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野山人参(野生人参)の美称

2006-10-17 14:21:00 | うんちく・小ネタ

野山人参(野生人参)の美称としての雁脖 芦(ヤンボールー)

日本語は「雁首ならべて」などという言い方がある。雁首(がんくび)と言うと、人間の首や頭を乱暴にいう場合が多い。「雁首をそろえる」とか「雁首並べて待っていろ」の類である。

芦(ヤンボールー)の(ボ-)は日本語で首の意味である。

野山人参(野生人参)の長葉、花、果実は直立する地上茎によって支えられており、

この地上部分を総称して台?(タイグアン)という。台?は野山人参の最も太い部分である地下の主根と芦(中国語でル-)でつながっている。

主根が土壌の関係によって横向きに生長するものがある。一方、野山人参の原産地は吉林省、長白山などに代表される厳冬地であるので、厳冬期は芦の地表に一番近い部分の芦頭(ルートゥ)は凍りつく危険性がある。その凍結を防止する意味で、芦の主根に近い円柱状の円芦と呼ばれる部分が収縮する。これを年々繰り返していくうちに、

円芦が全体として長く彎曲してくる。後に掘り出された新鮮人参は乾燥される。このとき彎曲した円芦の長さが4寸(12cmほど)ぐらいになっていると、見た目が飛翔するときの雁の首のようになる。そもそも雁類には、白鳥、雁、鴨が含まれる。

彎曲した弧の艶はよく、見た目もきれいであり、中国人は心が癒されるといい、

「雁芦(ヤンボールー)」と褒め称える。

6_010  飛翔中の雁 

_006_3   雁脖 芦(ヤンボールー)を持つ野山人参(野生人参) 

芦は壮健な野山人参を形容する美称のひとつである。

古い野山人参には、雁状の彎曲より複雑であるものが多く、それぞれ習慣的な呼称がある。

私は、「雁首並べて、、、」の言葉に接すると、どうしても「ありがたみ」を感じてしまう。

医者になって30年余、ここ数年は「そろいもそろって、雁首並べて、、ったく」と文句をいう言語感覚が消失した。

野山人参(野生人参)のおかげである。

深謝!


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