① 蛤蚧 酒(ハージエジュウ ごうかい酒)
一杯の酒は万古の憂いを消すと言う。古来より中国では「薬酒」を重宝とした。
薬酒の分野で日本は中国に勝るものは無い。日本酒は新酒が良いとされ、一方大陸では、陳酒が良いとされる。有名な紹興酒(シャオシンジュウ)は老酒(ラオジュウ)ともいい、薬酒である。紹興酒には甘草 陳皮 八角茴香 桂皮 杜仲など10数種類の生薬が用いられているというが、処方はいまだ明らかにされていない。有名な花彫(ホアフオ)は、娘が生まれた時に酒を造り、地中に埋めて置いて、嫁に行く時に取り出して、かめにめでたい字や絵を彫り、華やかな色を施して娘に持たせる陳酒である。本日は薬酒のひとつ蛤蚧 酒を紹介したい。
蛤蚧 酒といえば梧州市(ごしゅうし)が有名である。広西チワン族自治区にある。亜熱帯気候に属し、蛤蚧 がよく捕獲される。田七人参も梧州産が有名だ。
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蛤蚧 (ごうかい)雄(蛤)雌(蚧 )一対の乾燥品が販売されている。薬性は平であり、長期連用が可能である。
蛤蚧 酒は梧州が有名だ。日本でも時々見かける。大ヤモリが酒に浸かっている姿は少々グロテスクで日本人にはうけつけないことが多いようだが、中国では霊験あらたかで珍重する。蛤蚧はツガイで売っている。夫婦仲がいいことでも有名で、一度、契りを交わすと終生一緒で、オス雌どちらかが先に死ぬと、なきがらから離れようとはしないそうである。漢方薬としては雄雌一緒に服用するのが原則だ。薬酒にする場合も原則ツガイで入れる。
有効成分は尾の部分に多い。以前、米国人の内科医に蛤蚧 の尾を処方したことがある。その際に、powder of dried tales of Tokay, a kind of big gecko lizardと説明したことがある。
老化とともに、ぜこぜこと咳が多くなる。痰も絡むようになる。
以前のブログ
http://blog.goo.ne.jp/doctorkojin/d/20080524
で老化と慢性閉塞性肺疾患(COPD)について述べた。蛤蚧は肺気を補い、定喘嗽といい、咳や呼吸困難を軽減する。精血を補い、老化による腎陽虚衰による冷えに効果がある。肺に帰経を持つ人参と一緒に老人の喘咳に使用する。また、小児科領域では子供の食べすぎによる胃腸障害(食積)には頭の部分を粉にして服用させると効果があるといわれている。私は子供に使った経験は無い。
中国の南、特に香港、広州では「蛤蚧鶏血藤水魚湯」というA級グルメのスープがある。水魚とはすっぽんのことである。作用は滋陰補肺,止咳化痰であり、材料は沙参 玉竹 陳皮 鶏血藤 水魚 蛤蚧 であり、味付けはコックの腕の見せ所だ。
蛤蚧 酒はアンチエイジングにはもってこいだ。加えて、なんといっても、興奮性の強壮剤として連用をすすめる。夜を豪快(ごうかい)に過ごしたいなら蛤蚧 (ごうかい)酒をお勧めする。漬け込む酒はアルコール度数が高い蒸留酒が望ましい。中国ではマオタイに代表される白酒(バイジュウ)が良く、日本では焼酎がお勧めである。
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