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ネフローゼ症候群 中満分消湯加減治療 張琪氏漢方治療(腎病漢方治療255報)

2014-02-03 00:15:00 | ネフローゼ症候群の漢方治療

中満分消飲なのか中満分消湯なのか、飲と湯の違いが有りますが、恐らく同じものでしょう。どちらも煎じ薬なのですから。ともかくタイトルが中満分消湯と「湯」になっていますので、2001年の医案をご紹介したいと思います。中には134報のように、中満分清飲というタイトルもありました。混乱しますね。

患者:林某 30歳 女性

初診年月日:2001年5月8日

主訴:浮腫4年

病歴

ネフローゼ症候群4年。入院時、下肢浮腫、腹液、尿蛋白3+、総コレステロール、トリグリセリド高値、ステロイド、フロセミド等西洋薬治療で、腹液不消。

初診時所見

下肢浮腫、腹液、大便と小便不利、腰部腹部倶に寒涼、大便不通暢、嘔逆し涎があり、手脚厥冷、面色皓白、形寒畏冷舌白滑、脈沈遅、尿蛋白3+、総コレステロール、トリグリセリド高値。

中医弁証:脾胃寒湿、水湿停蓄不化

西医診断:ネフローゼ症候群

治法:辛熱散寒、温脾胃助運化

方薬:中満分消湯

黄蓍15g 党参15g 茯苓15g 半夏10g 澤瀉15g 川烏(主に四川省で栽培されるトリカブト属植物の母根、傍生の子根が附子)15g 厚朴15g 吴茱萸(散寒燥湿、下降逆気)15g 麻黄15g 畢澄茄(ひっちょうか 辛/温 温裏散寒止痛 胃寒による疼痛、嘔吐、吃逆などに用いる)10g 乾姜15g 木香7g 草豆蔲(そうずく 燥湿、温中、行気 温裏散寒薬に分類される)10g 升麻10g 柴胡10g 青皮10g 川黄連10g 川黄柏10g 益智仁(温脾開胃摂唾、温腎固精縮尿)15g 甘草10g

7剤、水煎服用、毎日1剤、2回に分服。

(付記:益智仁、助陽薬に分類され、

脾腎が寒を感受したことによる腹痛、嘔吐、下痢などに用い、乾姜 党参 白朮などの配伍が多く、脾胃虚寒による食欲低下、涎(よだれ)などに用います。食欲増進と唾液分泌抑制の作用があります。

吴茱萸=呉茱萸、散寒薬に分類され、散寒燥湿、下降逆気に働き、

中焦虚寒、肝気上逆による頭痛、嘔気嘔吐に対して、人参、乾姜などを配伍することが多い。呉茱萸湯:呉茱萸 人参 大棗 生姜 功能:温中補虚、降逆止嘔 出典 傷寒論)奇しくも、本案には吴茱萸湯の配伍がありますね。

二診 2001年5月15日

小便やや増加、腹部やや緊張がとれてゆったりとなる。前方継続服用。

方薬:中満分消湯:前方に同じ

7剤、水煎服用、毎日1剤、2回に分服。

三診 2001年5月22日

小便は1500ml/24hrに増加、原方に行気利水の檳榔を加味し継続服用。

方薬 中満分消湯:前方に檳榔15g加味

14剤、水煎服用、毎日1剤、2回に分服。

四診 2001年6月5日

小便は増加し3000ml/hr程度に至る。腹張大減、前方継続服用。

方薬 中満分消湯:前方に檳榔15g加味(三診と同方薬)

9剤、水煎服用、毎日1剤、2回に分服。

五診 2001年6月14日

腹液全消、腹部の寒涼感は既に癒えた。患者は中薬治療を受けてからは西洋薬の服用を中止していたが、効果は明確であり、この後は引き続き中薬で治療効果を固めることになった。

