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薏苡仁（ヨクイニン はと麦）
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薏苡仁（よくいにん はと麦）
薏苡仁は女性の味方
薏苡仁（はとむぎ）中国では「天下第一米」などとも呼ばれていて、食品として広く利用されています。古くから美肌効果があることが証明されているので、中国女性はよく食べます。生薏苡仁を粥にして食べます。薏苡仁には利尿作用があります。炒めた薏苡仁は利尿作用がやや弱くなるものの、健脾作用に優れ、一般には茶として服用されています。
また消?排膿の効能があり、肺化膿症、腸の化膿性疾患に使用されます。
日本で「疣（いぼ）とり」効果が期待されています。
青年性扁平疣贅（ゆうぜい）、尋常性疣贅、伝染性軟属腫などに有効とされます。
健脾食品の薏苡仁は微寒であるが脾胃を傷害しないのが特徴です。
他の米類に比較して蛋白質の含量が多く、100gの薏苡仁には16.2ｇの蛋白質が含まれます。ビタミン類（ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンE）のほかに多種の微量元素も含まれています。
薏苡仁素と言われる物質には解熱鎮痛作用があります。
薏苡仁、附子（ぶし）、芍薬、甘草の組み合わせで、坐骨神経痛や肩関節周囲炎に良好な効果が認められています。
有難いことに。薏苡仁には鎮静作用、降圧作用も確認されています。
薏苡仁の癌治療における効果 近代的研究
中医では、肺癌 胃腸癌 肝臓癌 子宮がんなどに使用されています。
ここでは最近の近代薬理学的研究をご報告します。
薏苡仁抽出脂肪酸エステルのコイセノライドは担癌マウスを延命し、ラット胆管がんの発生を抑制することが報告されています。
薏苡仁多糖類は免疫抑制マウスにおいて細胞性免疫機能を維持、或いは賦活することが確認されています。
紫外線照射による皮膚がん発生を抑制することも報告されています。
薏苡仁エキスはヒトにおいて、細胞障害性T細胞、ナチュラルキラー細胞を活性増殖させたという実験結果も報告されているのです。
以上、健脾食品の薏苡仁（ほとむぎ）は、免疫賦活作用と共に、がん細胞に対する直接的な細胞障害作用を介して、がんの予防、治療に効果的な食品であるといえます。
漢方医からの一般的な留意点
陰液不足による便秘がある場合は、薏苡仁 茯苓 芡?（けんじつ）などの健脾利水滲湿剤は少なめにすることです。
