( )内に私のコメントを随時いれます。

医案に進みましょう。

患者53 女性 工場労働者

初診年月日1999617

病歴

慢性糸球体腎炎歴一年余、尿蛋白2~3+、RBC満視野/HP、尿潜血3+、かつて雷公藤?苷片、及び清熱止血薬の治療を受けたが、効果は不十分、紹介されて氏を受診した。

初診時所見

全身乏力、気短、腰酸痛、下肢無力、臀部後部の酸痛、脈沈細やや数、舌質紅。

中医弁証:腎陰虚、気虚固摂無力の証

西医診断:慢性糸球体腎炎

治法:益気補腎陰固摂

方薬加味地黄湯加減

熟地黄20g 山茱萸5g 山薬20g 牡丹皮15g 澤瀉15g 知母15g 黄柏15g 黄蓍30g 党参30g 亀板滋陰潜陽、益腎健骨、養血補心)20g 血余炭止血散瘀、補陰利尿)15g 地骨皮15g 女貞子20g 旱蓮草20g 側柏炭20

水煎服用 毎日2回に分服

経過

617日から720まで計28剤服用し、全身有力、腰酸膝軟ともに大減、RBC23/HP、潜血(-)、尿蛋白±、脈沈滑、舌転潤、かくして緩解した。

ドクター康仁の印象

参耆で益気固摂、茯苓を配伍しなかった理由は不明ですが、知柏地黄湯と二至丸(女貞子、旱蓮草)と亀板で養陰、地骨皮で退虚熱、血余炭と側柏葉炭で止血という1999年代ですので単純な方薬配伍になっていますね。それも二診で中止とは、2000年代とは随分様相が異なります。やはり、参耆地黄湯加減です。

次回は同じく「加味地黄湯」のタイトルの2003年の医案を紹介します。比べてみるのも面白いでしょう。

今回は分かりやすい処方ですね。

2014年 3月11日(火)


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