ドクター康仁の印象

初診から約5週間弱 計37剤で浮腫、腹水が消えたわけですから、見事な治療でした。しかし、ネフローゼ症候群の蛋白尿の程度の推移の記載がありませんね。その点は指摘されても反論できませんね。私としては「この後は引き続き中薬で治療効果を固めることになった。」の引き続きの治療内容が知りたいわけです。

本案の張琪氏の中満分消湯

黄蓍15g 党参15g 茯苓15g 半夏10g 澤瀉15g 川烏15g 厚朴15g 吴茱萸15g 麻黄15g 畢澄茄(ひっちょうか)10g 乾姜15g 木香7g 草豆蔲(そうずく)10g 升麻10g 柴胡10g 青皮10g 川黄連10g 川黄柏10g 益智仁15g 甘草10g

黄耆 人参は補中気健脾、川烏、吴茱萸、畢澄茄、乾姜、草豆蔲は辛熱散寒、益智仁は温腎暖脾、青皮、陳皮、厚朴は疏肝理気泄満、升麻、柴胡は升清陽、茯苓 澤瀉は利湿濁、麻黄は宣肺利尿、半夏は降逆化淡濁、黄連 黄柏は苦寒であり、温薬に配伍して、辛熱剤による傷陰を防止と解釈できます。

今までの張琪氏の中満分消飲を比較して見ましょう。

その前に李東垣の原方の中満分消飲(蘭宝秘蔵)の組成は

上下分消中満分消君子苓、半陳二黄芩連二姜厚朴枳実砂仁知母暗記文

によれば、人参 茯苓 白朮 甘草 猪苓 澤瀉 半夏 陳皮 黄芩 黄連 乾姜 姜黄 厚朴 枳実 砂仁 知母であり、功能は清熱 利湿 和中です。

方意は、方中、人参 白朮 茯苓 甘草は健脾除湿に作用し、乾姜 砂仁は温脾陽に作用し燥湿に働く、四苓(白朮 澤瀉 猪苓 茯苓)は淡滲利湿に、二陳湯(半夏 陳皮 茯苓 甘草)は化湿痰に作用し、湿濁を除き、昇清を回復させる。黄連 黄芩の苦寒を用いて胃熱を清し、痞満を除き、知母の滋陰は黄連と共同して清熱に作用し、熱が清され、濁陰が降りる。清昇濁降となれば張満は自ずと除かれる。脾胃不和はすなわち木乗土であり、枳実 厚朴 姜黄は平肝解鬱、行気散満に働く。これらは、「素問 陰陽応象大論」の「中満者、内に之を瀉す」に根拠とする分消法であり、辛熱を以って散じ、苦を以って瀉し、淡滲をもって利し、上下分消となる。」というものです。

ネフローゼ症候群張琪氏漢方治療3 腎病漢方治療238報)では方薬中満分消飲加減として李東垣の中満分消飲とほぼ同じ組成です。以下

川厚朴10g 枳実20g 黄連20g 黄芩10g 半夏10g 陳皮10g 澤瀉10g 茯苓10g 砂仁5g 乾姜5g 姜黄5g 党参10g 白朮5g 猪苓10g 甘草5g

本案では寒湿困脾に属するのでしょう。

ともかくも、

張琪氏の中満分消湯の方証は、腹液不消、大便小便不利、腰部腹部寒涼、嘔逆清涎、舌白滑、脈沈遅、手脚厥冷、面色皓白、形寒畏冷になるでしょう。明らかに寒証です。しかしながら、辛熱を以って散じ、苦を以って瀉し、淡滲をもって利し、上下分消となる方意は同じですね。

臨床では「耳学問」が大切です。老師が、「このような場合にはこれこれの組み合わせが佳也」と教えを述べれば弟子は身につく知識を蓄積できるのです。

本日の結論:張琪氏の中満分消湯の方証を暗記することが大切です。経験の問題ですが。

2014年2月3日(月)


ネフローゼ症候群 昇陽益胃湯(しょうようえきいとう)加減治療 張琪氏漢方治療2(腎病漢方治療254報

2014-02-02 00:15:00 | ネフローゼ症候群の漢方治療

患者:唐某 10歳 男児

初診年月日:2001年5月15日

主訴:浮腫反復発作一ヶ月

病歴

ネフローゼ症候群一ヶ月余、ステロイドホルモン等治療を経て、浮腫は既に消えたが、尿蛋白3+で不減、血清蛋白低、血脂高。

初診時所見

眼瞼軽度浮腫、面色皓白、尿量1500~2000ml程度、身倦乏力、大便溏、腹張満、舌苔白、脈沈弱。

中医弁証:脾虚清陽不昇

西医診断:ネフローゼ症候群

治法:補気健脾胃、昇陽除湿

方薬:昇陽益胃湯加減:

黄耆0g 党参20g 白朮15g 黄連10g 半夏15g 陳皮15g 茯苓15g 澤瀉15g 防風1g 羌活15g 独活15g 柴胡15g 白芍15g 生姜15g 5g(ここまでは前案23歳男性の症例と配伍も薬剤の量も同じですが、柴胡は配伍されています。前案と同じく甘草の配伍はありません。大棗5gという記載は中医案では見たことがありません。5gではなく5個の誤植でしょう。)山薬15g 薏苡仁15g 石蓮子15g

14剤、水煎服用、毎日1剤、2回に分服。

二診 2001年5月29日

尿蛋白+~2+、全身有力を自覚する。大便は形になり便溏は軽減、この方薬加減で更に40余剤。尿蛋白転陰、血清蛋白正常値に回復、かくして全快した。

ドクター康仁の印象

益腎固渋 収斂止血 清心火)の石蓮子が加味されましたね。健脾の山薬、利水滲湿健脾の薏苡仁は素直な感じで受け止められますが、石蓮子は清心蓮子飲(参蓍茯車麦冬黄芩地骨石蓮子(さんぎぶくしゃ ばくとうおうごん じこつせきれんし)の君薬ですね。氏は、気虚症状は残存しているが、陰虚症状は無いか、あるいは軽いと弁証したのかもしれません。実際の臨床では日本人は気陰両虚が多い印象があります。

気は血を生み、津血同源の基礎理論からすれば、軽い陰虚があっても、補気益気を続ければやがては陰虚も改善する訳ですね。単純に益腎固渋のみの目的で石蓮子が加味されたのかもしれません。

どうでしたか益気昇陽湯加味治療、効きそうですか。中医臨床医を自称している方々のご意見を承りたいと思います。

「この方薬加減で更に40余剤。尿蛋白転陰、血清蛋白正常値に回復、かくして全快」方薬加減40剤の加減の中身も知りたいですね。

2014年2月2日(日)


ネフローゼ症候群 昇陽益胃湯(しょうようえきいとう)加減治療 張琪氏漢方治療1(腎病漢方治療253報

2014-02-01 00:15:00 | ネフローゼ症候群の漢方治療

昇陽益胃湯(しょうようえきいとう)は、既に「(腎病漢方治療247報)」で紹介しましたが、2001年の症例の医案を見つけましたので今回と次回は昇陽益胃湯のみのネフローゼ症候群の医案を紹介します。脾胃気虚、湿郁化熱の証に適用される方剤ですが、247報での使用のされ方と比較しながら進めていきます。

患者:劉某 23歳 男性

初診年月日2001212

主訴:浮腫2ヶ月

病歴

2ヶ月前水腫発病、現地病院でネフローゼ症候群と診断され、ステロイド治療20日間で、水腫は消退したが、尿蛋白は消えず3+、血清アルブミン2.1/dL、更なる治療を求め氏を受診。

初診時所見

面色皓白無華、体が重く倦怠、飲食無味、大便溏薄、腹張尿少、舌質淡、苔薄白、脈細弱。

中医弁証:脾胃虚弱 湿邪留恋

西医診断:ネフローゼ症候群

治法:補気健脾胃、昇陽益気

方薬:昇陽益胃湯:

黄耆0g 党参20g 白朮15g 黄連10g 半夏15g 陳皮15g 茯苓15g 澤瀉15g 防風10g 羌活15g 独活15g 柴胡15g 白芍15g 生姜15g 3個 

14剤、水煎服用、毎日1剤、2回に分服。

二診 2001年 226

患者尿量増加、腹張著明に減軽、大便転正常、食欲増加、上方を継続。

方薬:昇陽益胃湯:前方に同じ

14剤、水煎服用、毎日1剤、2回に分服。

三診 2001312

体力は明らかに増加、尿蛋白±~+、血清アルブミン2.8/dL。病情好転。前方を継続。

方薬:昇陽益胃湯:前方に同じ

30剤、水煎服用、毎日1剤、2回に分服。

四診 2001412

 一ヶ月後、再検 尿蛋白転陰、血清蛋白正常に回復、病は治癒を得た。

ドクター康仁の印象

腎病漢方治療246二診の方薬は昇陽益気湯でした。以下

黄耆30g 党参20g 白朮15g 黄連10g 半夏15g 陳皮15g 茯苓15g 澤瀉15g 防風1g 羌活10g 独活10g 白芍15


ネフローゼ症候群 栝萋瞿麦丸(かろくばくがん)加減治療 張琪氏漢方治療3(腎病漢方治療252報)

2014-01-31 00:15:00 | ネフローゼ症候群の漢方治療

患者:劉某 31歳 男性

初診年月日1992911

主訴:浮腫軽重を繰り返すこと1年余

病歴

ネフローゼ症候群病歴1年余、かつて中西薬治療効果不十分。水腫は軽重を繰り返し不消失、尿蛋白2~4+。近日外感に因り病情加重、現地でペニシリン及び中薬治療1月余の治療を受けるが、浮腫不消失。

初診時所見

双下肢浮腫、尿少、尿量400500/24時間、腰酸乏力、面色晦黄無華、下肢冷畏寒、口干咽干、時に咽痛、舌質紅苔白、脈滑無力、尿蛋白4+。

(付記 面色晦黄無華とは顔色が暗い黄色で艶が無いという意味です。)

中医弁証:肺胃熱、脾腎虚寒、上熱下寒、寒熱錯雑証

西医診断:ネフローゼ症候群

治法:清上温下利水

方薬栝萋瞿麦丸

天花粉(養胃生津 清肺熱 消腫排膿20g 瞿麦(活血利水通淋)20g 附子15g 山薬20g 澤瀉20g 茯苓15g 麦門冬20g 知母(滋陰清熱潤燥)15g 桂枝15g 生黄耆15g 甘草10g 

250案では清熱解毒利湿利咽の山豆根20g 重楼30gが加味されていましたが、251案では便溏、少腹痛を意識して健脾燥湿、温裏散寒の炮姜が加味されていますね。本案では黄蓍15g→生黄蓍30gに強化増量されています)

七剤、水煎服用、毎日1剤、2回に分服。

二診 1992912

尿量は明らかに増加、1500ml~2000ml/24h、浮腫は著明に減軽、咽干咽痛は好転、下肢はまだ冷える。前方に党参20gを加え、補気健腎を図る。

方薬:栝萋瞿麦丸:前方加味党参20

十剤、水煎服用、毎日1剤、2回に分服。

三診 1992928

浮腫消失、下肢冷および乏力好転、尿蛋白2+、この後、益気健脾清熱利湿の剤による治療3ヶ月で症状消失、尿蛋白±~+、病情穏定、半年後まで追跡調査、ネフローゼ症候群の再発は無い。

ドクター康仁の印象

「張琪氏の栝萋瞿麦丸」の方薬組成

天花粉(養胃生津 清肺熱 消腫排膿20g 瞿麦(活血利水通淋)20g 附子15g 山薬20g 澤瀉20g 茯苓15g 麦門冬20g 知母(滋陰清熱潤燥)15g 桂枝15g 黄耆15g 甘草10

の加減治療はほぼご理解いだけたでしょうか?

方証は、全身水腫、口干咽燥、小便不利、胸中煩熱、手足心熱、腰痛畏寒の上熱下寒証ですが、乏力など気虚症状が強ければ最初は黄蓍の増量、次に党参加味、咽痛が強ければ清熱解毒利湿利咽の山豆根20g 重楼30gの加味、便溏、少腹痛を伴えば健脾燥湿の白朮、温裏散寒の炮姜などを加味ということになりますね。

本案は1990年代初頭の医案ですので、西洋医学的データは記載がありませんね。

ともかくも、治療結果は見事なものでした。

個人的には本案 三診の記載「尿蛋白2+、この後、益気健脾清熱利湿の剤による治療3ヶ月で症状消失、尿蛋白±~+」の益気健脾清熱利湿の剤の組成が知りたいものです。

理解しにくく、読みにくいのは解りますが、これ以上簡単にお話しするのは難しいのです。飽きないでお付き合いしていただければ幸いです。

20141月31日(金)


ネフローゼ症候群 栝萋瞿麦丸(かろくばくがん)加減治療 張琪氏漢方治療2(腎病漢方治療251報)

2014-01-30 00:15:00 | ネフローゼ症候群の漢方治療

患者:張某 48歳 男性

初診年月日:2002109

主訴:反復性浮腫半年余

病歴

ネフローゼ症候群病歴半年余、ステロイド、シクロフォスファミド、中薬補腎薬効果不十分。

初診時所見

全身水腫、小便不利、口干咽痛、胸中煩熱、手心熱、腰痛畏寒、少腹痛喜按、大便溏、舌質紅少津、脈滑。尿蛋白3~4+、尿RBC57/HPCre259μmol/L2.93mg/dL)、BUN105mmol/L630mg/dL:異常に高すぎますので10.5mmol/Lの誤植でしょう。63mg/dLでしょう。)

中医弁証:肺胃熱、脾腎虚寒、上熱下寒、寒熱錯雑証

西医診断:ネフローゼ症候群

治法:清上温下利水

方薬:栝萋瞿麦丸:

天花粉(養胃生津 清肺熱 消腫排膿20g 瞿麦(活血利水通淋)20g 附子15g 山薬20g 澤瀉20g 茯苓15g 麦門冬20g 知母(滋陰清熱潤燥)15g 桂枝15g 黄耆15g 甘草10g 白朮30g 炮姜(乾姜を炮じて炭化したもの、温裏効果は乾姜に劣るが、温経止血作用がある)10g

(前案では清熱解毒利湿利咽の山豆根20g 重楼30gが加味されていましたが、本案では便溏、少腹痛を意識して健脾燥湿の白朮、温裏散寒の炮姜が加味されていますね。)

14剤、水煎服用、毎日1剤、2回に分服。

二診 20021023日。

口干および下腹痛、便溏は均しく好転した、但し尿蛋白3+、尿RBC0~1個/HP、継服前方。

方薬:栝萋瞿麦丸:前方に同じ

14剤、水煎服用、毎日1剤、2回に分服。

三診 2002117日。

症状は顕著に好転、全身有力、舌潤、五心煩熱も軽減。前方を継続服用するように言う。

方薬:栝萋瞿麦丸:前方に同じ

60剤、水煎服用、毎日1剤、2回に分服。

四診 200317

尿蛋白3回検査皆陰性、尿RBC(-)、Cre150μmol/L1.69mg/dL)、BUN9.56mmol/L57.4mg/dL)。この後、患者は上記基本方加減にてCreBUNも皆下降し正常域に至った。追跡調査:病は癒えて職場に復帰5年余再発はない。

ドクター康仁の印象

2000年代にはいるとBUNCre値などが出現してきますね。栝萋瞿麦飲の方証は、全身水腫、口干咽燥、小便不利、胸中煩熱、手足心熱、腰痛畏寒の上熱下寒証ですが、便秘結ではなく便溏だということになりますね。

難しいですか?明日も栝萋瞿麦丸の症例を報告します。

20141月30日(木)